人工木は耐久性もあり、長く使用していける材料です。ウッドデッキを人工木で作りたいけど、どんな方法があって何がおすすめなのかわからないという方もいると思います。
人工木は、木材と同じくらい加工しやすく、同じ道具を使ってカットや穴あけをすることができます。つまり、施工業者に依頼するだけでなく、DIYも可能なんです。
ただ、大きいものだしDIYの経験はあるけど、ちょっと難しそうですよね。
今回は、人工木でウッドデッキを作る方法をご紹介しつつ、それぞれおすすめできるポイントを解説していきます。ウッドデッキを作る参考にしていただけたら幸いです。
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////人工木ウッドデッキの構造
作る方法をご紹介する前に、ウッドデッキの構造について見ていきましょう。まず、一番上に来るのが人工木の「デッキ材」です。「床材」と呼称するメーカーもあります。
また、そのまわりに目隠しとして使われるのが人工木の「幕板」で、正面幕板や側面幕板という名称があります。
そして、デッキ材を支えるのが「根太」です。ウッドデッキの高さがある場合は、その下に「大引」という下地材をクロスして入れる場合があります。
それから、柱部分の「束柱」が立ちます。そして最後に土台になる「束石」がウッドデッキを支えます。
束石ではなく、土間コンクリートや地中にモルタルで固めると、より頑丈な作りにすることができます。
他にもリクシルやYKKAPなどのウッドデッキには、根がらみや筋交いを通すことで安定性を高めています。
これがウッドデッキの基本的な構造です。次は、人工木のウッドデッキを作る方法を、それぞれの特徴と一緒に見ていきましょう。
////人工木ウッドデッキを作る方法
エクステリア専門の施工業者に依頼する、ウッドデッキのキットを組み立てる、DIYで一から作るという3種類の方法があります。
ウッドデッキを作るまでの方法や特徴についてご紹介します。
施工業者に依頼
エクステリア専門の施工業者に人工木を使用したウッドデッキの製作を依頼します。
家の雰囲気に合わせた形でウッドデッキを製作することができ、完成までのすべてを任せることができます。
施工費用など価格は高くなりますが、ウッドデッキ設置までの時間や労力が最小限で済みます。
また、プロの立場からウッドデッキに関してのアドバイスがもらえる利点もあります。そして、土台からしっかりと作ってくれるので、安心して使っていくことができます。
施工までの流れ
- どんなウッドデッキを設置したいのかをある程度決めておく。
- 人工木の質感などや色味に不安がある場合は、サンプルを請求するか展示場で実際に見ておく。
- 見積もりを依頼する。
- 現地調査で設置場所を確認。
- 見積もりや提案など、ウッドデッキの設置にかかる費用や相談をする。
- 納得できる内容であれば、工事契約書を交わす。
- ウッドデッキを施工する。
キットを組み立てる
人工木ウッドデッキのキットを組み立てて作る方法です。
あらかじめ決められた寸法のウッドデッキを作るためのキットなので、自由度は低いですが、部材をカットするなど大きな作業をしなくても良いという利点があります。
また、図面やパーツが同梱されているので、図面を書いたりパーツを集めたりする必要がなく、時間や労力が少なくすることができます。
ただ、人工木のウッドデッキを組み立てる際には、計測をして穴あけをするなどの加工が必要になります。
作業は2人以上で行うか、心配な場合はキットを購入する前にエクステリア専門の施工業者に相談することをおすすめします。
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キット組み立ての流れ
- ウッドデッキの床下の部分に雑草予防として、防草シートや砂利敷き、土間コンクリート打設などを行います。
- 防草シートや砂利敷きの場合には、地面をあらかじめしっかりと固めてから、束石を束柱が建つ部分に設置します。
- ウッドデッキを支える根太を束柱に載せていきます。
- 水平が取れているか、水平器などで確認しながら束柱の高さを調整します。
- 根太と束柱の水平が取れていて、デッキ材が水平に設置できることを確認したら、ビスをしっかりと固定します。 デッキ板を張っていきます。
- 使用する金具によって固定方法が異なりますが、端から取り付けていき、根太にビスで固定具を着けていく方法が多いです。
- デッキ板が張り終わったら、横や正面に幕板を取り付けていきます。
- この時にビスの下穴をあけるので、位置などに注意してあけるようにします。
- 最後にコーナーキャップを取り付けて完成です。
DIYで作る
人工木を使用したウッドデッキを一からDIYで作る方法です。
人工木のウッドデッキをなるべくコストをかけずに行いたい場合や、好みのデザインにしたい、DIYで物作りをする時間が好きな方がこの方法を検討しているでしょう。
普段DIYをしている場合には、電動工具などがあるかもしれませんが、無い場合は新たに購入するか、電動工具をレンタルする必要があります。
人工木は加工がしやすいといえ、数多くの人工木を加工するにはかなりの労力が入ります。
多少のカットで済む場合はノコギリでできますが、カット数が多い場合は丸ノコをあらかじめ用意しておくようにしましょう。
また、電動工具を使用する際には、事故に十分注意する必要があります。人工木でウッドデッキを作る、2つの方法について見ていきましょう。
DIYで作る流れ(その1 人工木と専用部材を使用する)
- どういったウッドデッキを設置したいかを考える。
- 人工木と専用部材を使ってウッドデッキを作ることを決める。
- 設計図を書き必要な材料の寸法や数量を書き出す。
- ネットやホームセンターで材料を購入する。車があって力がある方はホームセンターでも良いですが、商品を届けてくれるネット通販をおすすめします。
- 人工木をノコギリを使って必要な大きさにカットする。
- 根太を金ノコを使って必要な長さにカットする。
- ウッドデッキの床下部分に防草シートなどを敷いて、雑草が生えてこないようにする。
- 地面が土の場合、平らになるようにならして、束石を置く。
- ここからは設計図にしたがって、組み立てていきます。
- キットを組み立てるのと同じ要領なので、水平にだけは気をつけて組み立てていきましょう。
DIYで作る流れ(その2 人工木と単管パイプを使用する)
- ウッドデッキをどの程度の広さや高さで設置したいかを考える。
- 人工木と単管パイプを使ってウッドデッキを作ることを決める。
- 設計図を書いて、必要な材料の数量や寸法を書き出す。
- 必要なのは、人工木のデッキ板、人工木の根太、デッキ板固定金具、エンド固定金具、単管パイプ、パイプ同士を組む直交クランプ、足になる固定ベース、人工木とパイプを固定するサドルバンド、幕板を固定するミニアングルなどです。
- ネットやホームセンターで必要な材料を購入する。
- ウッドデッキの床面部分の防草処理を行う。
- 地面が土の場合、平らになるようにならして、束石を置く。
- 単管パイプと直交クランプ、固定ベースを使って土台を組んでいく。
- 束石に土台をのせて、水平を確認しましょう。
- サドルバンドを使って土台に根太を固定する。
- 根太が固定できたら天板を載せて、再度水平を確認する。
- デッキ板固定金具とエンド固定金具を使用して、デッキ板を固定する。
- デッキ板が固定できたら、前や横部分にミニアングルを使って幕板を取り付けたら完成。
人工木のウッドデッキで失敗しないためにできること
ウッドデッキに使用する人工木は、機能や性能などほぼ横並びですが、デザイン性はメーカーごとにさまざまな工夫をこらしています。
メーカーの特色や製品の特徴をあらかじめ調べてみましょう。
気になる人工木が見つかった場合には、質感や色目を確認するために、サンプルを取り寄せてみることをおすすめします。
製品によっては展示場に行かないと、サンプルが見れない場合もありますが、まずは問い合わせしてみることが必要です。
また、ウッドデッキを設置する場所が決まって大きさのイメージができたら、テープを使ってその大きさにラインを引くと設置後の印象を確認することができます。
できれば、広さだけでなく高さも出すようにしましょう。そうすることで、より具体的に完成後のイメージを見ることができます。
人工木は耐用年数が20年以上とも言われており、メンテナンスフリーで使用していけることから、初期コストがそのままライフサイクルコストになってきます。
人工木のウッドデッキは、初期の予算がかかりますが、実際に20年や30年使うことでかなりの低価格にすることも可能です。
予算にある程度余裕を持つことで、長く使っていけるウッドデッキを作ることも考えておきましょう。
人工木ウッドデッキを作るおすすめの方法まとめ
ここまで人工木のウッドデッキを作るおすすめの方法をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ウッドデッキを作る方法としておすすめできるのは、エクステリア専門の施工業者に依頼する方法です。
キットの組み立てやDIYは時間や労力、安全面でのリスクなどを含めたコストを考えると、トータルで業者に依頼するよりも高く付きます。
ウッドデッキは、ゆっくりと庭を見るスペースや、バーベキューなど外の食事を楽しむ場所、洗濯物を干すのに便利なところとしても活用することができ、生活の幅を広げてくれます。
快適な空間を演出してくれるウッドデッキを設置して、四季を感じられるゆとりスペースを手に入れてみてはいかがでしょうか。
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