タイルデッキにはウッドデッキにはないメリットと魅力があります。その反面、施工には注意すべき点もあるので留意が必要です。
ここではタイルデッキの設計・施工を検討している方のために、どのような失敗事例があるのかをご紹介します。施工してから後悔することがないようにしたいものです。
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////タイルデッキとは
タイルデッキは1階部分のリビングと庭をつなぐスペースのことです。床面と側面にタイルを使用しているのが特徴となります。
リビングの延長として使用でき、洗濯物を干したりテーブルと椅子を置いて食事をしたりと、さまざまな用途があります。
ウッドデッキと異なりタイル製であることから、メンテナンスが楽であることが利点です。耐久性も高く、高級感もあるのがメリットと言えます。
さらに使用するタイルにはさまざまな種類があるため、自分の好みに合うデザインにできる点でも人気があります。
////タイルデッキのメリット
タイルデッキには次のようなメリットがあります。ウッドデッキとの比較もしてみるとよいでしょう。
- デザインが豊富
- 掃除などメンテナンスが楽
デザインが豊富
タイルデッキはさまざまな種類・デザインのタイルを使用できるので、自分好みのデザインに仕上げることができます。色味も明るいものから高級感のあるものまで、幅広い選択肢があります。
さらにタイルそのものの絵柄やサイズによって、仕上がりの印象もかなり異なります。
自分が理想とする雰囲気を醸し出せるのも、タイルデッキの魅力と言えるでしょう。
掃除などメンテナンスが楽
タイルデッキの大きな魅力はメンテナンスが楽なことです。水をかけてデッキブラシで擦るだけでも、汚れはほとんど落とせます。
またウッドデッキのように経年による劣化が少なく、ささくれのようなものも出てきません。耐久性の高さもタイルデッキのメリットだと言えます。
////タイルデッキの注意点
メリットの反面、タイルデッキには次のような注意点もあります。この点を考慮して設計しないと、後悔する可能性があります。
- 温度の影響を受けやすい
- 表面が滑りやすい
- リビングの床との段差が必要
- 施工に時間とコストがかかる
温度の影響を受けやすい
タイルデッキの最大の難点と言えるのが、夏場の熱さです。
タイルは焼物なので、夏の直射日光を受けると表面が相当に熱くなります。素足で歩くと火傷することもあるので注意が必要です。
特に小さな子どもがいる家庭では、夏場のタイルデッキは危険かもしれません。
夜にタイルデッキでテーブルを囲んでディナーというのも良いのですが、日中の暑さには注意しましょう。
表面が滑りやすい
タイルデッキは表面が滑りやすい点にも注意が必要です。ウッドデッキと比べるとタイルは硬く、転倒すれば怪我をする危険性もあります。
特にリビングとタイルデッキとの間に段差がある場合、つまずいて転ぶ可能性もあります。利用する際には気をつけるようにしましょう。
リビングの床との段差が必要
タイルデッキとリビングを段差なくフラットにすると、窓の下にある「水切り」をふさいでしまいます。水切りがなくなると、雨水を受けることができなくなり室内に浸水してしまいます。
そのため、タイルデッキを設置する際にはリビングと段差をつけて、下げた位置に施工する必要があります。
10センチ以上は高さをつけないと、窓を開けていると雨の跳ね返りが室内に入ってしまいます。
どうしてもフラットにしたい場合には「グレーチング」と呼ばれる部材を建物とタイルデッキの間に設置しますが、ゴミが溜まると雨水が流れないので注意が必要です。
手入れが面倒だと後悔することがないように、事前に掃除の頻度などを確認しておきましょう。
施工に時間とコストがかかる
タイルデッキは基礎の施工がウッドデッキよりも手間がかかります。
そのため施工費用のコストも時間もかかるのが難点です。その仕上がりも、職人によって左右させると言ってよいでしょう。
タイルも1枚ずつ手作業で貼るので、自分で作業する人もいるかもしれません。タイル貼りも技術が必要な作業なので、あとで後悔することがないよう注意が必要です。
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タイルデッキの失敗事例
メリットが多いタイルデッキですが、施工や設計において注意しないと後悔することがあります。
これから外構でタイルデッキを検討する場合には、以下のような点を把握しておくとよいでしょう。
日除け対策をしていない
タイルデッキは夏場にはかなり熱くなります。日除け対策をしなければ、タイルがかなり熱くなるのでタイルデッキは使用できないかもしれません。
ちょっと洗濯物を干そう、と出るのにも難儀することにもなります。 日除け対策としては、シェードやオーニングを設置するのがおすすめです。
シェードは取り付けが簡単で、日中だけタイルデッキを覆うようにすればある程度の効果は期待できます。
オーニングは窓の上に設置する開閉式の日除けです。価格は高めですが、日中もテラスデッキを使用できるようになります。
リビングとの段差がなく排水できない
タイルデッキはウッドデッキと異なり、排水できない構造になっています。そのため、リビングから低い位置に設置しないと、雨水が土台を腐食したりリビング内に浸水したりします。
利便性を重視してリビングとの段差をなくすと、建物内外を雨水により傷めることになるので注意しましょう。
排水ができる「グレーチング」を建物との間に挟んでもよいのですが、その溝にゴミなどが溜まらないようにメンテナンスが必要になります。
もし窓の下に床下換気口があれば、タイルデッキの下に風通しのための空間を確保しておきましょう。
汚れが目立つ色になってしまう
夏場の日差しによりタイルが高温になることを避けるため、明るい色のタイルを選ぶことがあるかもしれません。
しかし明るい色は汚れが目立つので後悔することがないように注意しましょう。また日差しの照り返しでかなり眩しくなる点にも注意が必要です。
タイルデッキは選べるタイルが多いのが魅力ですが、日差しの照り返しや汚れなどを考慮して選択することが大切です。
タイルが剥がれてしまう
これはタイルデッキに限った話ではありませんが、目地の施工が不十分だと経年によりタイルが剥がれてしまいます。
施工時には気づかないことが多く、数年経ってからタイルが剥がれて気づくことになります。
外構業者に依頼せずDIYでタイルを貼る場合には目地材の水分量に注意しましょう。
強度が不足してしまうので、所定量よりも水を多くしないように注意が必要です。
保証期間が過ぎてから不具合が見つかる
目地と関係がありますが、タイルデッキの施工をしたあと、保証期間が過ぎてからタイル剥がれが見つかることがあります。
タイルデッキ施工の保証期間は2年とするところが多いものですが、耐久性が高いからと安心してはいけません。
タイルそのものは確かに耐久性は高いものですが、目地の施工が不十分だとタイル剥がれにつながります。
普段からタイルを叩いて、異音がしないか確認しておきましょう。内部に空洞が出来てくると、反響音がするようになります。
そのような時は保証期間内であれば、無償での手直しを頼めます。
まとめ
タイルデッキはおしゃれな外構ですが、注意すべき点は少なくありません。
デザイン選びから施工に至るまで、どのような点をチェックすればよいのか知っておくとよいでしょう。
また業者選びも大事なので、実績のある外構業者に依頼するようにしたいものです。
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