砂利を敷いても雑草が生える!?砂利と防草シートの使い方を外構業者がわかりやすく解説

砂利を敷いても雑草が生える!?砂利と防草シートの使い方を外構業者がわかりやすく解説

玄関アプローチや庭、あるいは駐車場で砂利を使うことがあると思います。その場合、しばらくすると雑草が生えてくることがあります。

そこで雑草対策に、砂利との組み合わせで防草シートを使うのがおすすめです。今回は砂利と防草シートの使い方をご紹介します。

【こちらの関連記事もご覧ください】

////

砂利だけでは不十分!雑草が生えるワケ

雑草

庭や玄関アプローチなどに、おしゃれな演出にも使える砂利は外構素材として役立ちます。しかし砂利を敷き詰めるだけでは、その隙間からなぜか雑草が生えてきます。

土の上にある程度の厚みで砂利を敷き詰めれば、土に届く光を遮断できます。ある程度の厚み、とは具体的に5~6センチほどをみればよいでしょう。

玄関アプローチの場合、歩く部分を敷石にするとして、その周囲を砂利で敷き詰めるデザインがあります。この場合でも、5~6センチの厚みとなれば相当量の砂利が必要です。

このような厚みの砂利で光を遮断すれば、たとえ下の土に雑草の種があったとしても、その成長を遅らせることが可能となります。

それなのになぜか、砂利の隙間から雑草が伸びてしまい、気がつけば雑草だらけという事態になります。

これはまず、風に乗って雑草の種が砂利の上に舞い降りるのが原因です。やがてその種は砂利の隙間から下に落ちて土にたどり着きます。土についた種は雨水などを受けて発芽し、根を下ろして次第に成長するのです。

厚みのある砂利の隙間から伸びた雑草を抜くのは一苦労です。なにしろその根を抜くとなれば、積み重ねた砂利を一旦は除かなければなりません。

【こちらの関連記事もご覧ください】

////

雑草対策には防草シートが役に立つ

防草シート

砂利を敷いただけではどうしても隙間から雑草が生えてしまいます。そしてその処理は相当に大変です。そんな時、『防草シート』を使うと便利です。

防草シートとは?

防草シートとはその名のとおり、雑草が生えるのを防ぐシートです。土の上に被せておけば、光を遮断して雑草が成長するのを防ぎます。

防草シートは除草剤などの薬剤を使いたくない時に使用します。除草剤はその効果がしばらく持続するので、散布した土では植物を植えることができなくなります。

さらに人体への影響を及ぼす成分を含む除草剤もあります。特に小さなお子さんがいる家庭では、できる限り使用は避けたいところでしょう。

そんな時、防草シートであれば土の上に敷くだけなので健康面でも安心です。

防草シートで雑草が生えない理由

雑草が成長するためには、水と光、そして空気が必要です。このうち、光を遮断するのが防草シートの役割です。

光を遮断すれば植物は光合成を行うことができません。植物は根から吸い上げた水と空気中の二酸化炭素を、でんぷんなどの栄養に変えて成長します。その栄養に変える作業を行うのが光合成です。

つまり植物は光を遮断されると栄養を作り出すことができなくなるので成長することができず、やがて枯れてしまいます。

防草シートの選び方

防草シートの使い方は簡単です。土の上に敷くだけですが、実は注意点もあります。

まずその素材ですが、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステルなどとなっています。名前は似ていますが、それぞれ特性が違います。

たとえばポリプロピレンは簡単に言えばプラスチックのようなものです。耐熱性に優れていますが、耐候性に弱い面を持ちます。そのため、紫外線を受けると劣化します。

一方でポリエステルは合成繊維であり、耐熱性と耐久性に優れているのが特徴です。また紫外線にも強い特性を持っています。

そのため屋外で使用する防草シートは、ポリエステル性がおすすめです。

また雑草の中には葉先が尖ったものがあるので、シートの織り目から突き抜けるものがあります。そのため、織り目がない不織布の防草シートのほうが雑草対策には向いています。

ただし不織布でも密度が低く柔らかい防草シートでは、葉先の尖った雑草が突き抜けることがあります。そのため、密度が濃いものを選ぶことが大事です。

////

砂利と防草シートの使い方

防草シート

それでは、砂利を敷く際に雑草対策となる防草シートの使い方をご紹介します。

砂利と防草シートの組み合わせが効果的な理由

砂利だけを敷くと、その隙間から雑草が生えてきます。一方で防草シートだけを敷いても、実は不完全と言えます。

その理由は次のようにいくつかあります。

  • 風でめくれてしまう
  • 日光や風雨にさらされるため劣化する

防草シートが風でめくられると、その隙間から日が当たり雑草が成長してしまいます。また耐候性の強い素材を使っても、年数の経過によりどうしても劣化します。また外構としても決してデザイン性が良いものとは言えません。

そこで防草シートの上に砂利を敷き詰めることで、これらの問題を解消することができます。

防草効果の高いシートを選ぶ

それでは砂利と防草シートの使い方に移りましょう。まずは防草シートの選び方です。

先に少し説明しましたが、防草シートにもいろんな種類があり、その選び方が重要となります。

ポイントはポリエステル性の不織布を選ぶことです。耐候性にすぐれ雑草が突き破ることも防げます。さらに遮光性の高いものを選ぶようにしましょう。

価格はその性能によって異なりますが、安いものはそれなりの性能だと考えられます。ここで予算を削ってしまうと、こまめに交換することにもなりかねません。

まずは雑草処理をして転圧する

砂利と防草シートを使う前に、まずは土の雑草処理を行います。いわゆる除草ですが、根を残さないように雑草を抜きます。

この場面、土ごと鋤取るとよいでしょう。数センチの深さで土を取ってしまうので、その上にあらたな土を被せておきます。

そのあとに地固めのための転圧をします。転圧機はレンタルできるので、自分で行うことも可能です。

防草シートを敷き詰める

地固めが終わったら次に防草シートを敷きます。ここで大切なことは、「隙間なく敷き詰める」ということです。

防草シートは1メールや2メール幅でロール状になっています。そこで砂利を敷く場所に応じて並べるように敷くことになります。

問題なのはその防草シートの重なり合う部分です。ここに隙間が空いてはいけないので、できれば10センチ程度は重なり合うように敷いていきます。

あとは敷いた防草シートをピンで固定していきます。

砂利を敷く

最後に防草シートの上に砂利を敷きます。薄く敷いてしまうと防草シートが表面に出てしまうことがあります。そこで厚さ5センチ程度は砂利を敷くようにしましょう。

もし駐車場で砂利を敷くような場合にはさらに厚く、10センチから15センチくらいの厚さにします。

用意する砂利は相当な量になると思います。そして長年その上を歩いたりするあいだに欠けたり割れたりするため、予備の砂利も用意しておきましょう。

たとえば玉砂利などを使ってデザイン性を重視する場合、補充が必要な時に同じ砂利が手に入らないことがあるからです。

まとめ

砂利と防草シートの使い方を説明しましたが、その手順はそれほど難しくないと思います。ただし、防草シートの選び方は大事です。

品質の良いものを選べば、長い間メンテナンスをすることなく使用できます。あとはデザイン性を考慮した砂利を選ぶとよいでしょう。

【こちらの関連記事もご覧ください】