住宅のエクステリアとして人気の「植栽」。その種類は豊富で、どれを選べばよいのか迷う方も少なくないでしょう。
一度植えるとそう簡単には変えることができないので、植栽の外構工事は失敗したくないものです。
そこで今回は、外構工事で植栽に失敗しないためのポイントをご紹介します。
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////外構工事の植栽は目的と場所に合うものを選ぶ
まず植栽で大切なふたつのポイントである「目的」と「場所」について説明します。
樹木樹種の種類を把握すること
外構工事での植栽で失敗しないためには、まず樹木樹種の選び方をきちんと理解するようにしましょう。
単にその見た目だけで選ぶのではなく、それぞれの特徴とエクステリアの目的が合うものを選ぶことが大切です。
たとえば大まかに、樹木は常緑樹と落葉樹のふたつがあります。前者はその名のとおり、年間をとおして葉がついているものです。
対して落葉樹は秋から葉が落ち始めて、冬場には完全に葉を落とします。
常緑樹は目隠しとしての役割を持つ反面、変化が乏しいという特徴を持ちます。一方で落葉樹は四季の変化にともなって葉の移り変わりを楽しめます。
ただし、落ち葉の処理に手間がかかるという課題があります。また葉の形をみても、葉が大きな広葉樹と葉が細い針葉樹のどちらかを選べます。
目隠しのためなら広葉樹を、風通しをよくするなら針葉樹を選ぶとよいでしょう。
植栽の目的を明確にすること
外構工事の植栽にはさまざまな樹木を選べますが、目的を明確にすれば選ぶべきものを絞り込めます。
たとえば目隠しを目的とするなら常緑樹を選びます。秋から冬にかけて葉が落ちてしまうと、目隠しの意味がなくなってしまうからです。
リビングから眺める庭の季節感を楽しみたい、そう思う方もいると思います。その場合には、落葉樹がおすすめです。
落葉樹は季節の移り変わりによって葉の色も変わり、1年をとおして移り変わる景色を楽しめます。
たとえば秋の紅葉を楽しむならば、モミジやナンテン、ジューンベリーなどがあります。ただし落葉樹は落ち葉の処理が必要です。その手間も考慮したうえで選ぶようにしましょう。
シンボルツリーを目的とするなら、常緑樹を選びます。外構としての植栽において、家を引き立てる存在となるシンボルツリーは近年、人気があります。
玄関先に一本、特徴的な木を植えることで家のトレードマークにもなるでしょう。シンボルツリーは1年をとおして葉が落ちないことが大事なので、常緑樹を選ぶようにします。
さらに寒さでも葉が落ちないような樹種を選ぶことも大事です。基本的にシンボルツリーとして選ぶ常緑樹は成育力が強いので、ある程度のスペースが必要となります。
また定期的な剪定も必要となることを心得ておきましょう。あまり手入れをしなくてもよい樹木を選びたいというのであれば、「ハイノキ」がおすすめです。
枝も自然に揃うので剪定もほとんど必要ないでしょう。波状の葉が特徴的な「ソヨゴ」も成長が遅く、手入れはほとんど必要ありません。
植栽の場所とそれぞれの注意点を知っておく
隣接する道路から家の中が見えないように目隠しとして植栽をするなら、敷地を囲むように樹木を植えることになります。
この場合、採光にも注意して木の高さを決めることも大切です。あまり高くしてしまうと圧迫感もあるので注意しましょう。
テラス周りに植栽をするなら、日差しの調節をする目的も生まれます。
この場合には、夏場は日差しを遮り冬場は逆に日差しを入れることになるので、落葉樹を植えるようにします。
庭に樹木を植えるのであれば、季節の移り変わりを感じるようにしたいものです。この場合には紅葉を楽しめる樹木なども植えるとよいでしょう。
このように植栽の場所によって、選ぶべき樹木の種類は決まります。そのなかから、どれを選ぶのかを検討するとよいでしょう。
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////外構工事の業者選びには注意を
植栽に使う樹木を選んだら、次は外構工事を行う業者を決めます。
あるいは業者を決めてからプランニングをすることもありますが、いずれにしても「どのような業者を選ぶのか」が重要です。
植栽の外構工事はハウスメーカーとは別に探すこと
外構工事の業者は家の施工を行うハウスメーカーが紹介するケースがあります。
しかし、植栽で失敗しないためには、別途で外構工事の業者を探すことがおすすめです。その理由はふたつあります。
まずひとつ目は費用の問題です。ハウスメーカーが指定する業者に支払う費用には、ハウスメーカーへの紹介料が上乗せされていることがあります。
費用を抑えるという意味では、自分で植栽の外構工事を行う業者を探すとよいでしょう。
そして2つ目は、オリジナリティのある植栽を頼みやすいことです。
ハウスメーカーと提携している植栽の外構工事業者は、そのハウスメーカーが提供する住宅の雰囲気に合う植栽をプランニングする傾向があります。
施主の意見を聞きながらも、あらかじめ決まっているフォーマットに従ったプランニングになりやすいということです。
住宅のコンセプトに合ったプランニングができる業者を選ぶこと
植栽の外構工事はハウスメーカーとは関係のない業者を選ぶことをおすすめしました。しかし費用面だけをみて業者を選定するのは避けなければなりません。
家づくりのコンセプトをしっかりと理解し、それに見合う形での植栽のプランニングができる業者を選ぶ必要があるということです。
単純に植栽の外構工事における品質が費用に対して高いという理由で業者を選んでも、そのプランが住宅全体の雰囲気に合うものでなければ意味がありません。
住宅全体のコンセプトを理解してもらい、バランスのとれた植栽を選んでもらわなければ、想像していた景観とは違うものとなる可能性があるので注意しましょう。
////防犯性にも注意を
目隠しの目的で建物を囲むように生垣を設置する際に、植栽のピッチ(間隔)を狭くすると防犯面で問題が生じます。
留守の時に不審者が侵入すると、なかの様子が外部から見えなくなるからです。そこで生垣を設置する場合にはピッチを広めにとり、敷地内の様子が見えやすいようにしましょう。
ただし生垣は剪定の手間がかかります。業者に頼んで費用も発生するので、維持費を考慮して生垣を設置するかどうか、どの樹木を選ぶのかを決めることが大事です。
メンテナンスの手間がかからないように
最後に、外構工事の植栽で施工後に注意が必要なことをご紹介します。それをふまえて、植栽には注意するようにしましょう。
基本的に常緑樹を選ぶ
見た目にも満足度の高い植栽ですが、植物は生き物なので成長します。そしてその成長にともない、適切なメンテナンスも必要になってきます。
そこでひとつ注意点として挙げるならば、基本的には「落ち葉が少ない植栽」を選ぶようにしましょう。
秋になると落葉樹の場合、どうしても落ち葉が目立つようになります。
庭にのみ落ちるのであればまだよいのですが、敷地を超えて道路にまで落ちるとなると近所迷惑になってしまいます。
こまめに掃除ができればよいのですが、そうでなければ常緑樹を選ぶとよいでしょう。あるいは落葉樹の「ヤマボウシ」のように、品種改良をして葉が落ちないものもあります。
成長の遅い植物を選ぶ
落ち葉の掃除以外にも植栽では、「剪定」という作業が必要になります。道路にはみ出したり日陰ができたりと、植栽は定期的に剪定してメンテナンスしなければなりません。
そこで剪定の手間を省くのであれば、成長の遅い植物を選ぶということも必要となるでしょう。
たとえば先にご紹介したヤマボウシは成長が遅く、ほとんど手入れをしなくても大丈夫です。
このようにメンテナンスの手間がかからない植物を選ぶということも必要と言えます。
まとめ
外構工事で植栽をする場合、ポイントになるのは「業者の選び方」と「目的を明確にした樹木の選び方」です。
それさえしっかりと押さえておけば、失敗することもないでしょう。
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