その家の印象を大きく左右する門扉、DIYで作ることはできるのでしょうか?
この記事では、木製とアルミ製2つの門扉の基本的な作り方を解説します。
材料や揃えておきたい工具などもまとめていますので、ぜひ参考にして自分だけのオリジナル門扉作りにチャレンジしてみてください。
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木製門扉の作り方
基本的な材料と工具
まずは木製門扉をDIYするときに基本となる材料と揃えておきたい工具から見ていきましょう。
支柱用の角材
両サイドに門柱として使う角材です。
サイズや長さはお好みですが、90cm×3m程度がよく使われているようです。
門扉のタイプに応じて1本または2本用意しましょう。
ワンバイ材
規格が統一されている木材です。ホームセンターに行くと「ワンバイワン」「1×2」などと書かれて売られています。
もっともポピュラーな「ワンバイフォー」が使いやすいでしょう。
木用ビス
ワンバイ材同士を重ねて固定するのにあると便利なのが木用ビスです。スリムタイプが売られていたら購入しておくことをおすすめします。
卓上丸ノコ
なくても構いませんが、木材をカットするには卓上丸ノコが便利です。
1万円前後を目安に、目ぼしいものがあれば購入しておくことをおすすめします。
プレート付きの束石
支柱を支えるための束石(つかいし=コンクリートブロック)です。
プレート付き、羽子板付きなどと書かれています。
門柱を建てる下地に応じて1個または2個購入しておきましょう。
振動ドリル(ハンマードリル/コンクリートドリル)
コンクリートに門柱を建てる、または穴を開ける場合は振動ドリルを用意しましょう。
インパクトドライバー(回転しかしないもの)では、あっという間に刃がダメになってしまいます。
刃も合わせて2万円程度が目安です。
L字型の固定用金具/コンクリートアンカー
コンクリートに門柱を建てる場合、L字型の固定用金具があると便利です。
その金具を固定するのに必要なのが、コンクリート用のアンカーです。両方合わせても1千円程度で購入できます。
複式ショベル(抱きスコップ)
縦に穴を掘る場合に便利なのが複式ショベルです。
なければ普通のスコップでも構いませんが、5千円程度で手に入るので、効率化や仕上がりのクオリティを考えてできれば購入しておくことをおすすめします。
水平器
せっかくDIYで苦労して門扉を設置しても、傾いていたら残念な仕上がりになってしまいます。
門柱を建てたら、ワンバイ材(1×4材)を左右の門柱に乗せて、水平器で水平になっているかどうか、確認します。
2千円前後で購入できます。
インパクトドライバー
各種金具を固定したり、木材同士を固定したりするなら、インパクトドライバーが便利です。1万円前後を目安に購入しましょう。
門扉の部品
レバー(取っ手)、蝶番(ちょうつがい=ヒンジともいう。門柱と扉をつなぐために2個程度あると良い)など、門扉の部品を揃えておきましょう。
そのほか、各部品同士を固定するビスなども複数用意しておくと良いでしょう。
木製門扉設置の仕方
まずは門柱から設置していきます。
コンクリートか土かによって工法や工程が変わってきますが、ここではその両方の基本的な設置の流れをご紹介します。
土に設置する場合
穴を掘って束石を入れ、その上に角材を固定します。
束石のプレートに角材をビス留めする形です。
最終的にはコンクリートで束石を固定しますが、この時点ではまだ固定しません。
水平かどうかも分かりませんし、塗装や外構工事なども残っているためです。プレートに角材をビス留めしたら、反対側の門柱も同じように設置しましょう。
左右設置できたら、水平器で水平かどうか確認します。
バランスが悪いと不具合の元になりますので、水平でなければ、水平になるまで微調整しましょう。
コンクリートに設置する場合
振動ドリルでコンクリートに穴を開けて、コンクリート用のアンカーをセットし、L字型の固定用金具を固定します。
角材を挟むように前後または左右に(設置する場所に合わせて)2個固定しましょう。
あとは、角材とL字型の固定用金具を固定すれば門柱の完成です。
水平器を使って水平かどうかのチェックも忘れずに行いましょう。
門扉を作る
門柱ができたら、次はワンバイ材を使って門扉を作ります。
門扉は枠から作って行きます。
ここで、卓上丸ノコが活躍してくれます。
手間を考えたらぜひ卓上丸ノコは購入しておきましょう。
※門扉は必ずしもワンバイ材でなければいけないということはありません。
いろいろな形状の木材が売られていますし、自分で好きな形にカットしてオリジナルの門扉を作るのも面白いです。
余裕があれば、ぜひそちらにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
枠ができたら、あとは枠の中にワンバイ材を並べてみて、長さや枚数など必要な分をチェックし、卓上丸ノコでカットするだけです。
最後に、インパクトドライバーを使ってワンバイ材同士をビス留めすれば、門扉の完成です。
蝶番で門柱と門扉を固定する
蝶番は上部と下部の2箇所(両開きなら両方なので合計4箇所)に取り付けましょう。
これもインパクトドライバーで門扉と門柱をビス留めするだけなので、特に難しいことはありません。
レバーを取り付ける
簡単に取り付けられる門扉用の取っ手が売られていますので、購入しておきましょう。
その際、フロントの長さや幅、ビスピッチ、門扉の厚さ、バックセット(扉の端からレバーの中心部までの長さ)などを事前に確認しておくことをおすすめします。
取り付け方は製品ごとに異なりますので、説明書をしっかり読んで取り付けましょう。
もしかするとレバーの取り付けがいちばん難しいと思う人もいるかもしれません。
しかし、逆を言えばそれだけ木製の門扉をDIYするのは難しくないということです。
もちろん、複雑な形状にしたり、傾斜がある場所に設置したりするという場合は難易度が上がりますが、平地に設置する場合は、ここまでで1日かからずに仕上げられるでしょう(ただし、ワンバイ材だけでは腐食してしまいますので、別途きちんと塗装する必要があります)。
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もちろんセットを購入してもOK!
ここまでは、木材もすべて自分で購入して…という作り方の解説でしたが、DIYが初めての人などは、ハードルが高いと感じてしまうかもしれません。
その場合、門扉のセットになっているものを購入すれば木材選びやカッティングなどを省けます。
////アルミ製門扉の作り方
アルミ材をバラバラに購入して、完全なDIYによる自分だけのオリジナル門扉を作る方法もありますが、この記事は基本的な作り方を紹介しているため、それは別の機会があれば紹介します。ということで、既製品を作る(取り付ける)方法について解説していきます。
基本的な材料と工具
既製品のアルミ製門扉のほか、木製門扉のところで紹介した複式ショベル、水平器などは一通り揃えておきましょう。
穴を開けて門柱を設置するわけですが、コンクリートの基礎に穴を開けなければならないこともあります。
穴を開けて門柱を設置したら、その上からモルタル(セメントに砂を混ぜたもの)を流し込んで固めるといった方法です。
この場合、コンクリートカッターやはつり機(電動ピック・はつりハンマー等)が要ります。
アルミ製門扉の作り方
製品ごとに同梱されている説明書はしっかり読んでおきましょう。
門柱の位置や取り付ける順番などを把握しておかないと、バランスが崩れたり壊れる原因になったりするので注意が必要です。
門柱の設置
まずは、木製と同様に門柱を設置していきます。
複式ショベルで30cm程度、穴を開けて左右の門柱をそれぞれ建てましょう。
ここで、しっかり水平になるように固定することが大切です。
水平状態をキープさせたまま固定したら、左右の柱の距離・高さ・垂直具合なども問題ないか(説明書通りになっているか)を確認し、門扉を合わせてみてズレがないかなども確認しておきましょう。
※外壁などコンクリートの近くに門扉を設置する場合、コンクリートの基礎に穴を開けなければならないことがあります。
その場合の基本的な流れは次の通りです。
- カットしたい部分をマーカーでマーキングする
- コンクリートカッターで切り込みを入れる
- 電動ピックではつる
- ワイヤーメッシュがあればクリッパーでカットする
- 目的の深さまではつりを続ける
コンクリートカッターを使用する際、音もそうですが、かなりの粉塵が舞います。
防塵マスクやキャップ、ゴーグルなどを準備しておきましょう。
また、コンクリートガラを入れるためのガラ袋も用意しておきましょう。
門柱が無事にセットできたら、モルタルを流し込んで固めます。
モルタルは乾くまで2〜3日程度あける必要があります。
もちろん、その間に動いてしまわないようにしっかり門柱を固定しておくことが最重要ポイントになってきます。
※門柱を建てるのではなく、すでに門扉と門柱ができており、既存のブロック塀などに取り付けるだけの簡単なタイプもあります。
この記事で紹介する工法が難しい人は、そうした製品の購入も検討しましょう。
2〜3日後、無事にモルタルが乾いて門柱が固定できたら、それまで門柱を固定していたものたちを外して、上から土や砂利をかけて門柱の完成です。
念のため、斜めになっていないかなどを確認しましょう。
ごくごく軽微なズレなら、あとから何とか調整できるケースもありますが、明らかにズレていた場合は、残念ながら最初からやり直すこととなります。
門扉を取り付ける
製品ごとに取り付ける順番や部品などが変わってきますので、説明書をよく読んでおきましょう。
一般的には、吊元となる柱に、門扉と受元となる門柱との間隔を調整するための金具を取り付けて、続いて門扉本体に蝶番を取り付けます。
これで門柱にセットして固定すれば、門扉のできあがりです。
受元となる柱には、鍵受用の金具を取り付けます。最後に、調整金具で門扉と受元となる門柱との幅を調整したら完成です。
※あくまで例です。製品によって取り付け方などに違いがあるため、説明書通りに作業を進めてください。
アルミ製の門扉は、モルタルを流し込むといった作業が必要な場合は時間がかかりますが、締め付けさえしっかりしていれば、木製の門扉よりも簡単にDIYできることが少なくありません。
////両開きと片開き門扉、どちらが作りやすい?
門扉を両開きにするか、片開きにするか。
これは迷う人も多いのではないでしょうか?
両開きにする場合、単純に工程が片開きの2倍になるため、手間はもちろん、材料(部品)も増えます。
作りやすさから言えば、断然「片開き」です。
間口の狭いエントランスや裏口など、比較的狭い場所に設置するという場合は、片開きでも十分でしょう。
しかし、ある程度間口がある家の門扉として設置する場合、片開きでは長い門扉を作らなければならないなど、バランスが悪くなってしまうことがあります。
門扉が長くなれば重さが増し、門柱に負荷がかかり壊れやすくなってしまうことも考えられます。
そのため、家の門扉として設置する場合は両開きをおすすめします。
両開きには、幅が左右対称の一般的な両開きと、左右異なる幅の親子開きといったタイプがあります。
一般的な両開きは、基本的に片方の扉を落とし棒で固定し、大きな荷物の搬入などの際に両側を開ける、といった使い方をします。
親子開きは、普段開閉しない方の幅を狭くし、その分、開閉する方の幅を広くすることで一般的な両開きよりも圧迫感が少ない門扉となります。
これは好みですが、親子開きを採用する家庭が増えているようです。
また、開き方と同じくらい重視したいのが開く向きです。内側に向かって開くのか、外側に向かって開くのかでは必要なスペースが大きく変わってきます。
門扉の内側(自分たちの敷地側)のスペースに余裕がある、道路に面した場所に設置する、という場合は内開き、敷地側のスペースに余裕がない場合や、道路に面していない場所に設置する場合は外開き、といったことも、あらかじめ決めておくことが大切です。
門扉DIYのまとめ
今回は、木製とアルミ製の門扉をDIYする場合の基本的な作り方を紹介してきました。
工法や工程はいくつもあるためこの通りにやらなければならないという訳ではありませんが、これからDIYを始めたい、または始めたばかりという人は、ぜひこの記事でご紹介した作り方を参考にしてみてはいかがでしょうか?
インパクトドライバーや振動ドリル、卓上丸ノコなどはそれぞれ1〜2万円程度かかりますが、DIYを続けて行く上ではぜひ持っておきたいアイテムです。
一度購入してしまえば長く使えますので、ぜひ購入しておきましょう。
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