カーポートの設置を検討しているけど積雪したときの雪下ろしが面倒だし、雪下ろし不要のカーポートがあればそれに決めたいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
雪下ろし不要であれば、時間や手間、それに費用をかけることなくそのまま雪が無くなるのを待てばいいだけですから楽ちんですよね。
でも、実際に雪下ろし不要のカーポートはあるのでしょうか。答えから先にお伝えすると、完全に雪下ろし不要のカーポートというのは存在しません。
カーポートの構造上、積雪の量によっては雪下ろしをしないと、雪の重みによって倒壊する可能性があるからです。
ただし、その危険性を知っておけば完全に雪下ろし不要とはいかないまでも、雪下ろしの回数を減らすことができるでしょう。
カーポートを便利に使っていくために、選び方や注意点、雪の対策についてご紹介していきます。
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////雪下ろし不要のカーポートを選ぶには

雪下ろしを不要にするためには雪に強いカーポートを選ぶ必要があります。
デザインや価格も気になるところではありますが、強度の高いカーポートを選ぶことで積雪への対策をすることができ、手間や時間の消費を将来的に抑えることが可能です。
雪に強いカーポートを選ぶためのポイントについて見ていきましょう。
耐積雪量をチェック
カーポートは各メーカーごとに、どれくらいの積雪に耐えられるかという耐積雪量が商品ごとに設定されています。
積雪の高さで表示されているため、重量ではないことに注意が必要です。
というのも、地域や季節などによっても雪の質は異なるため、漠然と積雪の高さだけに注目してしまうと、カーポートの耐荷重を超えている可能性があるからです。
また、平均して50cmの積雪だから50cmの耐積雪量のモデルであれば安心できるというわけではありません。
メーカーの耐積雪量は多くの場合、新雪が積もった時の重さを基準にしています。
新雪の場合、1立方メートルあたりで50kgから150kg、雪の重みで固くしまったしまり雪になると、1立方メートルで250kgから500kgにもなります。
カーポートの耐積雪量をチェックし、お住いの地域の積雪量よりも高いモデルを選ぶことが必要です。
それから、カーポートを設置した後にも耐積雪量までは達していないから雪下ろしは不要と思わずに、雪の質による重みに対しても注意を払って雪下ろしのタイミングを決めるようにしましょう。
カーポートの構造
カーポートには片側に柱がある片側柱と両側に柱のある両側柱があります。一般的に耐積雪量が優れているのは両側柱のモデルです。
柱の数が多くなれば、それだけ雪の重みに対応することができますが、設置スペースがその分必要になります。
また、片側柱のタイプも柱の本数を多くして、耐積雪量を上げているモデルもあります。
さらに、補助柱を反対側に設置して、強度を高める方法もありますが、積雪の少ない一般地域向けとして考えておいたほうがいいでしょう。
それから、耐積雪量を重視する場合、アルミ素材ではなくスチール素材のカーポートを選びましょう。
カーポートには積雪地や豪雪地使用のモデルがあり、200cmの耐積雪量に対応したものもあります。
////カーポートの積雪を放置するとこんな危険性がある

カーポートには耐積雪量が設定してあるとご紹介しましたが、積雪の高さだけで雪下ろしが必要・不要の判断をすることは危険です。
雪は時間が経っていくうちに重くなっていきます。
カーポートの耐積雪量が100cmあったとしても、しまり雪では60cm、ザラメ雪の状態では42cmまでとなり、雪の質によって耐積雪量が変わっていきます。
では、カーポートが雪の重みに耐えられなくなった場合、どんなことが起こり得るのか、危険性について見ていきましょう。
カーポートの屋根が倒壊する
カーポートの屋根は雪の荷重に耐えられなくなると、パネルが抜け落ちるようになっています。
カーポートの本体(フレーム)が変形しないようにするための構造ですが、車が下にあった場合には車に落下して傷をつけてしまう可能性もあります。
また過去に事故もありましたが、カーポート自体が崩れ下にあった車が下敷きになってしまうということもあります。
こうなってしまう前に雪下ろしをして、カーポートや車に被害が出ないようにする必要があります。
隣家に雪が落ちてトラブルに
カーポートを設置した場所によっては、屋根の積雪が落ちて隣家の物を壊してしまう可能性もあります。
まとまった雪が落ちないように雪下ろしをするか、雪止めなどの対策をする必要があります。
また、道路に面している場所にカーポートがある場合、落ちた雪で通行人にケガをさせてしまうということも考えられます。
カーポートを設置する場所にどんな危険性があるか、あらかじめ考えておきそれを回避する方法について一度検討してみましょう。
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////カーポートの雪下ろしの道具を揃える
雪下ろし不要なスペックをもつカーポートを設置しても、雪下ろしが必要になる時があります。その時に備えて、カーポートの雪下ろしをするための道具を用意しておきましょう。
カーポートの雪下ろしをするための専門の道具、雪おろし棒「おっとせい」が三協アルミか出ています。
柄が長くなっており、途中から角度がついているので効率よく雪下ろしをすることができます。
作業にはある程度のスペースが必要なため、場所に制限があるという場合には、脚立と組み合わせて使う方法も考えておきましょう。
カーポートの雪下ろしをする際の注意点

カーポートの雪下ろしをする際には事故が起こらないように慎重に行う必要があります。
地面には当然雪があり滑りやすい状況であることや下ろす雪は重みがあること、雪下ろし自体は単純な作業ですがケガに繋がる可能性が周囲にあるということを覚えておきましょう。
カーポートには上らない
カーポートの屋根に上ったりすると屋根の耐荷重量を超えて倒壊してしまう可能性があるので、絶対にやめましょう。
また、脚立などを使って作業している時に体重をカーポートにかけることも危険です。見た目は頑丈なカーポートも雪の重みや体重などで壊れてしまいます。
不安定な状態での事故は大きなケガに繋がることもありますので、ちょっとくらいは大丈夫というような意識は持たず、十分に危険性を感じながら作業を行うようにしましょう。
脚立を使う作業は慎重に
脚立を使って雪下ろしをする際には、まず地面の雪かきから行うようにしましょう。
地面が滑りやすい状態で脚立を使うと転倒してしまう危険性があります。カーポートの雪下ろしをする前に足場からしっかりと固めていきましょう。
また、足についた雪をそのままにして脚立のステップを昇ると、その雪で滑ってしまう可能性もあります。
地面の雪を靴が拾ってしまっている場合には、しっかりと落としてから脚立に昇るようにしましょう。
そして、カーポートの屋根にのっている雪は、重みがあり無理に引こうとするとバランスを崩してしまう可能性があります。無理をせず慎重に行っていきましょう。
それから、届かないという場合でも脚立の天板にのっての作業は行わないようにして下さい。脚立の注意書きとしても書いてありますが、雪の中の作業でだけでなく通常時にも危険な行為です。
周囲に注意
カーポートの雪下ろしをする際には、周囲に人がいないか、壊れそうなものはないか確認をしながら行うようにしましょう。
雪は積雪することで徐々に重みをましていきます。雪下ろしをした雪が通行人や隣人にあたってケガをさせてしまうこともあります。
周囲に人がいないか常に気を配りながら雪下ろしをすることが必要です。
水をかけるのはNG
水やお湯をかけて雪を溶かす方法は、逆効果になる可能性があるのでしないようにしましょう。
雪が一時的に溶けたとしてもすぐに凍ってしまったり、水を含んで重量が増してしまうことがあります。
こうなってしまうと雪下ろしがさらに困難になり、カーポートの耐荷重量を超えて倒壊する危険性も増してしまいます。
カーポートの雪下ろしとロードヒーター
雪下ろし不要な程度の雪であれば問題ありませんが、敷地の広さによっては下ろした雪の置き場に困ることもあります。
その場合にはロードヒーティングを組み合わせるという方法もあります。
カーポートの周囲をロードヒーティングにすることで、屋根から下ろした雪を少しずつ溶かすことが出来ます。
耐積雪量のあるカーポートであれば、頻繁な雪下ろしが不要になり、雪下ろしが必要になった場合には下ろした雪をロードヒーティングで溶かしていくことができます。
雪の置き場所に困るという場合には、検討してみましょう。
カーポート雪下ろしまとめ
雪下ろし不要のカーポートは現時点で存在しませんが、地域の積雪量を把握することや余裕のある耐積雪量の高いモデルを選ぶことで、雪下ろしの回数を減らすことは可能です。
カーポートの初期費用はかかるかもしれませんが、雪下ろしを不要にする時間や手間、それに倒壊による愛車の被害などをふまえて検討してみてはいかがでしょうか。
また、大変な労力が必要な雪下ろしも適切な道具と方法を知っておくことで、時間をかけずに行うことも可能です。
今回の内容をもとに、積雪時のシミュレーションをして、最適なカーポートを選んでいきましょう。
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