雪国に住む人がやるべき外構工事7つ

雪国に住む人がやるべき外構工事7つ

雪国に住む人でこれから外構工事をされるという方は、便利で快適に過ごすためのプランについて検討されていることでしょう。

外構はデザインや使い勝手、お手入れなどさまざまな面から考える必要があります。雪国の場合、とくに考えておかなければならないのは、降雪にどう対処するかということです。

おしゃれなデザインにすることができても、降雪によってエクステリアが壊れてしまったり、除雪がしづらいといった外構では工事したこと自体に後悔してしまいますよね。

快適な生活を送っていくためにも、雪国の環境にあわせた外構工事というものが必要です。今回は雪国に住む人がやるべき7つの外構工事についてご紹介していきます。

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雪の量や種類について知っておこう

雪国の戸建て

雪国で外構工事をする場合には、設置するエクステリアが積雪の重みに耐えられるかどうか、という点について考慮に入れておく必要があります。

雪の重さはその雪の状態によっても変化するので、降雪量だけで適切なエクステリアを選ぶことはできません。

同じ高さの雪でも降り積もったばかりの新雪より、積雪で圧縮されたしまり雪のほうが重く、さらに雪が溶けてからもう一度凍ったざらめ雪のほうが重くなります。

そのため、カタログに100cmの耐積雪荷重と表示されていても、それは新雪の場合でしまり雪では60cm、ざらめ雪では42cmと雪の種類によって耐積雪量が変わります。

お住まいの地域の平均的な降雪量だけでなく、雪下ろしがいつできるのかなどを考慮に入れて、外構工事を検討していきましょう。

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雪国に住む人がやるべき7つの外構工事

雪国の戸建て

雪国に住む人の生活を快適にしてくれる外構工事を7つご紹介します。生活のリズムや環境などをイメージしながら、どういったものが必要か見ていきましょう。

積雪タイプのカーポート

雪国の積雪にも耐えられるカーポートを設置すれば、車の雪下ろしが必要なくなり、使いたいときにすぐに車を出すことができます。

積雪タイプのカーポートは、耐積雪量が100cmや150cm、200cmと表示されており、降雪量によって選ぶことができますが、先述したように雪の種類によってはそれ以下になってしまうことを考慮に入れておきましょう。

カーポートに雪が積もったときは、危険な重さになる前に雪おろしをする必要がありますが、雪おろし棒などを使用すると安全に作業することができます。

普段雪おろしをする時間をとるのが難しいという場合には、耐積雪量に余裕のあるモデルを選んでおいたほうが安全でしょう。

除雪を考慮に入れた舗装

アプローチや駐車場までの通路など、普段生活で使う部分に関しては、除雪を考慮に入れた舗装をしましょう。

砂利や土などの通路の場合、除雪をしようとしたときに一緒に取り込んでしまい、砂利や土を散らかしてしまいます。最低でも人が通るところに関してはコンクリートなどの舗装を検討してみましょう。

また、カーポートを設置する場合は一緒に土間コンクリート舗装をすることをおススメします。

あとで舗装をするよりも仕上がりがきれいになり、舗装をしておくことで跳ね上がりの汚れ防止などメリットがあります。

剛性の高いフェンスや塀

雪国に限らず境界線にフェンスや塀を立てておけば、隣人とのトラブルを防止することにも繋がります。

フェンスや塀で区切られていれば、雪かきをして一時的にためておいた雪が実は敷地を越えてしまっていてトラブルになるといったこともありません。

また、ある程度の高さのあるフェンスや塀であれば、積雪したときも境界の目印になり、敷地の位置関係も把握しやすいというメリットもあります。

ただし、フェンスの設置で気をつけておきたいことに、積雪による破損です。フェンスが雪で埋まってしまい、その雪が溶けるときに沈降力という力がフェンスにかかります。

沈降力による破損をさけるためには、フェンス上部と周辺の雪を取り除いて空間を開けてあげる必要があります。

それから屋根からの落雪もフェンス破損の理由のひとつです。雪によるフェンスの損傷が気になる場合には、剛性の高いフェンスかブロック塀の設置を検討しましょう。

敷地を照らすガーデンライト

夜帰宅したときやこれから出かけるといったとき、カーポートやアプローチなどに照明があれば、転倒など事故の可能性をさげることができます。

自動点灯するものやセンサー付きのガーデンライトであれば、外出から帰ってきたときにも足元を照らしてくれ、さらに敷地の防犯性についても高めることも可能です。

雪国で積雪量の多い場合、高い防水機能がついていることや高い場所への設置、または高さのあるガーデンライトが必要です。

ガーデンライトは足元や空間を照らしてくれるだけでなく、敷地の位置関係の把握にも役立ちます。

また、ガーデニングライトは取り付ける場所や光の向き、光量によっても敷地の雰囲気を高めることもできるのでおススメです。

凍結対策がされている立水栓

洗車や植物への水やり、汚れものを洗うときなどに便利に使えるのが立水栓です。雪国では水道管の凍結で破裂してしまう可能性もあり、設置するかどうかお悩みの方もいることでしょう。

立水栓には凍結対策のための不凍水栓柱という商品がメーカーから出されています。

不凍水栓柱は地中深く水道管を埋めて凍りにくくし、水抜きハンドルによって、中に残っている水を排出することによって、立水栓の凍結を防ぎます。

凍結深度は地域によっても異なるため、業者にあらかじめ確認するようにしましょう。

また、蛇口も寒冷地仕様のものがあり、蛇口になるべく水を残さないようにする構造になっています。凍結対策をしっかりと行っておくことで、必要なときに安全に立水栓を使用していくことができます。

除雪道具を収納する物置

除雪道具やスキー用品、園芸道具や車のタイヤを収納しておく物置を設置すれば、必要なものを整理して置いておくことができ、必要なときにすぐに取り出せるという利便性を手に入れることができます。

家の中にもこれらのものは収納しておくことができますが、汚れたものなどを家にそのまま持ち込むのには抵抗があるのではないでしょうか。

物置があればある程度汚れていたとしても、そのまま収納することもできます。

雪国の積雪に対応した物置もあり、地域の積雪量に応じたモデルを選べ、各メーカーでサイズも豊富にあるので、収納したい道具の量や大きさで選ぶようにしましょう。

物置を設置する場所は収納する道具を使うときの動線を考えて設置すると言いでしょう。ただし、住宅の屋根やカーポートの屋根からの落雪がある場所は避けましょう。

ロードヒーティングや融雪槽

ロードヒーティングなどの融雪システムは、除雪の手間を減らすことができ、通路などに使うことで凍結による事故も防ぐことができます。

使用する熱源はさまざまにあり、降雪をセンサーが感じて自動運転するロードヒーティングもあります。

ロードヒーティングを敷設した場所は除雪の必要がないため、通勤で使用する車の出入りする部分や来客用の駐車スペース、アプローチなどに有効です。

それから、除雪した雪を一旦置いておく場所がないという場合には、融雪槽を設置するのがいいでしょう。

融雪槽は雪を溶かしてくれるので、敷地で雪が溶けるのを待つ必要もなく、効率的に除雪をすることができます。

ロードヒーティングも融雪槽もランニングコストがかかりますが、利便性が高く手間や時間を節約することにつながるでしょう。

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まとめ

雪国ではその環境に応じた外構工事を行う必要があります。

積雪量に対応したエクステリアや、除雪のしやすさ、積雪時にも安全な環境を作るということも大切です。

予算によっては必要なすべての外構工事をすぐにできないということもあるかもしれませんが、いずれ必要になる可能性があるという場合やあればきっと便利という場合には、後から追加の外構工事を行う可能性があるものとしてプランに反映させるようにしましょう。

また、外構工事を依頼する業者選びに関しても、複数の業者に見積もり依頼するなど、慎重に検討することをおススメします。

デザインや使い勝手、費用、問い合わせの対応など、理想に近いプランを提示してくれる業者や誠実に対応してくれる業者を選ぶことが大切です。

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