石畳と聞いて、どんな風景を想像しますか。ヨーロッパの街並みでしょうか、それとも神社やお寺の参道でしょうか。
いずれにしても、日常生活ではあまり目にしない光景かと思います。その非日常感を外構工事に取り入れることで、自宅エクステリアの満足度を高めることができます。
ということで今回は、「石畳」について詳しくご紹介します。
これから外構工事で石畳を取り入れようと考えている方のために、そのメリットとデメリットも説明します。
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////そもそも石畳とは?
石畳とは、石を敷き詰めた道路のことです。一般的には自然石をサイコロ状に切り出して並べています。
見た目はフラットな仕上がりなので薄い石を敷いているように見えますが、耐久性を高める意味でも厚みのあるサイコロ状の石を使っています。
もともとは紀元前のローマ帝国において、馬車がぬかるみの土の道路で動けなくなるのを防ぐために広まったとされます。
つまり重い馬車が走っても破損しないように、頑丈な造りになっているのです。さらにヨーロッパでも、馬車のための道路を整備するため石畳が使われました。
日本では馬車は一般的なものではありませんでした。明治時代に馬車の普及と同じくして鉄道や自動車が普及したことにより、石畳はメジャーなものとはならなかったのです。
代わりにアスファルトによる道路が普及しました。しかし石畳はその重厚な印象から、住宅のエクステリアとして今も使用されています。
ガーデニングなど緑との相性も良く、風情を感じる手作り感は家の存在感を高めることにもなるでしょう。
////石畳の用途
石畳は本来、馬車がスムーズに走るための道路として開発されました。今では住宅のエクステリアとして、外構工事でも使用されています。
ヨーロッパで石畳が普及した理由
土の道路は雨が降るとぬかるみ、馬車の車輪が泥となった土に沈み込んでしまいます。
そこで馬車が普及したヨーロッパでは、石を敷き詰めることにより雨が降ってもぬかるむことなくスムーズに馬車が走行できるようになりました。
日本ではヨーロッパのように馬車が一般的に普及することなく車が普及したため、アスファルトの道路が整備されました。
代わりに石畳は神社の参道や境内の歩道に使用されています。自然石を使っているので、誰もが見ているだけで心が落ち着くような気分になるのではないでしょうか。
その雰囲気を取り入れようと、住宅のエクステリアとしても人気があります。
エクステリアとして利用
住宅においては、エクステリアのひとつとして玄関へのアプローチや庭などに使用されます。ホームセンターで材料となる石を購入すれば、誰でも簡単に石畳はDIYで施工できます。
石畳の構造は3つの層からなります。まず一番下に「砕石」と呼ばれる小さな石を敷き詰めておきます。その上に「敷砂」と呼ばれる海砂や川砂を敷いて、最後に石を敷いていきます。
作業は手間がかかるので、外構工事の業者に頼むのもよいでしょう。石畳とひと口に言っても、その種類はいろいろとあります。
自分の自宅に合うのはどのようなスタイルの石畳なのか、専門業者なら相談することもできます。
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////石畳の種類
石畳といってもその種類は多くあります。使用する石の種類とその敷き方にどんな種類があるのかを説明します。
素材の種類
まずは石畳に使う素材、つまり「石の種類」をご紹介しましょう。
天然石
その名のとおり、天然の石を切り出して石畳に使用できるようにしたものです。
天然石にもいろんな種類がありますが、風雨に強く耐久性に優れた御影石がよく使われています。
色もさまざまなタイプのものがあるので、いくつかを組み合わせてデザインを楽しむのもよいかと思います。
御影石は耐久性が高く高価なものなので、サイコロ状ではなく板状に加工されています。あるいは暖かみのある色味が特徴の大谷石も有名です。
大谷石は目の細かさによって価格が違います。細かな目の大谷石は高級品ですが、帝国ホテルのロビーにも使用されています。
大谷石は乾燥するにしたがい、白から茶色へと変色するので、その経年による変化も楽しめるでしょう。
安価に入手できるものとして、ピンコロと呼ばれるサイコロのような形状のものもあります。別名、小舗石とも呼ばれています。ピンコロはヨーロッパの石畳でよく使われるものです。
ピンコロの施工には大量のモルタルと技術が必要なので、外構工事は業者に任せるとよいでしょう。円状に施工するといった工夫もできますが、施工費用もそれなりに高くなります。
素焼き
いわゆるレンガやテラコッタのように、粘土などから作られたものです。石畳として使われるのは、耐久性に優れたレンガです。
また外構工事をするうえで洋風の印象を出したい場合には、この素焼き素材の石畳にするとよいでしょう。
乱形石
すべてが不揃いで形の違う石です。うまく組み合わせて敷き詰めるためには、職人の技術が必要になります。
高級マンションやホテルなどに使用されることもあり、個人宅の外構工事に取り入れるなら注意が必要です。
石畳が不自然に浮くことがないよう、デザインウォールも併用するなど工夫するとよいでしょう。
石の敷き方の種類
次に敷居の敷き方をご紹介します。敷き方もいくつかありますが、それぞれ雰囲気が違うので自分の好みに応じて決めるとよいでしょう。
市松敷き
オーソドックスな石畳の敷き方です。その名のとおり、市松模様のように2種類の色の石を交互に、規則正しく敷く方法となります。和風に仕上げたい時に使うとよいでしょう。
またDIYをする場合にも、失敗することなく無難な石畳にしたい場合に選ぶとよいかもしれません。庭のエクステリアにも向いています。
レンガ敷き
神社の参道などでよく見るパターンです。玄関へのアプローチに向いています。
四半敷き
正方形の石を進行方向に対して斜めに敷くパターンです。和風というよりは洋服の印象を受ける形と言えます。
ガーデニングをする人はこの四半敷きを使うことが多いようです。
乱張り
不規則な形の石を敷く場合に行う方法です。まるでアートのような仕上がりに、満足度も高いものとなるでしょう。
ただし乱張りをするためには、相当の技術が必要です。そのため業者選びが重要となります。
石畳のメリット
外構工事で石畳を導入するとさまざまなメリットが得られます。
石畳は汚れに強い
自然石やレンガを使った石畳は耐久性が高く、メンテナンスの手間がかからないメリットがあります。
雨が降っても靴が汚れないというのも石畳を使うメリットと言えるでしょう。
石畳は雑草が生えにくい
戸建て住宅で課題となるのが雑草の処理です。土があればすぐに雑草が生えてしまい、その処理は面倒なものです。
しかし庭や玄関アプローチなどに石畳を使うと、雑草が生えにくいというメリットがあります。
石畳は重厚感がある
石を使った石畳は重厚感が生まれることもメリットと言えます。存在感のある家というものは、どこか重厚感を感じさせるものです。
しかし住宅そのものに重厚感を持たせるためには、それなりの費用がかかります。
一方で玄関アプローチだけでも石畳を使うと、どこか重厚感を感じさせてくれます。費用対効果が高いという点で、存在感のある家にしたい方にはおすすめです。
石畳はDIYできる
仕上がり具合を問わなければ、石畳は自分でDIYできます。家に手作り感を出したいという人にも石畳はおすすめです。
材料はホームセンターで手軽に購入できるので、時間のある時に作業すればよいでしょう。ただし耐久性の高い素材は簡単には入手できないかもしれません。
また雨の日に滑らないよう表面にデコボコのある石を選ぶことや、水はけをよくする施工などが必要です。
長く使用できる石畳にするためには、業者に頼んで外構工事をしてもらうことがおすすめです。
石畳のデメリット
見た目にも満足度の高い石畳ですが、外構工事の費用が高いというのがデメリットと言えるでしょう。
やはり外構工事はお金を賭ける分だけ、その仕上がりの良さに反映されるということです。石畳は使用する石の種類によって、あるいは敷き方によっても費用は高額になります。
また職人の技術によって仕上がり具合が変わるので、満足度の高い石畳にするためにはそれなりの費用を必要とする業者に頼むことが大切です。
業者のホームページで過去の施工事例をチェックし、自分のイメージと合うものかどうかを確認するとよいでしょう。
まとめ
住宅に個性を持たせたい時、役に立つ外構工事が石畳です。使用する石と敷き方の組み合わせによって、さまざまな印象を与えてくれます。
我が家に重厚感を持たせたい方は、外構工事で石畳を検討してみてはいかがでしょうか。
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