カーポートの屋根材選びのポイントを解説!

大切な車を雨風から守ってくれるカーポートですが、自宅のカーポートの屋根材が何で施工されているか把握していらっしゃるでしょうか?

『何年くらいで劣化してしまうんだろう?』『どのくらいの重さに耐えられるの?』『メンテナンスや交換はどうしたら?』などの疑問やお悩みをお持ちの方も少なくないのではないでしょうか?

今回はカーポートの屋根材についてご紹介していきたいと思います!

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屋根材の種類と価格

それでは材質別にご紹介していきます。

ポリカーボネート

カーポートに用いられる屋根材にはポリカーボネート(略してポリカと呼ばれる事もあります)という材料が多く採用されています。

ポリカーボネートとはプラスチックの種類の一つで、衝撃に強く、透明度が高いのが特徴です。

ポリカーボネートと良く比較されるのがアクリルで、透明度では若干アクリルの方が勝るものの、耐衝撃性の面では約20倍という圧倒的な差でポリカーボネートに軍配が上がります。

そのため、以前はアクリルが採用されていたカーポートの屋根材も現在ではポリカーボネートが多く使われるようになっています。

また、アクリルは可燃性の素材ですがポリカーボネートは難燃性で、火元から離せば勝手に火が消える自己消火性を備えているという安全面でのメリットもあります。

少し価格は上がりますが「熱線吸収」「熱線遮断」といった特徴を持つポリカーボネートもあるので車内の温度上昇を防ぐためには効果的です。

屋根の価格はカーポート自体の大きさやデザインによって左右されますが、通常のポリカーボネートと熱線対策が施されたタイプの価格差は数千円から1万円程度のものが多く、熱線対策がなされたタイプの方が人気となっています。

FRP板

FRPは「Fiber-Reinforced-Plastics」の略称で、日本語にすると「繊維強化プラスチック」となります。

繊維が入っていますので陽射しが入るとすりガラスを通した時のように柔らかい印象になります。

透明なものに比べて陽を遮る能力が高いので、明るさの面では劣りますが真夏の日中などでも温度の上昇を抑えてくれます。

防火性能に優れているのも特徴の一つで、準防火地域と呼ばれる地域での施工にも使用する事が出来ます。

ポリカーボネートは熱によって膨張・伸縮し、その際にパチパチという音が鳴るのですが、FRPは熱伸縮率が小さいので音鳴りの心配はほとんどありません。

ポリカーボネートに比べると高価になりますが、建物に隣接してカーポートを設置した場合にはFRP板の高い遮光性によって室内温度の上昇も軽減できるなどのメリットもあります。

参考としてLIXILの『ネスカ』というカーポートで一番コンパクトなサイズ(幅2400×長さ4980)の場合に屋根材によってどれくらいの金額差があるのかをご紹介します。

LIXIL  カーポート NESCA
引用:LIXIL NESCA
  • ポリカーボネート屋根材の場合     233,900円 
  • 熱線吸収ポリカーボネート屋根材の場合 246,100円
  • 熱線吸収FRP板の場合         383,700円  

※金額はWEBカタログより引用

となっています。

金属折板

折板カーポート テリオスポートⅢ  293,500円~

LIXIL テリオスポートⅢ
引用:LIXIL テリオスポートⅢ

スチールやガルバリウム鋼板のような金属折板による屋根は見た目にも安心感がありますね。

上記で紹介したプラスチック製の材料に比べて耐荷重、遮熱性に優れています。

金属製は留め付けも頑丈なので強風にも耐えることができ、耐荷重に優れるので豪雪地帯にも安心して設置することが出来ます。

プラスチック製の屋根と違い光を通さないので少しごつい印象にはなりますが、柱や枠に化粧材を付ける事が出来るなどデザイン面でも富んでいます。

また、重いものを乗せる事が出来るのでソーラーパネルを設置することも可能です。

寒い地域や雪が多く降る地域では金属製の屋根において「結露が生じやすい」という注意点があります。

屋根に結露が生じると水滴がポタポタと落ちてきて、雨から守ってくれるはずのカーポートなのに大切な車が傷んでしまいますよね…。

そこで『ペフ』と呼ばれるスポンジ状のものを内側に貼り付けることで結露の発生を抑え、水滴の落下を防ぐことが出来ます。

ですがその『ペフ』はメンテナンスが大変で、劣化してしまうと屋根ごとの交換になってしまいます。

そうなればまた屋根分の費用もかかってしまいとっても大きな負担になってしまいます。

お住まいの地域によってペフが必要かどうかが変わりますので、メーカーや工務店などにご相談してみる事をおすすめします。

アルミ形材

LIXIL アルミカーポート カーポートSC 394,000円~

引用:LIXIL カーポートSC

アルミ形材で作られた屋根は金属折板と同じ様に日光を遮断するので温度の上昇が防げて、錆にも強いのが特徴です。

見た目もとてもスタイリッシュでカッコいいですね!

アルミ独特の光沢が高級感を演出して、愛車を今まで以上に映えさせてくれます。

「愛車を陽射しから守りたいけど、金属折板製の屋根はちょっとごつすぎる…」なんて方にはピッタリなのではないでしょうか。

デザインがシンプルなものも多いのでどんな住宅の形状や色味にもマッチすると思います。

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屋根材の交換はDIYできる?

せっかく設置したカーポートの屋根材が強風で外れてしまったり、飛来物によって割れてしまった場合、愛車を守るためにもそのまま放置という訳には行きません。

新しく屋根材を取り付ける必要があるのですが、業者に頼まずDIYで施工することは可能なのか見ていきましょう。

新しい屋根材を調達する必要があるので色や厚み、寸法などを確認して販売店や通販を利用して屋根材を準備しましょう。

ポリカーボネートの屋根材は比較的調達しやすいと思いますが、金属折板やアルミ形材のものはメーカーを通じて購入するので個人で調達するのは難しい場合もあります。

施工時も部材が多く複雑になりますのでプロに頼むのが確実かと思います。

ポリカーボネートやFRP板で作られた屋根材は、カーポートの骨組みと屋根押えと呼ばれる部材とで屋根材を挟んで固定しています。

飛来物などで一部が破損してしまったパネルの交換は、まず屋根押えを外してパネルを撤去する事から始める必要があります。

屋根押えはビスで止めてあるタイプと、ビスを使わずに叩きこんで押さえてあるタイプがあります。

ビスで止めてあるものはビスを取れば屋根押えを外すことが出来ます。

一方ビスを使わずに止めてあるタイプのものは、マイナスドライバーなどを使って外して行きます。

屋根押えの部材は壊れやすいので無理やり外すのではなく慎重に外しましょう。

新しい屋根材を屋根に上げ、外した屋根押えで再び挟み込んで固定します。プラスチック製のパネルは擦ったりすると傷になりやすいので、養生ビニールを上手く利用して傷を避けましょう。

ですが、施工後はビニールをすぐに取らないとくっついてしまって後で取るのが大変になってしまいます。

新しく取り替えたパネルと今まで使っていたパネルはどうしても色合いが違ってしまいますが、こればっかりは仕方がないと思います。

気になるようでしたら全体を交換する方が良いと思います。

いかがでしょうか?

DIYでの交換も可能だと思いますが、対象のパネルがカーポートの端部では無く、真ん中あたりのものだと手間や難易度が格段に上がりますので「ちょっと難しそうだな」と感じた時は業者に任せてしまうのもアリだと思います。

必要な高さの脚立や人手の確保なども必要となりますしね。

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屋根材の耐用年数は?

台風や大雪、飛来物などのアクシデントが無い場合、カーポートの屋根は何年ぐらいの耐久性があるのでしょうか?

ポリカーボネート以前に良く使われていたアクリル屋根は経年変化で硬直化しバキバキに割れやすくなります。

それに比べてポリカーボネートは粘りが強いので曲げ強度が高く、陽射しで劣化しても割れにくいです。

一般的にカーポートの耐用年数は15年程度と言われていますが、屋根に関しても同程度だと思われます。

劣化の原因となりやすいのが「陽射し」「潮風」「錆」「(雪などによる)荷重」となりますので、沿岸部にお住まいの方や豪雪地帯にお住まいの方は劣化が早まる恐れがあります。

まとめ

いかがだったでしょうか?

屋根材は採光や温度上昇などに大きく関わる大切なポイントです。

降雪の有無や台風の影響を受けやすいなど、各地域によって必要な耐荷重量や風対策も異なってきますので、しっかりと検討・相談をして選んでいきたいですね!