家を新築する際には、外構の工事についても打ち合わせをしたり予算を立てたりしなければなりません。
建物だけのことを考えていると外構にまわす予算が足りなかったという事態に陥る可能性があるので気を付けましょう。
外構工事全体にかかる費用としては、一般的に家の建築代金の10分の1と言われています。
たとえば建築代金が3,000万円の家なら300万円が外構費用となる計算です。
外構で必要最低限の工事にすれば100万円台で収まるケースもありますが、それでも高額ですよね。
このように外構工事には高い費用を支払う必要があるので絶対に後悔しないよう、事前に知識を深めておくことが大切です。
当ページでは外構工事で気を付けるべきポイントを9つに絞り解説していきますので是非参考にしてください。
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////外構工事で気を付けたいこと9つ
外構工事ではおしゃれな外観にしようと意識することも多いですが、機能性や安全性などにもしっかり目を向ける必要があります。
外構のデザイン性だけにとらわれて工事を進めると、住み始めてから後悔する可能性もあるので注意しましょう。
駐車スペースは車の出し入れがしやすいか
ほとんどの家では外構工事で駐車場を設けるでしょうが、駐車場作りで失敗しないためにはスペースに余裕を持っておくことです。
駐車スペースが狭いと車の出し入れがしにくく、駐車や出庫の際に何回も切り返しが必要になることもあるでしょう。
そうなると駐車や出庫に非常に時間がかかり急いでいるときにはイライラしますし、運転に不慣れだと車が塀などに当たってしまい、修理に予想外の出費がかさむことも考えられます。
また、今は小さめの車でもゆくゆく大きめのサイズの車に買い替えようと思っても、駐車スペースが狭いと停められず希望の車を諦めなくてはならない可能性もあります。
このような事態に陥らないためにも、外構を考えるうえで駐車スペースは優先して配置と十分なスペースを確保しておかなければなりません。
ちなみに、国土交通省の指針では、普通乗用車1台分の駐車場の広さは幅2.5m×長さ 6.0mとなっていて、これだけあればファミリータイプの大型車を駐車しても余裕があります。
なお、軽自動車なら幅2m×長さ 4mでも問題ないです。
今は軽自動車でも将来的に普通自動車へ買い替える可能性があるならば、幅2.5m×長さ 6.0mのスペースで駐車場を作っておく必要があります。
さらに車を1台しか所有していない場合でも、来客時や将来お子さんが車を購入したときに備えて駐車スペースは2台分を確保しておくことをおすすめします。
自転車の駐輪スペースは確保されているか
外構を考える際に忘れがちなのが自転車の駐輪スペースですが、駐輪スペースがないと駐車場や玄関周りに乱雑に自転車を停めることになりかねません。
しかし、自転車を空いたスペースに適当に停めていたら強風で自転車が倒れて車に傷をつけてしまったり、雨で自転車がさび付いてしまったりするリスクを伴います。
そのため、万が一自転車が倒れても影響が少ない壁際に、雨や紫外線から自転車を守れるよう屋根を取り付けて駐輪スペースを作るのがおすすめです。
外構工事を行う業者に駐輪場を作ってもらう場合、立派なサイクルポートなどを設置してくれます。
しかし、DIYで設置できるサイクルポートも販売されているため、予算に余裕があれば業者に依頼する、予算ギリギリならDIYを検討すると良いです。
なお、駐輪スペースの広さは自転車2台の場合、幅1.5m×奥行1.8mあれば十分です。
自転車の使用頻度が少ないのであれば、物置のなかや玄関のなかに収納してしまうのも良いでしょう。
防犯対策やプライバシー確保はされているか
外構は家の敷地内への侵入や外からの視線を遮る役割もあるため、防犯面もしっかり考慮してデザインを考えましょう。
近年は外構費用の節約や、敷地を有効活用するためにフェンスや塀を設置しないオープン外構が増えていますが、オープン外構にすることで安全面で不安を感じることもあります。
具体的には、洗濯物が丸見えになってしまう、在宅しているかどうか外から把握されやすい、敷地内へ容易に侵入できるというデメリットがあります。
さらに、小さなお子さんやペットがいるご家庭だと敷地内から道路へ飛び出してしまう危険もあるでしょう。
確かに開放感を得るためや、外構の予算に余裕がない場合にはオープン外構を取り入れるのも良いですが、防犯カメラを設置する、玄関に飛び出し防止フェンスを設置するなど他の方法で防犯対策を行うようにしてください。
一方、予算に余裕がある場合は、外構の一部に塀やフェンスを取り付けるセミクローズド外構、もしくは敷地の境界全体にフェンスや塀を取り付けるクローズド外構を採用するのもおすすめです。
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使い勝手は良いか
外構のデザインを考える際には、実際に住んでみた時のことを想像して機能性や利便性も重視してください。
たとえば、駐車場から玄関までの動線はスムーズか、屋外での作業がしやすいかなどが挙げられます。
特に外構で見落としがちなのが、屋外コンセントや水道の位置です。
実際に、屋外コンセント自体を設置していなかったり、設置したが使い勝手の悪い場所だった、数が足りなかったという後悔をしているケースは多くあります。
屋外コンセントがあれば高圧洗浄機で車や窓、外壁の掃除をするのにも便利です。
また、照明や防犯カメラを設置する、電気自動車の充電にも屋外コンセントが必要なので、屋外で電気を使うのがどういったシチュエーションかをしっかり考え、屋外コンセントの設置場所や数を決めましょう。
一方、水道に関しては洗車をしたりガーデニングの水やりをしたりするために必要不可欠で、設置場所を誤ると非常に使い勝手が悪く感じてしまいます。
具体的にはガーデニングの水やりをしたいのに、庭から離れた場所に水道があったら長いホースを引きずりながら作業をしなければなりません。
水道には水道には立水栓と散水栓の2種類があり、それぞれ構造が違うため自身にとって使い勝手が良いのはどちらかを考えましょう。
無駄な外構箇所はないか
外構の打ち合わせをする際には、担当者からさまざまな提案をしてもらえるのであれもこれも取り入れたいと思うことも多いでしょう。
しかし、実際に採用した外構工事でも結局使い道がなく無駄になってしまったというケースは多いです。
たとえばガーデニングが苦手な方が外構工事で花壇を作っても使わない可能性が高いでしょう。
特にウッドデッキは活用できなかったというご家庭が多い外構箇所の代表です。
ある程度スペースが広めのウッドデッキならバーベキューやプールなどさまざまな方法で活用することもできますが、狭いスペースで無理にウッドデッキを作ってしまうと洗濯を干すくらいにしか活用方法がないということになりかねません。
いくらおしゃれだからと言ってウッドデッキを設置しても本当に活用できなければ意味がないでしょう。
ウッドデッキを作って後悔しないためには、まずウッドデッキを本当に活用する機会があるのか、利用目的に応じて十分な広さが確保できるのかをしっかり考える必要があります。
ウッドデッキは後からでも追加で設置できる外構箇所なので、新築時に迷っているなら実際に暮らし始めて必要だと思ってから設置するのも良いでしょう。
近隣への配慮もされているか
外構は自身の家の外観を美しくするため、防犯性を高めるために行う工事ではあるものの、家の外の設備なので近隣住宅への配慮も忘れてはなりません。
たとえば、照明の数が多いワット数が高いと夜に明るくなりすぎて近隣の方に不快感を与えてしまう可能性があります。
また、道路に面した場所に砂利を使用すると、車の出し入れなどで道路に砂利が流出してしまい近隣住民の通行を妨げてしまうこともあり得ます。
さらによくあるトラブルとして挙げられるのは植木の枝が隣家へ侵入してしまうことです。
このようにさまざまなトラブルを招かないためにも、外構工事をする際は近隣住宅のことも意識しながらデザインを考えるよう意識しておきましょう。
植栽は手入れがきちんとできるか
外構で木や花などの植栽を取り入れると家全体の雰囲気がおしゃれになりますが、住み続けていくうちに植栽の手入れが大変になってしまい放置することも多いので気を付けましょう。
よくある失敗例を挙げると、新築時は小さかった木なのにぐんぐん伸びて手が届かなくなってしまった、秋には落葉がたくさん地面にたまってしまい掃除が大変ということものです。
そのように後悔しないためにも、植栽を取り入れる場合は最大でどれくらいの大きさになるのか、秋に葉が落ちる落葉樹なのか年中葉を保つ常緑樹なのかをしっかり確認するようにしましょう。
また、果実がなる品種だと鳥や虫が寄ってきやすく、鳥のフンや落ちた果実の汁が地面を汚すこともあるので気を付けてください。
外構に緑を取り入れるのは自然を感じるうえで大切ですが、欲張ってたくさん植えたりせず手入れが行き届く最小限の数に留めましょう。
雨の日でも安全か
外構の安全性を考えるうえで忘れてはならないのが雨の日についてです。
外構で使う素材によっては水に濡れることで非常に滑りやすくなるものもあるため、特に玄関アプローチや駐車場など雨の日でも人が通る箇所には滑りにくい素材を選ぶことが大切です。
なかでもアプローチは家族だけでなく来客も必ず通る場所なので、デザイン性に気をとられがちですが使用する素材にも注意してください。
特にタイル、石材、コンクリートは水に濡れると滑りやすい素材とされているのでアプローチに使用するのは避けましょう。
どうしてもデザインが気に入り、アプローチや駐車場に使用したいという場合には、滑りにくい他の素材と組み合わせて使うことを検討してください。
複数の業者に見積もりをしてもらったか
外構工事は住宅を建築するハウスメーカーに依頼する、もしくは外構業者に依頼することが多いでしょうが、まずは複数の業者に見積もりを依頼することがおすすめです。
家を建築するハウスメーカーや工務店に外構を一緒に依頼すると、下請けの業者が工事を行うことが多いため中間マージンが発生し割高になります。
ただしその代わりに自身で業者を探す手間がかからないのは魅力です。
一方、外構業者に依頼する場合は、戸建ての外構を数多く施工している実績があるため、デザイン性が高い外構にしたい場合でも柔軟に対応してくれて費用も安価に抑えられるのが魅力です。
しかし、数多くの業者のなかから信頼できる業者を探すのが大変となる可能性はあります。
いずれにしても見積もりを出してもらうだけなら無料なので、ハウスメーカー含めさまざまな外構業者にも相談してみると良いです。
実際、工事費用や対応の良し悪しには業者ごとに大きな差が生じることは多いです。
安い業者を選ぶのも大切ですが、費用面だけでなくイメージ通りの提案をしてくれるかや明確な見積もりを出してくれているか、アフターフォローはあるかなども踏まえて依頼先を決めるようにしましょう。
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