雑草対策の一つとして、コンクリートを打設する方法があります。
とはいえ、雑草対策のためだけにコンクリートを打設するというより、多くの場合、駐車場にするなど他の目的も伴います。
また、ただコンクリートを打設するのではなく、コンクリートの二次製品(コンクリートブロック等)を設置する方法もあります。
この記事では、コンクリートを用いた雑草対策について解説していきます。
しつこい雑草の対策に困っている人、コンクリートを使った雑草対策を検討している人はぜひ、参考にしてください。
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////コンクリートの防草効果とは?耐用年数はどれくらい?
雑草は非常に生命力が強く、太陽に向かってまっすぐに生えてくるため、防草シート程度では突き抜けてしまうことも少なくありません。
また、まれに見かけますが、アスファルト舗装してあるはずの駐車場などでも、一部から雑草が伸びていることがあります。
このように生命力や突き抜ける力が強い雑草ですが、コンクリートを用いた場合はどうでしょうか?
コンクリートの防草効果
言わずもがな、コンクリートは非常に強くて固い素材です。
しっかりと厚みをもたせて打設されたコンクリートであれば、さすがの雑草も突き抜けてくることはほとんどできません。
そのため、防草効果という点においては、防草シートやウッドチップ、芝生などは比にならないほど高いと言えるでしょう。
しかしながら、コンクリートは固いため、ヒビが入ってしまうことがあります。
基礎となる地面が柔らかいため形が変化したり、コンクリートに含まれる水分が蒸発して体積が減ったりするとヒビ割れが発生しやすくなります。
また、複雑な形状の場所に打設したコンクリートや、温度差、重ね打ちした際の時間の間隔が不適切だった場合、配筋(鉄筋を一定間隔で打っていくこと)に不良がある場合などもヒビ割れしやすくなります。
すると、ヒビ割れした部分から、雑草が伸びてきてしまうことがあります。
そのほか、コンクリート部分と壁などとの境界部分から雑草が伸びてくることもあります。
コンクリート自体の防草効果は非常にすぐれているものの、ヒビや境目などちょっとしたスキがあると、伸びてきてしまうのが雑草です。
コンクリートを打設する前に、しっかり雑草を刈っておき、除草剤などを撒いておくことなどもポイントになってきます。
コンクリートの耐用年数
コンクリートは強くて固く、鉄筋コンクリートは高層マンションやビルなどの建物にも使われていることから、耐用年数も長いだろうと思うのが自然です。
しかし、防水性などを持たせていない一般的なコンクリートや鉄筋コンクリートのケースで考えると、寿命は30年〜50年程度と言われています。
これが長いと感じるか短いと感じるかは人それぞれですが、雑草対策としてコンクリートを打設したり、コンクリートの二次製品を設置したりする程度であれば、30年〜50年ももてば十分と言えるのではないでしょうか。
ただし、耐用年数内であっても、塩害や凍害を受けたり、中の鉄筋が錆びてしまったり、中性化してしまったり…といった原因で寿命よりも早く劣化してしまうこともあります。
コンクリートを打設するときは、吸水防止剤などを使って、コンクリートに防水性を持たせてあげることが、寿命を延ばすコツとされています。
////コンクリートの打設費用や方法、二次製品の種類・価格の目安など
実際に雑草対策としてコンクリートを打設した場合の費用や方法、コンクリートの二次製品の種類と販売価格の例などを見ていきましょう。
コンクリートの打設費用の目安
ここでは、いわゆる土間コンクリート(白または薄いグレーをしており、凹凸もなく平坦に仕上がっているコンクリート)の打設費用の目安などを紹介します。
コンクリートを打設する面積や鉄筋・ワイヤーメッシュなどの種類、厚み、目地を入れるかといった条件で費用が変わってきますが、相場としては1㎡あたり8千円〜1万2000円程度と言われていますので、1万円前後を目安に見ておくと良いでしょう。
ただし、打設する面積が小さい場合、1㎡あたりの単価が高くなるのが一般的です。
庭の一部や駐車場などに打設する場合は、少し高めの1万5000円〜1万8000円程度を見ておくことをおすすめします。
コンクリート打設の流れを簡単に
コンクリートを打設する部分の土を、コンクリートの厚さの分だけ取り除きます。
これを「すきとり」などと言います。
次に、「基礎砕石」といって土の上に砕石を敷いて行きます。
一般的に、土間コンクリートを打設する場合の砕石の厚さは10cm程度と言われています。
砕石を敷き終えたら、「転圧」といって、砕石をしっかりと固める作業を行います。
次に、打設する部分の周囲を板などで囲み、鉄筋やワイヤーメッシュなどを入れて行きます。
これがないと、コンクリートが割れやすくなるため重要な行程です。
最後に、コンクリートを流し込み、コテなどで表面を平らに均したら、コテまたはハケなどで仕上げます。
コテを使うとツルツルに、ハケを使うとザラザラに仕上がります。
固まるまで数日〜1週間程度時間をあけて、完了です。
簡単ですが、土間コンクリートの打設は基本的にこのような流れで行われます。
コンクリートの二次製品の種類と価格の目安
土間コンクリートの打設ではなく、ホームセンターなどで売られているコンクリートブロックを使った場合、いくらくらいになるのでしょうか?
防草効果が高いブロックの種類なども併せて見ていきましょう。
コンクリートブロックの種類ですが、よく見かける縁石型のものと、防草効果がきわめて高い防草型のものがあります。
縁石型は、置くだけなので設置が楽です。
しかし、壁などとの境界線にはどうしてもわずかな隙間ができてしまいます。
そこに種子が飛来し付着すると雑草が生えてくることがあります。
あるいは、隙間から雑草が伸びてくることもあります。
そのため、防草シートを敷設し、その上に縁石型のコンクリートブロックを設置する、などの工夫があったほうが良いでしょう。
あるいは、近年人気の、防草型のコンクリートブロックを設置するという方法もあります。
隙間ができない特殊な形状によって雑草をシャットアウトすることができます。
ただしアスファルトとかみ合うことを前提に開発されているため、道路と自宅の境界線などに用いられることが多いようです。
上記の商品は、長さ60cm、厚さ12cm、高さ12cmなので1㎡あたりにすると単純計算で12〜13個程度といったところになり、費用は10,800円〜11,700円程度が目安となります。
コンクリートのマットなども販売されているようですので、気になる人はホームセンターやネットショップなどで探してみてはいかがでしょうか?
////コンクリート防草のメリット・デメリット
最後に、コンクリートをつかった雑草対策のメリット・デメリットをまとめました。
特にコンクリートを打設した場合、「やっぱり気に入らないから撤去したい」と思っても、そう簡単にできるものではありません。
コンクリートによる雑草対策を考えている人は、ぜひメリット・デメリットの両方に着目し、本当にコンクリートで良いかどうか、慎重に検討しましょう。
コンクリート防草のメリット
コンクリートを使った防草のメリットとして挙げられるのは、なんと言っても防草効果が非常に高く、耐用年数も約30年〜50年と長いため、一度打設してしまえば、それ以降長期間にわたって雑草対策の必要性から解放される点です。
雑草の除去は、特に夏場や冬場などは非常に重労働ですが、それを気にする必要がなくなることで、生活の質という点においてメリットがあると言えます。
コンクリート防草のデメリット
一方、デメリットとして考えられるのは、例えば土間コンクリートを打設した場合、費用が高額になってしまう点が挙げられます。
ただし耐用年数が長いため、初期投資をしてしまえば、ランニングコストは修繕費程度で済むため、デメリットと感じない人もいるかもしれません。
そのほか、コンクリートを打設したことで地面が無機質な印象となり、景観を損ねてしまうことも考えられます。
一度打設したら容易に撤去することはできませんので、よく検討する必要があります。
あるいは、際(キワ=壁などとの境界線)部分から雑草が生えてくることがある点や、ヒビ割れを起こしてしまう可能性がある点なども、デメリットと言えるかもしれません。
コンクリートブロックを設置した場合、一つひとつが独立しているため不要と感じれば撤去することはできます。
しかし、ブロックの形状にもよりますが、凹凸があるため庭一面をブロックで埋め尽くすといったことは避けたほうが良いでしょう。
また、コンクリートブロック同士がかみ合わない場合、隙間から雑草が伸びてしまうことも考えられます。
このように、コンクリートは雑草効果がきわめて高い反面、さまざまなリスクやデメリットもあります。
導入を検討している人は、じっくり考えて後悔しない方法を選びましょう。
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コンクリート防草のまとめ
今回は、雑草対策としてコンクリートを打設した場合、コンクリートブロックを設置した場合の費用の目安や、コンクリートの防草効果、耐用年数、そしてコンクリートによる雑草対策のメリット・デメリットなどを解説してきました。
冒頭でも触れましたが、ただ雑草対策のためだけにコンクリートを打設するというケースはほとんどありません。
自宅のエクステリア(外構)工事の一環として、駐車場をコンクリートにするなど、他の目的がある場合、併せてコンクリートによる雑草対策がおすすめです。
ただしコンクリートにはメリット・デメリットがそれぞれありますので、多角的に捉え、導入するかどうか、じっくり検討することをおすすめします。
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