ウッドデッキの素材に天然木を使っている場合、定期的に塗装をする必要があります。
いざウッドデッキに塗装しようと思っても、どの塗料がおすすめなのか迷ってしまっている方もいるのではないでしょうか。
塗料はさまざまな種類があり、使う用途や望む効果によっても選ぶべき塗料は変わってきます。
ウッドデッキはこれからも長く使っていくものなので、見た目だけでなくしっかりと保護できる塗装をしたいですよね。
今回は、ウッドデッキに塗る塗料の選び方や、おすすめの塗料を紹介します。
おすすめ塗料の効果や塗りやすさなど、ウッドデッキの塗装をする際の参考にして下さい。
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////ウッドデッキ用塗料の基本
ウッドデッキに塗る塗料には、木材に浸透するタイプと表面に塗膜を張る造膜タイプがあります。
塗装をする際にまず頭に浮かぶのが、ペンキのような造膜タイプではないでしょうか。
塗膜が水を弾いてウッドデッキをしっかりと保護してくれそうなイメージがありますよね。
ただウッドデッキの場合、木目など木の質感をできるだけ残したいので、ダメージがあまりない場合は浸透タイプを使用するのがおすすめです。
ウッドデッキ用塗料の浸透タイプと造膜タイプのどちらを選んだら良いのかを、機能や効果をふまえながら見ていきましょう。
浸透タイプ
ウッドデッキ用塗料の浸透タイプは、塗膜を作らずに浸透していくので、内側から木材を保護してくれます。
ウッドデッキに塗装した後にひび割れなどが起きても、塗料が浸透している深さであれば木材を保護できるので安心です。
また、効果を保つために定期的に塗装をする必要がありますが、塗膜がないので下地処理などの手間がかかりません。
浸透タイプの塗料は、ウッドデッキの木の質感や木目などの見た目を残したい場合におすすめです。
造膜タイプ
ウッドデッキ用塗料の造膜タイプは、塗膜を張って水を弾くことで木材を保護します。
造膜タイプは基本的にペンキのように塗りつぶす種類なので、キズや汚れなどを隠すことができます。
ただ、塗装後にひび割れが起きた場合、塗膜で覆われていなければその部分から水が侵入してしまいます。
また、塗膜が割れたり剥がれたりしたときには、メンテナンスが必要になってきます。
造膜タイプの塗料は、経年で劣化してしまったウッドデッキにおすすめです。
////ウッドデッキ用塗料の選び方
ウッドデッキの状態をまず確認して、基本的なタイプのどちらにするかを決めておきましょう。
ここからは、ウッドデッキを塗る塗料の選び方やポイントを見ていきます。
機能を確認する
ウッドデッキの塗装をして得られる効果を確認しましょう。
木材用
基本的なことですが、木材用と表記されている塗料を選びましょう。
塗料には金属用やコンクリ用などそれぞれに対応するものがあり、種類も豊富なので間違って選ばないように注意が必要です。
屋外用
屋外用であることも確かめます。耐水や撥水、耐候性などの機能を持っていないと、自然環境にさらされているウッドデッキに塗装しても効果がありません。
防虫や防腐
ウッドデッキを守るのに必要な防虫や防腐などの機能があるか確認しましょう。
ウッドデッキは、雨や日光などによって伸縮が繰り返されひび割れなどが起きます。
そこから雨水が染み込んでいくと木材が腐る原因となり、その部分にシロアリなどの虫がついてしまうことがあります。
油性か水性か
ウッドデッキ用の塗料には油性と水性があります。
塗料を薄める方法が異なる油性と水性の使いやすさや安全性などを確認していきます。
水性塗料
粘度が高くなった時に水で薄めるのが水性の塗料です。
においが少なく有害な物質も少ないので、お子さんがいる家庭で塗装をする場合など安全面で気をつけたい方におすすめです。
また、化学物質を含まない自然系塗料もあるので、環境や健康面を気にかける方はそういったものを選ぶといいでしょう。
水性塗料は塗りやすく、塗装後に刷毛を洗うのも水でできるので扱いやすい特徴があります。
油性塗料
耐久性が高く水弾きがいいのが油性の塗料です。においが強く塗料を薄める時にシンナーを使うので、安全面では水性よりも劣っています。
浸透性が高く木材をしっかりと保護することができるので、メンテナンスの回数を減らしたい方におすすめです。
カラーを選ぶ
ウッドデッキの色味を決める際には、まず色見本を見て家の外壁や庭に合う色の塗料か確認しましょう。
大きな面積のあるウッドデッキは、仕上がり次第で庭や家の雰囲気をがらりと変える影響力を持っています。
薄い色味の塗料や隣接する部屋の床材に合わせると、失敗がないでしょう。
ウッドデッキを色見本通りに塗るのは難しいので、重ね塗りをしていくなかで近い色になるように調整していきましょう。
塗り替えは同じ塗料
ウッドデッキのメンテナンスは定期的に行っていかなくてはいけません。
今回選ぶ塗料が油性塗料の場合は次回も油性塗料で、水性塗料の場合は次回も水性塗料というふうに塗り替えは同じタイプの塗料で行います。
というのも、水と油は相性が悪く重ね塗りをした場合、反発してしまいます。
今ある塗装を剥がして違うタイプの塗料を塗ることはできますが、同じ塗料を選ぶようにすれば剥がしの手間が必要ありません。
また、古い塗装に傷みがある場合もそのまま塗り重ねできる場合もありますが、十分に時間が経っていないとできません。
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////おすすめのウッドデッキ用塗料ベスト5
塗料の選び方のポイントを見てきたところで、ここからはおすすめの塗料を紹介していきます。
自宅のウッドデッキを塗るのに最適と思う塗料を選んでみましょう。
5位 カンペハピオ「油性木部保護塗料」
塗料の大手メーカー、カンペハピオの浸透タイプ塗料です。
防虫や防腐、防カビや防藻、UVカットと多くの効果が得られるウッドデッキ用塗料です。
UVカット機能でウッドデッキの色あせを防げるほか、日陰などで藻が生えにくいなどお手入れを楽にすることができます。
塗装後ににおいが残るのでペットをウッドデッキで遊ばせる際には気をつけるようにしましょう。
- タイプ:浸透、油性
- 効果:防虫、防腐、防カビ、防藻、UVカット
4位 コシイプレザービング「ステンプルーフ」
ヨーロッパの塗料技術をもとに長年の経験と研究から生み出された塗料です。
密着性や耐候性に優れていて、環境を選ばず紫外線による木材の色あせを防ぐことができます。
また、撥水効果も高く木材に水が侵入して腐敗するのを抑制します。
木材の伸縮をおさえることもできるので、ウッドデッキのひび割れなどにも効果があります。
- タイプ:浸透、油性
- 効果:撥水、透湿、UVカット
3位 オスモ&エーデル「ウッドステインプロテクター」
天然の植物油をベースにしているので、エコや安全面でも安心の水性塗料です。
木材の灰色化の進行を防止するだけでなく、カビや藻、腐りからウッドデッキを守ってくれます。
浸透性が高いので木のめくれや剥がれ、割れなどを起こりにくくします。
使い勝手も良く機能面で充実していることから、人気を集めている製品です。
安全面が気になる方におすすめです。
- タイプ:浸透、水性(自然系塗料)
- 効果:撥水、防腐、防カビ、防藻、UVカット
2位 ロックペイント「ナフタデコール」
老舗の大手塗料メーカー、ロックペイントの塗料です。
業務用の塗料を手がけているロックペイントですが、ナフタデコールは塗装初心者でも扱いやすく、仕上がりも早いので塗装にかかる時間を短縮することができます。
ウッドデッキの塗装をなるべく早く終わらせたい方におすすめです。
- タイプ:浸透、油性
- 効果:防虫、防腐
1位 大阪ガスケミカル「キシラデコール」
ウッドデッキ塗料のおすすめナンバーワンは、キシラデコールです。
ロングセラー商品のキシラデコールは、耐候性が高く自然な仕上がりでプロからも人気を集めています。
ハケ捌きが良いのでムラなどになりにくく、スムーズに塗っていくことができます。
防腐や防虫効果、それに長持ちする塗料を考えているのであれば、キシラデコールをおすすめします。
- タイプ:浸透、油性
- 効果:撥水、防虫、防腐、防カビ
ウッドデッキ用塗料の塗り方
ウッドデッキを塗るための塗料が決まったら、必要な道具を揃えて塗り始めましょう。
まずは塗装に必要な道具を準備していきます。
塗装に必要な道具を揃える
ウッドデッキは面積も広いので、きれいに仕上げるためにしっかりとした道具を選ぶようにしましょう。
道具選びを失敗すると、余計に時間がかかったり仕上がりに影響が出たりするので慎重に選んでいきます。
サンドペーパー
ウッドデッキの表面を整えるためにサンドペーパーを用意します。120番から240番程度のサンドペーパーで下地処理をします。
けば立ちなどを無くすことで、刷毛が引っかかることもなくスムーズに塗っていくことができます。
ウッドデッキの面積が広い場合は、サンダーを使った研磨がおすすめです。
手作業でするよりも時間を短くすることができ、楽に作業することができます。ただし、削り過ぎには注意が必要です。
マスキングテープやマスカー
ウッドデッキを塗る際に余計な部分を塗ってしまわないように養生が必要です。
養生をしっかりとすることで仕上がりをきれいにすることができます。
軍手やゴム手袋、エプロン
ウッドデッキに塗料を塗るときには軍手やゴム手袋をしておけば、塗料が手につくことを気にすること無く作業ができます。
また、塗装をしているときは気をつけていても塗料が飛んでしまうときがあります。
エプロンをしておけば、服に塗料が付くことを避けられます。
ウエス(古タオルなど)
塗料が垂れてしまったときのために、拭き取り用にウエスを用意しておきましょう。
古いタオルや着なくなったTシャツを適度な大きさに切り分けて使います。
刷毛、ローラー、ローラーバケ、コテバケ
塗料を塗るための刷毛は、塗料に合ったものを選ぶようにしましょう。
造膜タイプの場合ローラーでもきれいに塗れますが、浸透タイプの場合ローラーを使うとムラや塗り過ぎなどになってしまいます。
塗料が浸透タイプの場合、コテバケを用意しておくと作業をスムーズに進めることができます。
塗料バケット
ウッドデッキを塗るときには、バケットに必要な量の塗料を入れます。
バケットはしっかりしたものから、使い捨てのものまであるので用意する際に、どういったものが使いやすいか考えて選ぶようにしましょう。
ウッドデッキに塗料を塗っていく
塗装に使用する道具を揃えたら、いよいよウッドデッキに塗料を塗っていきましょう。
ただ、すぐには塗ることができません。まずは、下地処理が必要です。
下地処理
木材の表面をサンドペーパーで整えていきます。塗装がめくれているところなどがあれば、処理をしておきましょう。
そこまできれいにしなくてもいいという方は、研磨をせずウッドデッキを掃除するところからはじめましょう。
ゴミを取り除く
ウッドデッキについているホコリやゴミを取り除きます。必要であれば水で洗い流しましょう。
高圧洗浄機を使用してウッドデッキを洗う際には、近づけすぎてたり圧を強くしすぎて、木がめくれたりしないよう注意して行うことが必要です。
乾燥させる
水を使った場合、しっかりとウッドデッキが乾くまで待ちます。
季節にもよりますが、2日から3日かかる場合もあります。湿り気が無いかよく確認するようにしましょう。
養生をして塗らない場所を保護する
ウッドデッキやその周辺の塗りたくない場所に、マスキングテープやマスカーでしっかりと養生していきます。
きれいに養生をしておけば、仕上がりもきれいにできるので、慎重に行いましょう。
塗料をしっかりと撹拌する
ウッドデッキに塗る前には塗料をしっかりと撹拌して混ぜるようにしましょう。
塗料缶からバケットに出す前や塗る前にしっかりと混ぜておかないと、色ムラなどの原因になってしまいます。
缶を上下にふったり、撹拌棒を使用して沈殿していた塗料をよく混ぜ合わせます。
塗装する
いよいよウッドデッキに塗っていきます。
木目にそって刷毛やローラーを動かすことできれいに塗っていくことができます。
まず狭い範囲から塗っていくようにしましょう。土台や木の間などから塗っていき、フェンスや床板を最後に塗るようにします。
広いところから塗りたくなりますが、ぐっとこらえて狭い方から塗っていきましょう。仕上がりを良くすることができます。
乾燥させる
塗料に乾燥時間が記入してあるので、それを目安に乾燥するまで待ちます。手で触って塗料がつかなくなるまで乾燥しましょう。
重ね塗り
1回目の塗料が乾燥したら2回目の塗装をします。ウッドデッキの塗装は最低でも3回の重ね塗りが必要です。ウッドデッキの塗装にはかなりの時間が必要です。
天気予報などで晴れの続く日を確認して、天気の良い日に塗っていくようにしましょう。
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ウッドデッキの塗装をしなかった場合
ウッドデッキを状態の良いまま長持ちさせたい場合、1年から3年を目安に塗装をしていく必要があります。
もし、ウッドデッキの塗装やメンテナンスをしなかったらどうなっていくのでしょうか。
1年~2年
ウッドデッキは設置から1年経つころには白っぽく変色してきます。
変色した頃に一度塗装を行い、そこから定期的なメンテナンスを行うようにすれば、ウッドデッキの寿命を伸ばすことにも繋がります。
3年~5年
メンテナンスをせずに3年から5年放置しておくと、カビや苔が出てきます。防水性能が失われて、木材に水分が含みやすくなっているのが原因です。
高圧洗浄で洗い流してから塗装することできれいにできますが、腐食している場合は部材の交換が必要になります。
5年〜8年
放置する年数がここまでくると完全に防水性能が失われてしまいます。
水分を含んだ木材は腐りやすく、また伸縮して反りや割れなどが起こります。部分的に張り替えるなどの必要が出てきます。
8年~
ウッドデッキは何もせずに放っておくと、8年ほどで全体が腐食して破損してしまいます。
この場合、撤去して新しいウッドデッキに交換が必要です。こうなってしまわないように、定期的な塗装を心がけましょう。
ウッドデッキ用塗料のまとめ
ここまでウッドデッキ用塗料のおすすめや塗装の仕方を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
しっかりと定期的に塗装を行えば、雨などからウッドデッキを守ることができ、長く使っていくことができます。
数年に一度のメンテナンスですが、手間がかかるのも事実です。使いやすくて機能的な塗料を使うことで、メンテナンスにかかる手間や時間を減らすことができます。
また、どうしても塗装などのメンテナンスができないという場合には、業者に依頼をしてみましょう。
家の一部として快適な空間を作ってくれるウッドデッキをきれいな状態のまま、楽しく使っていけるようにしましょう。
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