カーポートを設置するメリットとデメリットって何?

近所を散策すると、カーポートを設置している家もあれば、そうでない家があります。

どうやらカーポートに対する考え方は、人それぞれ異なるようです。

はたしてカーポートを設置すればどんなメリットがあるのでしょうか。

カーポートを設置するメリットとデメリットついてみていきましょう。

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カーポートを設置するメリットとは

まずカーポートを設置するとどんなメリットがあるのか順にみていきましょう。

紫外線を防いでくれる

車の塗装にとって、紫外線は大敵です。紫外線を浴びることで塗装の分子が分離してしまうのです。

カーポートでや多く使用されるポリカーボネートは、紫外線を99%遮断してくれます。

このため、カーポートに停めている車は、常時露天に駐車している車と比較して、塗装の劣化が防げるのです。

雨の日の乗り降りが容易

雨の日の車の乗降は、露天駐車であれば雨に濡れることを覚悟しないといけませんが、カーポートで乗降すれば、ほとんど雨に濡れる心配がありません。

酸性雨から守ってくれる

雨は大気汚染などの影響で酸性雨が降ることがあり、車体にとって少なからず影響を及ぼしています。

カーポートは、長時間雨ざらしにしておくことからくる車体の劣化を防ぐ効果があります。

雨の日でも点検、作業ができる

突然の車の不調もカーポートがあれば、たとえ雨の日であっても、点検することができます。

また車の修理やタイヤ交換などの作業も、雨の日でも行うことができます。

雪や霜がウインドウに付着するのを防ぐ

冬の日の朝は、車のウインドウに雪が降り積もっていたり、霜が降りていたりします。

これを排除するために、お湯を掛けるなど一苦労をしますが、カーポートに駐車していれば、雪も霜もほとんど心配がいりません。

粉塵や鳥の糞、ヒョウなどの被害を防いでくれる

黄砂の多い日などは、露天に駐車していると、一度水洗いをしないと出発できないくらいに、車に粉塵が積もっていることがあります。

また鳥の糞もかなりの確率で車の車体に落下していることがあります。

また空から突然降ってくるヒョウは、時には車体を傷付けるほどの被害を与えることがあります。

カーポートは、それらの被害から守ってくれます。

車内の暑さが軽減できる

カーポートの主な屋根材であるポリカーボネートは、熱線を遮断するタイプの製品があります。

熱線遮断ポリカーボネートをカーポートの屋根材に使用することで、車内の暑さを軽減することができます。

物干しとしても使用できる

オプションで物干竿をかけられる金物を取り付けると、カーポートが簡易な物干しとしても使用できます。

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カーポートのデメリット

それでは、反対にカーポートには、どんなデメリットがあるのでしょうか。

柱が邪魔になる

露天で駐車しているときには気にならなかったのに、カーポートが建てられると、突然柱が邪魔に感じることがあります。

このために、これまで車と並べて駐車していたバイクや自転車の出し入れが困難になることがあります。

建物や樹木の邪魔になる

敷地に余裕がない状態でカーポートを建てると、少しの風で建物に接触することがあります。

また従来から植えられていた樹木の成長に伴い、カーポートの屋根が障害になることがあります。

雪の被害が心配

めったに積雪がない地域でも、気象の変化によって、突然の豪雪に見舞われることがあります。

標準タイプのカーポートだと、数十センチの積雪で屋根材が破壊してしまうことがありますから、積雪の際には心配が絶えません。

台風が心配

カーポートは一定の台風には耐えられるような設計がされています。

しかし、風速40m/秒を超える強風が吹くと、屋根材が飛ばされてしまう可能性があります。

設置費用が高い

カーポートは、安価な製品とはいえません。

だからといって、工事の手を抜くと、台風や地震で崩壊する原因となるので、多少の費用をかけても、しっかりと工事をしてもらう必要があります。

このため工事費がかさんでしまうこともカーポートのデメリットだといえます。

撤去が大変

いったんカーポートを設置してしまうと、不要になったからといって簡単に撤去できるものではありません。

当然費用も要しますから、カーポートの設置については、慎重な判断が必要です。

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カーポートに設置にまつわる失敗

カーポートは設置してから気づく失敗談には事欠きません。

設置を検討する際には、こうした失敗のないように、慎重に検討をする必要があります。

建ぺい率違反を指摘される

カーポートは建築物です。

このため、準防火地域や防火地域では、設置に際して建築確認申請が必要になります。

またこれらの地域に指定されていない、いわゆる「法22条地域」においても、10平方メートルを超える場合は建築確認申請が必要です。

一般的な住宅では、制限建ぺい率の限界ぎりぎりまで住宅を建てていることが多いため、こうした住宅でカーポートを設置すると、たちまち建ぺい率違反になってしまうのです。

道路にカーポートの屋根が突出してしまう

角地の家の隅切りや変則的に一部道路が敷地に食い込んでいるような場合、うっかりとカーポートの屋根が突出してしまっていたということがあります。

建築物であるカーポートが道路に突出するのは建築基準法違反になるので、確実に指導されることになります。

また突出した道路が市道や県道だった場合、土木事務所からすぐに撤去するよう指導を受けることになります。

また明確に自分の敷地であったとしても、2項道路に指定されている場合は、道路中心から2mは道路扱いとなるため、ここにカーポートの柱を建てることはもちろん、屋根が上空を占有することもできません。

勾配のある敷地に建てて車が入らない

敷地が勾配になっている場合は、車の高さへの配慮が必要です。

カーポートはたとえ斜面地に建てる場合でも、地面に平行に設置するのではなく、あくまで水平に設置するからです。

特に縦列駐車用のカーポートは5%くらいの緩い勾配であっても、10mで50㎝の違いが生じます。

通常ならほとんどの車が収納できる、高さ2m40㎝のカーポートを設置した場合、一番奥で有効高さが1m90㎝になりますから、車種によっては収まらなくなります。

縦列用カーポートの出し入れが面倒

それまで比較的自由に2台の車が出し入れできていたとしても、カーポートを設置したことによって、後ろに停めた車は、常に前の車をいったん移動させなければ、車を出せない状態になってしまいます。

縦列タイプのカーポートを選択する場合は、ある程度の不自由さを覚悟する必要があります。

カーポートの位置が原因で近所トラブルに

隣地ぎりぎりにカーポートを建てたために、カーポートの屋根に降った雨水や積もった雪が、ダイレクトに隣地の庭に落下することになり、植木などに被害を与えることがあります。

車を乗り替えたらカーポートに入らなくなった

特に高さの問題で、新車がカーポートに入らないということが発生します。

車を購入する際には、しっかりと自宅のカーポートの規模を把握しておく必要があります。

設備配管があるのでカーポートが設置できない

水道管やガス管が地中に埋まっていて、カーポートの基礎が設置できないケースがあります。

設備配管の切り回しは、多額の費用を要しますから、カーポートの設置の際には、設備配管がどこを通っているか、しっかり把握する必要があります。

カーポートのメリット・デメリットのまとめ

ここまでカーポート設置のメリットとデメリットについて説明をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

カーポートは車を保護するという意味では、非常に意義のある製品です。

ただ、さまざまな点に配慮をしなければ、思わぬ失敗を招き、カーポートの設置を後悔する事態にもなりかねません。

しっかり事前調査をしたうえで、カーポートを選びましょう。

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