駐車場の舗装をコンクリートにして、もっと快適に使用していける環境を作りたいけど、失敗したらという不安も少なからず出てきてしまうものです。
駐車場は車1台分でも広い面積があり、家の外観にも大きく影響します。
コンクリート舗装は、手間をかけずに長い間使っていけるものですが、施工次第では汚れや破損、ひびなどの劣化が早く起きてしまうこともあります。
コンクリート舗装した駐車場を快適に使っていくためにも、注意しておきたいポイントについて知っておくことが重要になります。
コンクリート舗装を依頼する業者選びから、施工時に注意しておきたいことについてご紹介していきます。
////駐車場をコンクリートにする際の業者選びに注意
駐車場にコンクリート舗装を施す場合に、最も注意したいのが業者選びです。
コンクリート舗装の質を左右するのは、施工する業者であるため、信頼のおける業者をまずはしっかりと選ぶ必要があります。
仕上がりが悪かったり、手抜き工事をされたということにならないように、注意しておきたいポイントについて見ていきましょう。
安すぎる価格に注意
駐車場をコンクリート舗装にするには、多くの費用がかかるため、少しでも安くしたいという気持ちがあると思いますが、安すぎる価格には注意しましょう。
採算をとるために工事を早く終わらせる必要があるため、作業工程を省いたり雑な作業で仕上がりが悪くなるといったことが起こりえます。
また、安い工事費用で請け負って、着工してから追加料金を求められたというケースもあるので注意が必要です。
安すぎる価格の裏には、その他の部分で利益を得ようとしているということがあります。
悪徳業者を選んでしまわないためにも、見積もりを2社以上に依頼して、価格が適正か比較検討するようにしましょう。
見積書の表記に注意
業者から見積書をもらったら、まず表記に対して注意を向けてみましょう。見積書はコンクリート舗装の工程ごとに必要な作業に数量、金額といった表記で書かれています。
これをまとめて一式、金額といった表記で書かれていた場合は注意が必要です。というのも、工事金額を上げようとそういった表記にしている可能性があるからです。
駐車場舗装の見積書の中で1箇所か2箇所程度であれば、適正である可能性がありますが、業者に対してなぜ一式という表記なのか確認したほうが良いでしょう。
ただし、10万円未満の少量工事の場合、安くするために一式という表記を使う場合もあります。その場合でも、工事内容などについて説明を受けておくようにしましょう。
駐車場のコンクリート舗装を依頼するわけですから、不明な点についてわかりやすく説明してくれる業者であれば、安心して工事を任せることができます。
残土量に注意
駐車場をコンクリートで舗装するためには、舗装面を地面と合わせるために土を取り除く必要があり、その残土を処分する費用が発生します。
業者の中には残土量を増して見積もりを作っているところもあるので、注意が必要です。
残土量の算出方法は、縦の長さ×横の長さ×深さで計算することができます。土を掘る深さは、業者によっても異なる場合があるので、確認するようにしましょう。
また、残土の処分価格は運搬方法や地域によっても変わるので、そちらに関しても確認しておきましょう。
中間マージンに注意
コンクリート施工を大手のハウスメーカーなどに依頼した場合、実際には下請け業者に工事を丸投げするので、中間マージンが発生することになります。
この中間マージンは工事金額の25%から40%ほどで、ハウスメーカーなどの大手企業が利益として受け取っています。
また、現場監督や営業の交通費や事務手数料などの諸経費についても、工事金額の10%から25%ほどがかかる場合がありますが、これについても
ほとんどが大手企業の利益になっています。
自社施工の業者であれば、こういった手数料について無駄な支払いをしなくてすみ、直接やり取りが行えるので安心して工事を任せることが出来ます。
業者を選ぶときには自社施工をしているか、注意してみるようにしましょう。
////駐車場をコンクリートで舗装する場合の費用目安
コンクリートで駐車場を舗装する場合、費用相場は1平方メートルあたり8,000円から13,000円ほどです。
駐車場の広さや施工内容よっても変わるので、あくまでも目安として考えておきましょう。それでは台数ごとの費用目安を見ていきましょう。
1平方メートルあたり、8,000円として計算しています。
1台分の駐車場
コンクリート舗装する駐車場が1台分で乗用車サイズの場合です。
- 3,000mm(W)×5,500mm(D)=16.5平米
- 16.5×8,000円=132,000円
軽自動車用の駐車場をコンクリート舗装する場合の費用目安です。
- 2,500mm(W)×4,500mm(D)=11.25平米
- 11.25×8,000円=90,000円
2台分の駐車場
乗用車サイズの車を2台並列で駐車できるスペースをコンクリートにした場合です。
- 5,500mm(W)×5,500mm(D)=30.25平米
- 30.25×8,000円=242,000円
乗用車と軽自動車を並列で駐車できるスペースの場合です。
- 5,200mm(W)×5,500mm(D)=28.6平米
- 28.6×8,000円=228,800円
3台分の駐車場
将来的に車が増える可能性がある場合や、来客用駐車スペースとして使える、乗用車サイズの車3台分のスペースをコンクリートに舗装した場合の費用目安です。
- 8,000mm(W)×5,500mm(D)=44.0平米
- 44.0×8,000円=352,000円
乗用車サイズ2台分と軽自動車1台分の駐車場をコンクリート舗装した場合です。
- 7,000mm(W)×5,500mm(D)=38.5平米
- 38.5×8,000円=308,000円
コンクリートで駐車場を舗装する際の注意点
駐車場をコンクリートで舗装するには、さまざまな工程があり、注意しておきたいポイントや確認しておくべき内容があります。
見積書に記載された内容を確認する際や、業者とのやり取りにも活用できる知識なので、それぞれについて見ていきましょう。
勾配に注意
駐車場は雨水を流すために、傾斜をつけて水たまりができないようにします。
この勾配が不十分であると、水が溜まってしまい駐車場が滑りやすくなってしまうので注意が必要です。
一般的には2%から3%ほど勾配をつけるので、1mで2cmから3cmほどになります。
勾配については業者が独自で決めることがほとんどなので、事前にどういった仕様になるのか確認するようにし、要望がある場合には伝えておきましょう。
土を取り除く
駐車場の舗装面と地面との高さを合わせるために、土を取り除いていきます。
駐車場のコンクリート舗装は、地盤の上に10cmの厚みで砕石を敷き、その上にコンクリートを10cmほど流し込みます。
さらに先程の勾配分があるため、10m×10mのスペースをコンクリート舗装する場合には、10m×10m×0.2m=20立米の残土が発生します。
下地をしっかりと行わないと、ひび割れや水たまりの原因になるため、大切な工程です。
砕石で強度を高める
駐車場部分の下地を作るために砕石を敷いて、転圧機でしっかりと転圧していきます。
コンクリートを土のような柔らかい場所に打設すると、陥没やひび割れなどが起きてしまう原因になってしまいます。
そのようなことが起きないように、砕石の厚みや施工方法には注意しておきましょう。
継ぎ目でクラックを防ぐ
コンクリートは温度で伸縮が起きる素材で、これがもとでひび割れなどが起きる可能性があります。
また、その反面硬い性質があるため、地震などの揺れで割れてしまう可能性もあります。伸縮目地は、ひび割れや割れなどを抑える役割を持っています。
費用を下げるために伸縮目地を施工しないこともありますが、後々の状態に影響がでてくるため、業者に確認をして、仕様に入っていないようであれば入れてもらうようにしましょう。
ワイヤーメッシュで強度を高める
車の重みを支えるためにコンクリート舗装をする駐車場は、それに耐える強度が必要になります。
コンクリートは非常に硬いものですが、それだけでは車の重みがかかった場合、割れが生じてしまう可能性があります。
ワイヤーメッシュをコンクリートの中間に入れることで、さらに強度を高め、割れを防ぎます。
ワイヤーメッシュには2種類ありますが、5.5mmのものを使用するのが一般的です。
費用を抑えるために更に細いワイヤーメッシュを使用する業者もいるため、注意が必要です。
養生で汚れを防ぐ
コンクリートが飛び散って外壁などに付着してしまわないように、養生をします。付着してしまうと完成してから掃除をしようとしても、落ちきることが出来ません。
手間がかかるため養生をしない業者が多いですが、あらかじめ業者に対して養生をして欲しい旨を伝えておきましょう。
コンクリートを流し込む
コンクリートを流し込む際に注意しておきたいのが、ワイヤーメッシュがコンクリートの中心に位置しているかということです。
ワイヤメッシュが入っていても、中心に来ていないと効果がありません。
コンクリートの厚みが10㎝なので、砕石から5㎝の高さにワイヤーメッシュが来ている必要があります。
コンクリートを流し込んでからは確認することが出来ないので、立ち会えない場合は施工写真を提出してもらうようにしましょう。
コンクリートを均す
駐車場のコンクリートを均す作業は、以下のような流れになります。生コンクリートを流してから、ある程度均していきます。
その後に固くなってきたコンクリートに対して2回目の均しを行い、勾配なども確認します。
そして、さらに固くなったコンクリートを仕上げていく3回目の均しを行って完成となります。
均し作業は手間がかかるため、2回で終えてしまう業者もいますが、きれいに仕上げるためには最低でも3回の均しが必要です。
コンクリートの仕上がりは均す回数で決まってきます。4回5回と均す回数が多くなれば、さらにきれいに仕上げることができます。
均しの回数については、あらかじめ確認しておき、必要があれば3回は均してもらえるように要望を伝えておきましょう。
駐車場のコンクリート舗装まとめ
駐車場を快適に使っていくためには、まずコンクリート施工を依頼する業者選びから注意して行う必要があります。
業者の中には価格を安くして工事を請け負って、粗悪な材料を使ったり人件費を減らして利益を得るという会社も存在するからです。
欠陥のある駐車場は耐久性のあるコンクリート舗装でも、いずれ問題が出てきます。
長く快適に使っていくためにも、適切な施工をしてくれる業者を選ぶことが、なによりも大切なことです。
また、施工に関しての注意点をご紹介しましたが、見積もり時に業者に確認するようにしましょう。
コンクリートで駐車場を舗装する際に必要な作業が抜けていたり、説明がしっかりとできないといった場合には、選択肢から外したほうが良いかもしれません。
駐車場の舗装は、業者次第で仕上がりが決まります。安心して任せられる業者を選んで、納得のいく駐車場にしていきましょう。
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