素焼き鉢植えにヒビが入る、そんな経験をする人は少なくないと思います。
もちろんそのまま放置することはできませんが、ヒビが入ったお気に入りの鉢植えを捨てるようなことはしていませんか。
きちんと対処すれば、ヒビが入ったお気に入りの素焼き鉢植えもそのまま使えます。ここでは素焼き鉢植えにヒビが入った時の対処方法を解説します。
この記事は次のような人に役立ちます。
- 素焼き鉢植えにヒビが入る理由を知りたい
- 素焼き鉢植えのヒビを回避したい
- 素焼き鉢植えのヒビを直したい
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////素焼き鉢植えにヒビが入る原因と対策
まずは素焼き鉢植えにヒビが入る原因を知っておきましょう。事前に対策を立てておけばヒビが入るのを防ぐことができます。
移動中にヒビが入る
鉢植えを移動する際に落としたりぶつけたりしてヒビが入ることがあります。注意すればよいのですが、ついうっかりということは誰にでもあることです。
対策
ぶつけてもヒビが入らないようにするには、面倒ですが梱包材に包むのが1番です。ちょっと場所を移動させるというような時にも、万が一に備えて梱包材を巻くなどしておきましょう。
鉢植えを倒してしまう
素焼き鉢植えをうっかり倒してしまうことは誰にでもあることです。あるいは強風で倒れることもあるでしょう。素焼き鉢植えは倒れた時の衝撃でヒビが入ります。
対策
素焼き鉢植えの転倒ストッパーを使うとよいでしょう。通販などで手軽に購入できます。見た目はあまり良いものではありませんが、大切な鉢植えを大事に使うために活用してみましょう。
水分の凍結によるヒビ割れ
素焼き鉢植えは土を焼いたものなので、冬の寒い時期には土の粒子に含まれる水が膨張しヒビを発生させます。最初は目に見えないほどの小さなヒビですが、やがて一気に鉢植えを破損させます。
対策
高温で焼いた素焼き鉢植えは凍結によるヒビ割れに強いので、1500℃ほどで焼いた鉢植えを購入するのもひとつの方法です。
既存の鉢植えを凍結によるヒビ割れから防止するためには、室内に移動するのが1番でしょう。あるいは午前中に水やりをして夜にはなるべく鉢植えが乾くようにするのもひとつの方法です。
根詰まりによるヒビ割れ
根が成長して鉢の中いっぱいに詰まると鉢植えにヒビが入ります。このような根詰まりは外からわかりにくいので、鉢植えが突然ヒビ割れすることがあります。
対策
根詰まりしたら鉢植えを大きなものに交換する必要があります。土が水を吸わないと根詰まりをしているサインなので、早めに新しい鉢植えに交換しましょう。
あるいは植物の下の葉が黄色くなったり落ちたりしたら、根詰まりによりストレスがかかっているサインです。大きめの鉢植えに交換してあげましょう。
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////素焼き鉢植えにヒビが入ったときの対処
このような防止をしていても素焼き鉢植えにヒビが入ってしまった時の対処方法を説明します。
素焼き鉢植えを修復する
お気に入りの素焼き鉢植えであれば、修復してそのまま使用したいものです。その手順と注意点を説明します。
素焼き鉢植えのヒビ修復の手順
まずは素焼き鉢植えのヒビを修復する手順から説明します。
- 鉢植えの中の土などを移し替える
- 鉢植えを洗浄する
- 陶磁器用の接着剤を外側と内側からヒビに流し込む
- エポキシ接着剤をパテでヒビに圧着して塞ぐ
- できれば外側を塗装し、乾いたらクリア塗装する
- 外側が乾いたら内側も同様に塗装する
エポキシ接着で成形するだけでも良いのですが、見た目にこだわるのであれば塗装もしておくとよいでしょう。続いて使用する接着剤や注意点を解説します。
修復に必要な接着剤
ヒビが入った素焼き鉢植えの修復には接着剤が必要です。接着剤といってもいろんな種類があるので、陶器で使えるものを購入する必要があります。
ホームセンターなどで接着剤が販売されているので、必ず「陶磁器用」の接着剤を購入しましょう。さらにヒビを接着したあとに割れ目を塞ぐための「エポキシ接着剤」もあれば購入しておきましょう。
エポキシ接着剤とはエポキシ樹脂と硬化剤の2つの液が常温で化学反応し硬化するものです。便利な1液タイプもありますが、より硬く仕上げるのであれば2液を使うものがおすすめです。
素焼き鉢植えの修復での注意点
素焼き鉢植えが完全に割れておらずヒビが入った状態であれば、隙間に接着剤を流し込む必要があります。しかし粘度が低い液状の接着剤では陶器に吸われて隙間が埋まらないことがあります。
接着剤にもいろんな種類があるので、粘度が高めのものを使用するとよいでしょう。ゼリー状の接着剤は逆に素焼き鉢植えのヒビ内部に入り込まないことがあります。
また接着剤を流し込んだあとに硬化スプレーを使えば、流し込んだ接着剤が内部で固定されるのでより強固に固まります。
素焼き鉢植えに応急処置をする
事前に接着剤を用意しておけばよいのですが、そのような準備なしに素焼き鉢植えにヒビが入った時には応急処置をしておきましょう。
植物を別の鉢植えに移し替える
ヒビ割れをそのまま放置しておくと乾燥しやすくなりますし、ヒビの割れ目から病原菌や害虫が入ることもあるので応急処置が必要です。
まずは根を傷めないように鉢植えから植物を取り出して、別の鉢植えに植え替えます。プラ鉢などでもよいのですが、あくまでも応急処置ということでヒビが入った鉢植えを修繕しておきましょう。
もし植え替えるものが何もない場合には、濡れたタオルなどで根を包むなどして乾燥しないようにしておきます。
素焼き鉢植えのヒビをテープで固定する
もうひとつの応急処置として、ヒビが入った場所をガムテープで塞ぐ方法があります。紙テープでははがれてしまうので、布テープを使いましょう。
あくまでもこれは応急処置ですし、ヒビが入った鉢植えを修復するなら仮植えの鉢が必要です。いずれにしても別に鉢植えを用意して対処するようにしましょう。
植え替え時の注意点
特に根詰まりが原因で素焼き鉢植えにヒビが入ったような場合、植物を植え替える際には土も新しいものに交換しておきましょう。
そこまで根が成長していれば、土の養分はほとんどなくなっていると考えられるからです。
さらに詰まった根の間に虫や病原菌が潜んでいる可能性もあります。土を綺麗に落として、新しい土に替えておけば安心です。
////まとめ
素焼き鉢植えにヒビが入った時にはすぐに対処が必要です。まずは植物を病気や乾燥から守るためにも、鉢植えから取り出しておかなければなりません。そのあとヒビの修繕を行います。
ただし、すぐに修復できないこともあるので、植物をどのように保護しておくのかも考えておきましょう。少なくとも一時的に移し替える予備の鉢植えは用意しておきたいものです。
またヒビが入る原因についても理解し、その対策を立てておくことも忘れないようにしましょう。
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