ガレージ車庫とは、屋根と三方の壁に囲まれた自動車収納用の建築物のことをいいます。
周囲が開放されたカーポートとは、壁で囲まれた点に大きな違いがあります。
このガレージ駐車場は、いろいろなメーカーから販売されています。
はたして、どのようなメーカーから、どんな製品が出されているのかみていきましょう。
【こちらの関連記事もご覧ください】
////ガレージ車庫とは?
そもそも、ガレージ車庫とはどういうものなのでしょうか。
ガレージ車庫は、車の出入口を除く三方が壁に囲まれた建築物です。
出入口面は、シャッターを設けたタイプと常時開放されたタイプがあります。
ガレージ車庫もカーポートも屋根がありますから建築物に該当します。
防火地域か準防火地域に建てる場合は、面積に関わりなく建築確認申請が必要です。
それ以外の地域(法22条地域)でも、10平方メートルを超える建築物は建築確認申請が必要です。
ガレージ車庫は、小さいタイプでも間口2.5m×奥行5mのサイズなので、12.5平方メートルの面積があり、10平方メートルを超えることから、どんな場合であっても建築確認申請が必要です。
このため、母屋と合わせて建ぺい率が、規定よりもオーバーするようであれば、ガレージ車庫を設置することはできません。
容積率は、車庫については全体の面積の1/5までは容積率の対象にならないので、ほとんどの場合、問題にはなりません。
またガレージ車庫は、建築基準法で内装制限がかかりますので、天井及び壁を不燃材で仕上げる必要があります。
////ガレージ車庫のメリット
ガレージ車庫を設置する場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。
はたして値段と見合うだけの効果があるのかみていきましょう。
防犯性が高い
シャッターが閉まっていると、外部からどんな車種が止まっているのかの確認ができません。
またシャッターを施錠していると侵入が困難なことから、防犯性に優れているといえます。
紫外線を防いでくれる
車の塗装にとって、紫外線は大敵です。
紫外線を浴びることで塗装の分子が分離してしまうので、閉鎖されたガレージ車庫は、ほとんど光が差し込みませんから、車の塗装の劣化を防ぎます。
車内温度の上昇を防いでくれる
真夏の露天下の車内の暑さは、尋常なものではありません。
プラスチック製品を無造作に車内に放置しておくと、変形してしまうことすらあります。
直射日光が差し込むことのないガレージ車庫内に収納していれば、真夏の暑さ対策に効果があります。
雨の日の乗り降りが容易
雨の日の車の乗降は、露天の場合には、濡れることを覚悟しないといけませんが、ガレージ車庫内で乗降すれば、まったく雨に濡れる心配がありません。
また、雨は大気汚染などの影響で酸性雨が降ることがあり、車体にとって少なからず影響を及ぼしています。
車庫は、長時間雨ざらしにしておくことからくる車体の劣化を防ぐ効果もあります。
雨の日でも点検、作業ができる
ガレージ車庫内であれば、外の天候に関係なく車の点検やタイヤ交換などの作業が可能になります。
霜や雪がウインドウに付着するのを防ぐ
冬の日の朝は、車のウインドウに霜が降りていることがあります。
これを排除するために、お湯を掛けるなど一苦労をしますが、ガレージ車庫内に駐車していれば、雪も霜もまつたく心配がいりません。
粉塵や鳥の糞などの被害を防いでくれる
黄砂の多い日などは、露天に駐車していると、一度水洗いをしないと出発できないくらいに、車に粉塵が積もっていることがあります。また鳥の糞もかなりの確率で車の車体に落下していることがあります。いずれも放置していれば、車体の塗装に害のあるものです。ガレージ車庫は、それらの被害から守ってくれます。
台風の被害から守ってくれる
台風などの強風の日は、思わぬところから物体が飛んできて、車体を傷めることがあります。
ガレージ車庫内であれば、その心配は全く無用です。
倉庫としても活用できる
車体に対して余裕のあるタイプの倉庫を設置すると、交換用タイヤや自動車用品ばかりでなく、家財の倉庫としても活用できます。
////ガレージ駐車場のデメリット
それでは、ガレージ駐車場には、どんなデメリットがあるのでしょうか。
値段が高い
カーポートに比べて、相当に高い値段になります。
スペースが必要
基礎工事からしっかりと造り込むので、カーポートに比べて広いスペースが必要になります。
物干しとしての活用ができない
開放されたカーポートであれば物干しとして活用できますが、基本的に窓の少ないガレージ車庫の場合は、物干しとしての活用は期待できません。
ガレージ車庫のメーカーと種類
ガレージ車庫を製造、販売しているメーカーとしては、イナバ物置 (稲葉製作所)とヨドコウ(淀川製鋼)、タクボ(田窪工業所)などがあります。
いずれも家庭用物置で売り出した会社であり、鋼製の組み立て製品では歴史と定評があります。
ガレージ車庫は、物置をさらに発展させた製品です。
製品は、1台用から3台用以上タイプがあります。
横並びに車を並べるタイプが一般的ですが、敷地形状に応じて縦列駐車タイプの製品もあります。
1台用の場合ですと、標準的なもので間口が3,130㎝で奥行きが4775㎝~5775㎝まであります。
また高さも2360㎝~2960㎝と幅がありますから、車の種類に応じて選択が可能です。
ガレージ車庫の価格
ガレージ車庫は、カタログなどでは通常、商品代しか表示されていません。
これを組み立ててもらう場合は、別途運賃や組立費が必要です。
また設置する前に、布基礎と土間コンクリートを施工しておく必要があります。
これらの工事にともなう残土処分費も発生します。
これらの工事費を含んだ相場は以下のような金額になります。
- 1台用 約90万円~約120万円
- 2台用 約160万円~約220万円
ガレージ車庫は自分で組み立てられるの?
ガレージ車庫は、各メーカー共、自分で組み立てられるように親切な組立説明書があります。
また、水準器や工具も付属されているので、技量と体力のある人であれば、一人でも組み立てることができます。
ただし、ガレージ車庫は小規模な物置とは異なり、本格的な布基礎の上に設置することが前提となっています。
この布基礎は、逆T字型の鉄筋コンクリート造で、アンカーボルトを配置して固定します。
これらは、専門の技術者でないと難しい作業です。
基礎だけを専門家に任せて、本体は自分の力で行う方法もありますが、取り合いが悪かった場合、どちらに責任があるかなどのトラブルの原因になりますから、すべて専門の施工会社に任せした方が無難だといえます。
オシャレなガレージ車庫
組み立て式のガレージ車庫は、鋼製ばかりではなく、木製のガレージ車庫もあります。
2×4(ツーバイフォー)工法の枠組み壁がキットになって販売されており、のこぎりを使用することなく、ビス止めにより組み立てられるというものです。
日曜大工を楽しむ感覚で組み立てられそうですが、やはり基礎は本格的に施工する必要があるので、ここは専門家に任せた方が無難です。
そのため、専門家に任せる部分と自分で施工する部分をコース別で選べるような製品も販売されています。
まとめ
ここまで、ガレージ車庫はどんなメーカーがあるのかについてご説明をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
ガレージ車庫は、費用面ではカーポートに比べて高くつきますが、シャッターに守られているので、防災面や警備面で安心ができます。
鋼製ガレージは、主に3社のメーカーで販売されています。組み立てる前には、基礎を設置する必要があります。
長く使用するものですから、ホームセンターやカタログなどで、じっくりとお好みの製品を選びましょう。
着手前には、必ず建築確認申請が必要ですから、手続を怠らないようにしましょう。
【こちらの関連記事もご覧ください】
【外構、造園業者向け】下請脱却!オンライン活用で元請けになる5つのステップを公開
当社が新潟の地方で、オンラインで個人客を集客して、3ヶ月先まで予約で埋めた具体的な方法を記事にしていましたので、ご覧ください。