温室ハウスを自作して、植物を育てやすい環境を作りたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
気温や風、霜など環境によってダメージを受けやすい植物を育てたい場合に、温室ハウスがあれば快適な環境を与えてあげることができます。
また、温室ハウスは家庭菜園で野菜を育てるために使うこともでき、温度が上がりやすいハウスで育苗することで、収穫の時期を早めることも可能です。
たくさんのメリットがあることは分かるけど、自作で温室ハウスを作るのは難しいんじゃないかって考えが出てきてしまいますよね。
温室ハウスを自作する方法は、簡単なものからこだわりの方法まで、たくさんあるんです。無理なく作れる方法を選んで、植物に快適な場所を与えてあげましょう。
今回は、温室ハウスを自作する方法をご紹介していきます。
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////自作で温室ハウスを作る前に知っておきたいこと
温室ハウスを実際に作る前に、基本的な仕組みについて確認していきましょう。
植物にとって快適な環境を作るためにも、温室ハウスの特質や効果的に使うための知識はおさえておく必要があります。
温室ハウスの仕組み
ビニールやガラスなどで覆う温室ハウスは、熱を蓄えることで内部を温かくしています。熱がどこから来るのかというと、太陽光が温室ハウスや植物、土などに当たることで発生しています。
また、熱を持った物質からは赤外線が発せられ、温室ハウスの中で吸収や反射をすることでも熱を作り出しています。
これらの熱が温室ハウス内部の空気と触れることで、温室ハウスを温かくしています。
保温できない温室ハウス
ずっと温めてくれるのが温室ハウスと思っている方も多いのではないでしょうか。
温室ハウスに使うガラス板やビニールには、断熱効果がほとんどないので、温まった空気は外へ出ていってしまいそのうち冷えていきます。
赤外線はガラス板やビニールで留めておくことができないので、常に外に放出されています。
つまり、光の当たらない夜になると、入ってくるエネルギーがなく、出ていくエネルギーの量が多くなるために、温室ハウスの温度は下がっていくことになるんです。
また、温室ハウス自体からも伝熱によって、熱が放出されていきます。フレームやガラス板、ビニールなどに伝わった熱が外に出ていってしまうんです。
それから、温室ハウス内部の空気の対流や結露なども、室内の温度を下げる要因になります。では、温室ハウスの温度を下げないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。
////温室ハウスの保温効果を高める
シートを被せる
断熱や保温の効果をあげるために、空気層を作るという方法があります。温室ハウスを2重もしくは3重にすることで、空気層を作り伝熱や結露による熱の放出を抑えます。
日が落ちてから温室ハウスの上にシートをかけるというだけでも効果が期待できます。
外気に触れる面積を減らす
温室ハウスの保温効果を高めるために、地熱も利用することができます。地面に接する面積を大きくし、外気に触れる面積を減らすことで保温性を高めることができます。
温室ハウスを家の外壁にくっつけることでも効果が得られるので、設置場所を検討する際に置ける場所があるかどうか確認しましょう。
暖房をつける
温室ハウスは何も対処をしない場合、夜間の外気温よりも室温が下回ってしまう場合もあります。暖房をつけることで室温を上げることができ、寒さによって植物を枯らしてしまうこともありません。
また、サーモスタットを使うことで温度の調整ができるので、植物にとって快適な環境を作ることができます。
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////温室ハウスに必要なアイテム
植物が過ごしやすい快適な環境を作るために、必要なアイテムについて確認しておきましょう。温室ハウスをしっかりと管理することで、植物を枯らしてしまうことを防ぎます。
温度計
温室ハウスの温度が低くなりすぎたり、高くなりすぎたりすると、植物は弱ったり枯れたりしてしまいます。
温室ハウスで育てる植物の特性や耐寒性などをしっかりと調べ、その植物に合った環境を作ってあげる必要があります。
温室ハウスに最低温度と最高温度を記録できる温度計を設置すれば、温度を管理するためのデータをとることができ、植物に適した環境を作っていくことができます。
換気をして温室ハウスの室温を下げたり、暖房をつけて室温を上げたりするタイミングをみるために活用しましょう。
暖房器具とサーモスタット
温室ハウスには断熱や保温の効果がないために、夜間には室温が外気温と同じ程度まで下がってしまいます。
冬場の気温に耐えられない植物を育てているときは、室温を上げる必要があります。
ヒーターなど暖房器具で植物に適した温度になるまで、強制的に上げることで、弱らせたり枯れてしまうことを防ぎます。
園芸用のヒーターや石油ストーブ、電気毛布など、温室ハウスの大きさやどの程度温度を上げたいのかによって、暖房器具を選ぶようにしましょう。
また、温室ハウスで暖房器具を使うときには、温度調節を自動ですることができるサーモスタットを一緒に使うことで、温度を適切に管理することができます。
サーモスタットは、設定した温度になるように自動的にオンとオフをコントロールしてくれます。温室ハウスが高温になりすぎると、植物が弱ったり枯れる原因になります。
そして、温室ハウス自体もダメージを受けてしまうことになるので、暖房器具を使用する際にはサーモスタットの併用が必須です。
温室ハウスを自作する方法
自作で温室ハウスを作る方法は、数多く存在します。作りやすさやデザイン性など、自分に合った方法で温室ハウスを自作してみましょう。
DIYでいちから作る
温室ハウスを思い通りのデザインで自作したいという時の作り方を見ていきましょう。
まず、設計図を書いていきます。温室ハウスの大きさやデザイン、構造を寸法も含めて書いていきましょう。
全面に透明の窓がついた構造になりますが、基本的には板材で箱を作っていくというイメージで大丈夫です。
そして、設計図通りに材料をカットします。枠を作る時に45度の斜めカットをするときれいにできますが、斜め切りが不安な場合はそのまま組み合わせても作れます。
前後左右、フタの枠を作ったら、窓を入れていきます。アクリル板やビニール、ポリカーボネートシートなどを使います。
アクリルの場合、下穴をあけてビスを打ち込むだけでもできますが、ビニールやポリカーボネートシートの場合は、押さえるための板を用意してビスを打ち込んでいきましょう。
それから、底板部分に脚をつけて、出来上がっている前後左右のパネルを組んでいきます。
ビスだけでも強度はありますが、接合部分にボンドをつけてビス止めをすることで、さらに強度をあげることができます。最後にフタと本体に蝶番を取り付けて完成です。
簡単に作る方法
自作を一からはじめるのは難しいという方は、簡単な方法で温室ハウスを作ってみましょう。
フォトフレームを組み合わせる
温室ハウスの前後左右、フタの部分をフォトフレームで作ります。
アクリルとフレーム部分をボンドで固定すれば良いので、いちから作るよりも簡単に温室ハウスを自作することができます。
ラティスやワイヤーネットで枠を作る
温室ハウスの見た目を気にしないのであれば、100円均一でも手に入るラティスやワイヤーネットを使って枠を作るのがおすすめです。
結束バンドでつなぎ合わせることで、箱の形にすることができ、ビニールなどで周りを覆えば、時間やコスト、手間をかけずに簡単に自作の温室ハウスが出来上がります。
メタルラックを使う
使っていないメタルラックがあれば、それにビニールをまくだけで簡単に温室ハウスを作ることができます。
枠さえあれば、ビニールを張ることができるので、身の回りにそういったものが無いか、探してみましょう。
また、プラスチックの衣装ケースも温室ハウスに転用することができます。ただ、湿気がこもりやすいので、換気の仕方などを考える必要があります。
自作した温室ハウスの注意点
外の風から植物を守ってくれる温室ハウスですが、その風で温室ハウス自体が飛ばされてしまうこともあります。
外に温室ハウスを設置する際には、重りを入れておき、さらにロープで固定するようにしましょう。
万が一突風で温室ハウスが飛ばされてしまった場合、隣の家を傷つけてしまったり、人に当たってケガをさせてしまう可能性もあるので、固定に関してはしっかりと行うようにしましょう。
温室ハウスを自作(DIY)する方法のまとめ
ここまで温室ハウスを自作する方法をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。温室ハウスは植物にとって快適な環境を作り出すことができます。
また、自作で温室ハウスを作れば、好みのデザインにすることができ、庭やベランダ、リビングなどのちょっとしたワンポイントにもなります。
時間やコストをかけずに簡単に作る方法や、手間をかけて行うDIYなど、自分に合った自作方法を選んで、植物を元気に育てるための環境作りをはじめてみてはいかがでしょうか。
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