外構素材としていろいろと便利な砂利ですが、その種類は実に多彩です。そのひとつに、『ビリ砂利』と呼ばれるものがあるのをご存知でしょうか。
今回はこのビリ砂利について詳しくご紹介します。
////ビリ砂利とは非常にこまかな粒の砂利のこと
砂利にはさまざまなサイズがありますが、その中でも特に小粒サイズとなるのが、『ビリ砂利』です。具体的には10ミリほどの大きさになりますが、特に小さなビリ砂利は5ミリほどになります。
ビリ砂利と似たものとして、川砂利があります。ホームセンターなどでも川砂利として販売されている場合があります。
ビリ砂利は川砂利とは違いますが、そもそも本当の意味での川砂利というものは、販売されていません。
これは河川の砂利を販売目的で採取することは、法律(河川法)で禁止されているからです。ちなみに販売目的ではなく自宅の庭に敷く目的であったとしても、それは禁止行為になるので注意しましょう。
つまりビリ砂利も同様に河川の砂利ではなく、岩をこまかく人工的に砕いた商品ということです。ビリ砂利を生産するための岩は、河川法が適用されない場所で採取されたものとなります。
ちなみにビリ砂利の名前ですが、岩を砕いて砂利を生産する際に、もっとも小さく砕かれた砕石を集めたものというのが由来のようです。
////ビリ砂利の購入方法
ホームセンターにはさまざまな砂利がありますが、ビリ砂利という商品名を目にすることはあまりないかと思います。
ビリ砂利は原石そのものは一般の砂利と同じなので、違いはその粒の大きさだけと言ってよいでしょう。目安は10ミリ以下とみればよいと思います。
そのため、ホームセンターでサイズが10ミリ以下の砕石があれば、それはビリ砂利として購入しても問題はないでしょう。
あるいは外構業者や造園業者のネット販売サイトに、ビリ砂利を扱っているところがあります。このようなネット通販を利用すれば簡単にビリ砂利を購入できます。
////ビリ砂利の用途
続いてビリ砂利は外構工事において、どのような用途で使用するのかを説明します。
敷砂利として
まず一般的に多い活用方法が、敷砂利としての用途です。庭に敷くというものですが、庭は土のままでは何かと不都合が生じます。
たとえば雨が降るとぬかるんでしまい、上を歩くと泥だらけになってしまいます。
しかし砂利を敷くことで水はけが良くなり、このような不都合はなくなります。また見た目にも自然な雰囲気を醸し出すので、庭によく使用されます。
庭園づくりに
自宅の庭を庭園にするのにも、ビリ砂利が役立ちます。
日本庭園といえば玉砂利が有名ですが、砕石であるビリ砂利でもしっかりとそのデザインをおしゃれなものにできます。たとえ狭い庭であっても、坪庭のような雰囲気にして楽しむことができます。
庭園は「見ることを主体とした」庭なので、設計する際にも使用する植物や照明などを厳選することになります。
予算もそれなりに必要となるので、砂利に関しては安価なビリ砂利にすることでコストカットができます。
雑草対策
庭のデザインに関してはまだ具体的に決まっていないという方もいると思います。しかし庭を土のままにしておくと、すぐに雑草が生い茂ってしまいます。
その処理も大変なので、まずは雑草対策をしなければなりません。その際に安価なビリ砂利が役立ちます。
雑草対策としてはまず土を少し掘り起こし、雑草の種を除去しておきます。次に防草シートを敷いてから上にビリ砂利を数センチの厚みを持たせて敷き詰めれば完了です。
ビリ砂利を敷くことで防草シートがめくれることもありませんし、土まで日光が届かなくなります。ただし風に乗って雑草の種が舞い落ちることもあるので、ビリ砂利の隙間にゴミなどがたまらないよう定期的に掃除をする必要はあります。
庭や玄関周りの化粧用に
化粧砂利は通常、丸く加工をした玉砂利を使います。そして主に玄関や庭の装飾用に使用します。
しかし砕石であるビリ砂利も、化粧砂利として使用することはできます。あくまでも見た目がおしゃれになるのであれば、玉砂利でなくても大丈夫ということです。
またビリ砂利は小粒なので、良い意味で存在感がありません。そのため、一粒ずつの形が整っていなくても、化粧用として十分に機能します。
玄関アプローチの周囲に、あるいはガーデニングにと用途は多いと思います。
防犯対策
実用面でもビリ砂利は役立ちます。雑草対策のほかに、防犯対策として建物のまわりに敷くと効果的です。
ビリ砂利は砕石なので、踏むと大きな音がします。不審者が敷地内に入れば、室内からでもその足音が聞こえるので注意できます。
もちろん、音を出した本人も驚くので、防犯対策としては申し分ありません。
防犯用の砂利との違いとは?
ビリ砂利は防犯対策としても活用できますが、防犯用の砂利というものも販売されています。両者は何が違うのかを説明します。
防犯用砂利は「石ではない」
実は防犯用として販売されている砂利は、石ではありません。リサイクルガラスを加工して、砂利のような形状をしたものとなります。
そして内部に空気を含んでいるので、踏んだ時にはより大きな音が出るようになっています。
この点においては、ビリ砂利よりは防犯性能は高いと言えるでしょう。
防犯用砂利は壊れやすい
防犯用の砂利は大きな音が出るように作られていますが、空気を含むことで破損しやすいのが難点です。あまり上を歩かれると砕けてしまい、その粉々になった破片は風で吹き飛んでしまいます。
ビリ砂利はそのように簡単には破損しませんし、風で飛ばされることもありません。この点に関しては防犯用砂利よりもビリ砂利のほうが使い勝手が良いと言えます。
防犯用砂利は雨水で流される
さらに防犯用砂利は軽いので、雨が降るとその雨水で動いてしまいます。場合によっては敷地から流されてしまいかねません。
ビリ砂利は当然ながら、雨水で流されることなくその場に留まっているので安心です。
ビリ砂利を扱う上での注意点
最後にビリ砂利を使用する際に、ひとつ気をつけておきたいポイントを説明します。
駐車場を砂利にするケースは多いと思いますが、ビリ砂利は駐車場には向いていません。
一般的に駐車場で砂利を使う場合には、玉砂利ではなく砕石を使います。玉砂利はすべってしまうので、車を動かすとタイヤの下が安定しません。
この点に関しては砕石であるビリ砂利は問題ないように思えます。しかし粒が細かいので、タイヤの溝に挟まってしまうことがあります。
また車を動かす際に粒の小さなビリ砂利は飛ばされることがあります。周囲にも危険ですし、周りに砂利をまき散らす原因にもなってしまいます。
そのため、駐車場にビリ砂利を使うのはおすすめできません。
ただしタイヤが乗る場所を土間コンクリートとして、その周囲をビリ砂利で敷き詰めるのはよいでしょう。デザイン的にもおしゃれに演出できると思います。
まとめ
ビリ砂利は安価な砂利ですが、使い勝手のよいものであることがわかります。外構工事のあらゆるシーンで役に立つことでしょう。
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