車を保護してくれるカーポートですが、常に外気にさらされているため、自然災害などで屋根が破損してしまうことがあります。
もしカーポートの屋根が破損したら、どうやって修理したらいいのでしょうか。
カーポートの屋根の修理方法とその費用について解説します。
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////カーポートの屋根はなぜ破損するの?
そもそもカーポートの屋根は、どんな理由で破損するのでしょうか。
まずは破損の原因からみていきましょう。
台風の風により破損
今やカーポートの屋根材の主流となったポリカーボネート材は、比較的風にも強いのですが、設計強度を超えた強風が吹くと破損する場合があります。
また屋根を抑えていたアルミ枠が外れて吹き飛ばされることもあります。
さらには、カーポート本体の基礎工事がきちんと施工されていなければ、屋根が無事でも基礎ごと引き抜かれて転倒するケースもあるのです。
また近年では、雹(ひょう)によるカーポートの屋根の被害も報告されています。
落下物により破損
台風の際には、樹木や看板など思わぬものが飛来して屋根を破損させることがあります。
また平時においても、二階のベランダから植木鉢を落としたり、母屋の屋根に積もった雪が落下してきたりして屋根材を貫通することがあります。
また野球の硬式ボールや悪意のある投石などでも破損することがあります。
花火により破損
少し意外なケースだと、ロケット花火の飛来によって屋根が破損することがあります。
ポリカーボネート材が燃えることはありませんが、花火の熱で溶けてしまい穴があいてしまうのです。
積雪により破損
一般タイプのカーポートは、積雪20㎝を想定しています。
しかし、2014年の豪雪では、例年には、ほとんど積雪のない関東地域に1mを超える雪が降り、カーポートが破損した事例が報告されています。
ポリカーボネートは、想定外の積雪で破損することがあります。
////どんな補修をすればいいの?
落下物や花火の飛来による破損は、屋根の一部だけが破損しているために、その部分だけを張り替えればいいように思えますが、はたして実際はどうなのでしょうか。
屋根材を一枚だけ交換する
ボールで穴が開いた箇所の屋根パネルを取り換えれば、補修は完了します。
機能的にはなんの問題もありません。
ところが、経年したポリカーボネート材は、新品のポリカーボネート材と比較して薄汚れた感じがします。
そもそも同じ色を購入したはずなのに、よく見ると微妙に色が違うように思えます。
ポリカーボネート材の色は、メーカーや製造年が異なれば、厳密な意味で別の色になるのです。
この色の違いが気になる人は、カーポートの屋根パネル全体を取り換えることでしか解決方法はありません。
すべてを交換するケースもある
台風の強風でポリカーボネート材が飛ばされたケースを見ると、実はポリカボート材は無傷だったということがあります。
これはポリカーボネート材を押さえているアルミ枠のビスとビートと呼ばれるゴム製品が緩んだために外れたものなのです。
この場合だと、再び自分で取り付ければいいと思われますが、屋根材を抑えているアルミ枠などの部品は、メーカーの部品保証期間が6年間であることから、既に製造を中止して、取り付けが不可能なこともあります。
そうなると、結局支柱ごと交換せざるを得ない状況にもなり得るのです。
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////火災保険で直せないのか
火災保険は火災に遭った場合の保障のみだと思われていますが、実は火災保険には自然災害による被での保障が付帯されていることがあります。
この場合、鉢植えの落下などの人災は対象になりませんが、「風災」「雪災」「ヒョウ災」での被害は保障の対象になります。
保険証書に「物置、車庫その他の付属含む」とあれば、保険の対象になる可能性があります。
もし被害に遭った場合は、補修前に保険会社に問い合わせてみてください。
車まで破損していたらどうなるのか
ポリカーボネート材が破損している場合、車まで破損していることもあります。
同一の理由であれば、車も火災保険の対象になるのでしょうか。
残念ながら、車は火災保険の対象にはなりません。
火災保険は建物や家財に対しての被害を保証するものであることから、付属建物のカーポートが対象になることがありますが、車両は明らかに対象外なのです。
ただし、車両保険に入っていれば、そちらの方で保障してもらえる可能性があります。
さらに同様の理由で、スマホが壊れた場合はどうなるでしょうか。
個人用総合火災保険には、意外なことに携行品損害特約というものがあるのです。
これは文字どおり携行品が破壊された場合の補償をしてくれるものです。
しかし残念ながら、これには「被保険者の居住の用に供される建物(物置、車庫その他の付属建物を含みます)外において、被保険者が携行している被保険者所有の身の回り品について、偶然な事故により損害が生じた場合に補償します」と明記されており、カーポート内で起こった事故については保障されないのです。
カーポートの屋根は自分で直せるのか
カーポートの屋根パネルの交換は、屋根の上で作業できる足場と電動ドライバーがあれば自分でも可能です。
作業は次の順で進めます。
- 破損したポリカーボネート材の寸法を測定します。
- 同寸法のポリカーボネート材をホームセンターもしくは通信販売で購入します。色の違いがあると目立つので注意が必要です。
- 屋根パネルを押さえているアルミ材のビスとゴム製のビートを外します。
- 屋根パネルを外します。
- 購入した屋根材の養生シートを接触面だけはがします。
- 屋根パネルを設置し、アルミ材で押さえて、ビスとビートで止めます。
- これで完成です。
高所での作業なので、注意しながらの作業になります。
できれば複数で作業した方がいいでしょう。
ポリカーボネート材は人の荷重には耐えられません。
絶対に上には乗らないようにしましょう。
ポリカーボネート材はサイズが700×2700厚さが2mmのものが、約12,000円で購入できます。
屋根材の交換を専門会社に依頼したときの費用相場は?
それでは、カーポートの屋根パネルをリフォーム会社に依頼したときの相場はどれくらいなのでしょうか。
屋根パネルを1枚だけ交換したときの相場
屋根材交換の工事費は、25000円~30000円です。
作業時間は2時間で終了します。
屋根材を全部交換したときの相場
屋根材を全部交換したときの工事費は、屋根パネル1枚につき約20,000円です。
1台用のカーポートだと、7~8枚使用していますので、全体の費用は、140,000円~160,000円になります。
もし屋根パネルを押さえているアルミ枠が破損している場合だと、これに50000円が追加で必要になります。
いずれの場合でも工事時間は1日で完了します。
駐車場に土間コンクリートを打設したい場合
ついでの機会なので、この際に駐車部分に土間コンクリートの施工を依頼した場合、費用は30万円になります。
どこまでが補修で対応できるのかは次のような場合です。
- 屋根パネルに穴が開いた、または割れた
- 屋根パネルが強風で飛ばされた
- 屋根から雨漏りがする
- 屋根パネルを押さえるアルミ枠が破損した
次のようなケースは修理では対応できません。
カーポートをすぐに撤去して、新たに設置する必要があります。
- 柱が折れた
- 梁が折れた
- 柱と梁の接合部が乖離している
- カーポートが明らかに傾いている
まとめ
ここまでカーポートの屋根の修理方法と費用について説明をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
ポリカーボネート材は非常に強い材料ですが、それでも自然災害の猛威で破損することもあります。
もし破損した場合は、相場を参考に自分で直すか専門の会社にお任せするかの検討をしてください。
カーポートは、柱や梁の構造体がしっかりとしている限りは、補修やメンテナンスにより、いくらでも延命ができます。
車同様に大事に使いこなしましょう。
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