庭をどのような雰囲気に仕上げるのか迷う方は少なくないと思いますが、思い切って日本庭園風にするのはいかがでしょうか。
風情のある日本庭園といえば神社仏閣で見られる『枯山水』ですが、実は『白川砂利』を使うことで誰でも簡単に仕上げることができます。
そこで今回は外構素材のひとつ白川砂利について、日本庭園風に仕上げるコツとともにご紹介します。
////白川砂利とは
庭が日本庭園風に仕上がる白川砂利とはどのようなものなのかを説明します。
白川砂利は岐阜が産地
白川砂利はその名の由来でもある、滋賀県から京都府にかけて流れる白川周辺で採取されていた砂利です。河川からの採取が禁止されてからは周辺の花崗岩、つまり御影石を加工して作られていました。
しかし京都府の条例により採石も禁止されたことで、現在では岐阜県の美濃白川砂利が主流になっています。
白川砂利は柔らかいので、細かな粒になりやすいのが特徴です。そしてさまざまな鉱石からなる御影石特有の性質から、光が反射しやすいというのも白川砂利の特徴と言えるでしょう。
美しさが白川砂利の特徴
日本庭園でも使用される白川砂利の特徴はその美しさです。
白川砂利は今では安価な中国産もありますが、岐阜産の美濃白川砂利は上質な御影石で作られています。特にその鮮やかな白色が映えることから、日本庭園で好まれて使用されています。
枯山水式の日本庭園に白川砂利を敷くことで、表面が光に照らされると綺麗に輝きます。水を表現する白川砂利の美しさで心の静寂が得られると言われます。
白川砂利が庭園で使われる理由
白川砂利が庭園で使用されるのは、そもそも産地が京都府だったことが理由です。京都府における数多くの神社仏閣で『枯山水』と呼ばれる日本庭園が見られます。ここに白川砂利が使われています。
しかし単に生産地が近いという理由だけで白川砂利が日本庭園で使われるわけではありません。
白川砂利の原料となる御影石の砕石は白と黒のコントラストがはっきりしているので、見た目にも高級感があります。さらに光を反射しやすいので、表面がキラキラと輝くような美しさが見られます。
これが日本庭園で白川砂利が使われる理由です。
白川砂利と白玉砂利の違い
白玉砂利と呼ばれる砂利がありますが、白川砂利と何が違うのでしょうか。
白玉砂利が白川砂利と違うのは、丸く加工されていることです。白川砂利は丸く加工されているわけではありません。
また原料となる岩も、白川砂利が御影石であることに対して、白玉砂利は大理石のもととなる石灰岩を砕いて加工したものです。光沢があることから高級感があり、こちらも庭づくりによく使用されます。
////白川砂利で日本庭園風に仕上げるコツ
それではこの白川砂利を使って、庭を日本庭園風に仕上げるためのコツをご紹介します。
白川砂利を使った日本庭園風とは
日本庭園にはいろんな様式がありますが、白川砂利を使ったものとして有名なのが『枯山水』です。
枯山水は自然の景観を庭に表現しています。庭に水を使用しないのが特徴で、白川砂利を熊手でなぞり波に見立てています。さらに樹木で山を、石で鳥を表現します。
日本庭園風に仕上げるために必要なもの
白川砂利で庭を日本庭園風に仕上げるために必要なものを説明します。まずはリストを挙げましょう。
- 白川砂利
- 石
- 植物
- 熊手
石は白川砂利の中に点在させる、『鳥』をイメージさせるものです。大きさは揃えずにバラバラにしておくとよいでしょう。また平たい石を飛び石のように置くと、庭の表情に変化を与えられます。
植物は四季を感じるものを用意しましょう。おすすめは『多年草』です。さほど大きくならず、季節ごとに異なる花を咲かせるものを植えることができます。
基本的に日本庭園では植栽は控えめにしますが、好みによって増やしてもかまいません。あくまでも日本庭園風に仕上げるのが目的だからです。
熊手(レーキ)は白川砂利で枯山水の模様を描くために使います。必要な外構素材としては白川砂利と石、そして植物だけと少ないのが特徴であり魅力です。
白川砂利を使って日本庭園風に仕上げるコツ
それでは白川砂利を使って日本庭園風に仕上げるコツを説明します。
まず庭に白川砂利を敷きますが、植物を植えるスペースを除いて最初に雑草を除去しておきます。植物を植える部分はフェンス側にスペースを確保しておきましょう。
雑草処理をしたら土をしっかりと踏み固めて防草シートを敷き、その上に白川砂利を敷いていきます。厚さは3センチから5センチほどにしましょう。雑草が生えにくくするためです。
植物は多年草のように四季それぞれに異なる花を咲かせるようなものがおすすめです。
あとはサイズの異なる石を点在するように置きます。そして熊手を使って白川砂利に模様を描いたら完成です。
////白川砂利の購入方法
白川砂利はさまざまな方法で購入できます。おもな購入先には以下のようなところがあります。
- ホームセンター
- 通販サイト
- 石材店などの専門業者
品質にもよりますが、だいたい20Kgで1,500円~3,000円ほどで購入できます。日本庭園風に仕上げるためには、白川砂利はそれなりの量が必要です。通販などを利用するとよいでしょう。
白川砂利で日本庭園風に仕上げるメリット
白川砂利を使って庭を日本庭園風に仕上げることで、いろんなメリットが生まれます。
屋内からの眺めを楽しめる
新型コロナウィルスの影響により、自宅にこもる人が増えています。在宅で仕事をする人も多いことでしょう。
そのような環境で、屋内から庭を眺めるだけで楽しめるのが日本庭園風の利点です。
白川砂利は時間の経過にともなって、光の反射による表情を変えていきます。そのような変化を楽しむことができるのも、日本庭園風の庭の魅力と言えるでしょう。
季節の移り変わりが感じられる
日本庭園は白川砂利による模様とともに、植栽の変化も楽しめます。季節ごとに異なる花を咲かせ、葉に変化が見られる樹木などは四季の移り変わりを感じさせてくれます。
家にいることが多い人や外出することができない人にとっては、庭を見ているだけで季節の変化を感じられるのがメリットと言えます。
必要な外構素材が少ない
庭の外構にはいろんな材料がありますが、白川砂利を使う日本庭園に関しては、ごくわずかな外構素材で仕上げることができます。この手軽さも、日本庭園風にするメリットと言えるでしょう。
庭を全面的に白川砂利で敷き詰めなくても、ガーデニングをしている中で取り入れることも可能です。限られたスペースを日本庭園風にすることで、坪庭のような雰囲気に仕上げることもできるでしょう。
白川砂利による日本庭園風の庭の注意点
白川砂利で庭を日本庭園風に仕上げると、そのメンテナンスが必要になります。白川砂利は白を基調としたモノトーン調なので、枯れ葉やゴミが舞い落ちると目立ってしまいます。
そのため定期的に掃除を行って、熊手で模様を引き直す作業が必要です。
その際には砂利の上を歩くことになりますが、白川砂利は形が崩れやすいので注意しましょう。砕けた白川砂利を除去してあらたに砂利を追加することも大事です。
このように白川砂利を使う日本庭園風の庭は、その美しさを維持するためのメンテナンスを定期的に行うようにしましょう。
まとめ
白川砂利はどこでも入手できる外構素材です。そして誰でも簡単に、庭を日本庭園風に仕上げることができます。これから庭の外構デザインを考えるという方はひとつ、検討してみてはいかがでしょうか。
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