木製の物置を自作する方法!

市販の鋼製物置が味気ないと感じられる方は、自作の物置にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

費用的にも、ずいぶんと安く仕上げることができます。

DIYの場合、どのような手順で物置を組み立てていけばいいのか、じっくりみていきましょう。

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建築確認申請は必要なの?

木造で組み立てるとなると、住宅の小型版のようなものなので、建築確認申請がいるのではないかと心配される方もいるのではないでしょうか。

実は建築確認申請に関しては、木製であっても鋼製であっても扱いは同じで、一定の場所に固定されて屋根があれば建築物なのです。

このため準防火地域や防火地域内であれば、建築確認申請は必要になります。

それ以外の地域(「法22条地域」と呼ばれています)であれば、10平方メートル以下であれば建築確認申請は不要です。

また高さが1.4m以下の低いものであれば、いずれの地域においても建築確認申請は不要です。

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どんな工法で作ればいいの?

住宅でも同様ですが、木造で建物を作る場合は、在来工法と呼ばれる軸組工法とツーバイフォー工法が一般的です。

ここでは、あまり技術力を要しないツーバイフォー工法で作る物置を紹介していきましょう。

2×4(ツーバイフォー)工法で物置を作る

ツーバイフォー工法とは、元々アメリカの開拓時代に生まれた工法です。

西部開拓をする中、大工の数が足りなくなり、誰でも家が作れる工法として生まれました。

在来工法が、ホゾや仕口などの組み合わせで組み立てるのに対して、ツーバイフォー工法では、互いの木材を釘で繋げていく工法です。

ツーバイフォーの名前の由来は、2インチ×4インチの木材を主力材として用いるところからきています。

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どんな材料を揃えればいいの?

大きさ幅1.6m×奥行1.3m×高さ1.7m~2.2mの木製物置を作る場合の主な資材は次のようになります。

  •  SPF2×6材(12ft) 16本……根太、ドア、端隠し
  •  SPF2×4材(12ft) 16本……壁枠板など
  •  SPF1×4材(12 ft) 4本……ドア周りのトリミング
  •  構造用合板(12×910×1820mm) 12枚……下地材
  •  スギ板(12×180×1800mm) 70枚……外壁材、床材
  •  重量ブロック  4個……基礎石
  •  砕石……基礎下に撒く
  •  ルーフィング(防水紙) 6m……屋根、壁の防水
  •  屋根材 4平方メートル
  •  蝶番  4個……ドア用
  •  止め金 1個……ドア用
  •  取手 2個……ドア用
  •  塗料(オイルステイン)……外壁仕上げ用
  •  45/ 65/ 90mm ビス……板材の接合
  •  丸クギ(50mm)……合板の接合
  •  フロアクギ(50㎜)……フローリング用
  •  タッカー用ステーブル……ルーフィング張り用

SPF材とは、 カナダに生息するスプルース、パイン、もみの3種が混在した木材です。

それぞれ特徴が似ていることから混在して販売されています。これらの材料はホームセンターで販売されています。

これらの材料を取りそろえると、約17万円~20万円になります。

どんな道具を使えばいいの?

物置を組み立てる際には、道具が必要です。どのような道具を揃えればいいのかみていきましょう。

【電動工具】

  •  卓上切断機……板材の切断、斜め切り
  •  丸ノコ……板材の切断
  •  インパクトドライバー……板材の接合
  •  ジグソー……板材の加工

【手工具】

  •  ノコギリ……板材の切断
  •  カナヅチ……フローリング、屋根材の固定
  •  カンナ……ドアの面取り
  •  ミニバール……ドアの取り付け
  •  タッカー……ルーフィング張り
  •  シャベル……基礎石の設置

【計測道具】

  •  水平器……水平・垂直の確認
  •  サシガネ……墨付け
  •  留め型スコヤ……墨付け、丸ノコのガイド
  •  チョークライン……長い距離の墨付け
  •  メジャー……寸法測定
  •  鉛筆……墨付け補助

【塗装道具】

  •  ハケ……塗装用
  •  ベール缶……塗料を入れて移動するため
  •  ウエス……拭き塗り
  •  ビニール手袋……手を保護

【その他】

  •  コードリール……電源の確保
  •  脚立……高所作業用
  •  ブルーシート……資材の養生
  •  ガラ袋……木っ端やゴミの処理に
  •  作業台……立って作業するため

卓上切断機は、大量に同じサイズで切断したり斜め切りがあったりするときにとても便利です。

丸ノコよりも安定した使い方が可能です。

価格は約8千円~1万2千円で購入できます。

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物置の基礎を設置しよう

物置の四隅にコンクリートブロックを設置します。

地盤が占め固まっていることが重要ですから、最初から地盤が緩そうなところは避けて設置をしましょう。

コンクリートブロックは、それぞれ同レベルに設置することが重要です。木材と水平器を活用して、それぞれ高さが同一であることを確認しましょう。

水平の高さを確保するためには、ある程度地盤を掘る必要があります。基礎位置に砕石を撒いて基礎のクッションの役割を任せます。

その上にコンクリートブロックを据えたら基礎の完成です。

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屋根は勾配を考えて作る

規模の小さい物置であれば、高い位置から低い方に一方的に流れる片流れの屋根が最適です。

積雪が一般的な量の地域であれば。勾配10分の3が一般的です。

これは1mの距離で30㎝上がる勾配です

奥行き1.3mの物置で低い方を1.7mとした場合、高い方は2.09mになります。

雪深い地域では、勾配を10分の6にして、屋根上に雪が積もらない工夫が必要になってきます。

この勾配の場合、低い方を1.7mとすれば、高い方は2.48msとなります。

雪深くない地域でも、このような急こう配の屋根にしてもまったく問題はありません。

ただし屋根が高くなる分、壁の面積が大きくなるので、材料費が高くなります。

屋根材はどうすればいいの?

物置の屋根は、収納した物品を保護するうえで重要な役割があります。どのような材料を選択すればいいでしょうか。

オンデュリン社製屋根材

オンデュリン社は、フランスにある世界的なアスファルトシートメーカーです。

同社の屋根材は、アスファルト系の波型屋根で、あらゆる機構に耐えられるように製造されたメンテナンスフリーの製品です。

アスファルトシングル

アスファルトを主材料とした板状の屋根材です。カッターで切って釘と接着剤で固定できるので、物置にもよく使われる材料です。

金属波板

昔からあるのがトタン板ですが、軽量で安価な点が魅力です。

最近では、トタンよりも錆に強いガリバリウム鋼板に人気が集まっています。

ポリカ波板

樹脂製の波板としては、塩化ビニール製のものがありますが、耐久性がないため、敬遠される傾向があります。

近年では、耐衝撃性、耐候性、透明性に優れているポリカーボネートが主流になっています。

採光性のあるポリカーボネート材を屋根材にしようすれば、物置が明るい状態で使用できると言うメリットがあります。

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物置のドアはどうするの?

物置のドアには、一点を軸にして90度方向に開く「開き戸」とレールの上を横にスライドする引き戸があります。

レールの上で戸車が動くようにするには、少し高度な技術が必要です。容易に作業ができるのは、丁番を軸にして開閉できる開き戸でしょう。

ただし開き戸は、ドアが開けられるスペースが必要なので、設置場所に余裕がある場合に限られます。

開き戸には、1枚の扉が開く片開き戸と2枚の扉が真ん中で分かれて左右に開く両開き戸があります。

片開き戸はドア面積が小さく収まり、見た目はスマートに見えますが、大型の物品の出し入れが困難なことがあります。

両開き戸は、一度に両方向に扉が開くために大型の荷物の出し入れが容易に行えます。

ただし両扉の留め金をきちんと施工しないと、少しの風で扉がガタガタと揺れてしまうことがあります。

自作物置のまとめ

ここまで木製の物置を自作しようということで説明をしてきましたがいかがでした出しょうか。

既製品の物置は、大量生産で作られているために、庭の状況や使用目的によっては、使い勝手の悪いものになることがあります。

その点手作りの物置だと、収納する物品や庭の形に合わせて作ることができるので、とても有効な使い方ができます。

何よりどこにもない個性的な物置ですから、楽しんで作って、大切に使っていきましょう。

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