アスパラガスはサラダやソテーなどにして食卓に並べたり、お弁当の具材としても彩りを加える一品としてとても便利に使える野菜です。
家庭菜園でアスパラガスを育てていくことができれば、家計にも優しく収穫の楽しみやアスパラガスの味わいを存分に楽しむことができますよね。
アスパラガスはカロチンやビタミンB1やB2、ビタミンCやE、カルシウムやカリウムなどの栄養価があり、血圧の安定や利尿作用、新陳代謝を高めるなどさまざまな効用で知られています。
今回はアスパラガスを家庭菜園で育てていくために、どのくらいの広さが必要なのか、栽培するための方法はどういったものかについて解説していきます。
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////アスパラガスを育てるための家庭菜園の広さ
アスパラガスを育てるためには、株間を30㎝から50㎝ほど取る必要があります。
土の下にある根が養分を蓄えて萌芽を活発化させるため十分な広さが必要で、さらにアスパラガスは茎葉が成長すると1.5mほどにまで育つため複数の株を植える場合には株間はしっかりと取るようにしましょう。
////アスパラガスは10年ほど栽培できる
アスパラガスは一旦植えると10年近く栽培することができ、長い期間収穫を楽しむことができます。
家庭菜園で育てる場合、種まきや苗、大苗からアスパラガスを栽培しますが、種から苗を作るまでに1年かかり2年目に植え付けをしたら3年目にようやく収穫ができるようになります。
そのため早くアスパラガスを収穫したいという場合には、大苗を購入して植え付けるようにすれば育苗の時間を省くことができます。
////アスパラガスを家庭菜園で栽培するための基本情報
アスパラガスを栽培していくために必要な基本情報について見ていきましょう。
アスパラガスが好む環境
北海道が主産地のアスパラガスは冷涼地が生育に適しており、日当たりのいい環境を好みます。
ただし夏場には強い日差しによって葉が傷んでしまうこともあるため、プランター栽培の場合には明るい日陰になるような場所に移動させて対応します。
アスパラガスは中性からアルカリ性の土を好み、さらに砂質の土が栽培に適しています。
アスパラガスの栽培時期
種から育てる場合には3月から4月ころに種まきをして、翌年の春に苗を植え付けます。
根にしっかりと養分が蓄えられるようになった3年目の4月末から6月初旬に収穫を行います。アスパラガスは冬に地上部が枯れるので毎年それを刈り取ります。
大苗は数年間栽培されたもので、大苗から栽培をはじめる場合には、春や晩秋に植え付けを行って、翌年には収穫することが可能になります。
家庭菜園でアスパラガスを栽培する方法
初心者やなるべく早く収穫したいという場合には、種まきからではなく大苗を定植することからはじめましょう。
それではアスパラガスを家庭菜園で栽培するために必要な流れについて見ていきましょう。
種まきから育苗管理
アスパラガスの種は種まきの前にぬるま湯に2日ほどつけておき、発芽しやすい状態にしておきます。
ポットに用土を入れて5mmほどのくぼみをつくり、そこに2粒から3粒ほど種をまきます。
アスパラガスの種の上に土をかぶせたら、水をたっぷりとあげて乾燥しないように上から新聞紙をかけます。
発芽まではおよそ15日から20日程度かかり、その間に温度が30℃を超えないように注意して管理します。
アスパラガスが発芽したら、覆っていた新聞紙をとり、4cmから5cmほどの丈になったら強い芽をひとつ残して他は間引くようにしましょう。
間引いてからはこまめに水やりを行うようにします。苗が15cm程度になって本葉が3枚から4枚になると定植できるようになります。
土作りや定植
アスパラガスの苗を定植する2週間前には土作りをはじめます。苦土石灰をまきなるべく深く丁寧に耕していきます。
定植の1週間前になったら堆肥と化成肥料をまいて、丁寧に耕して畝を作ります。畝は20cmほど土を盛って高畝にして、株間が50cm程度になるように定植穴を作ります。
アスパラガスの苗は土の上面よりも5cm程度深く植えるようにしたら土はかけずにそのまま水やりをします。
プランター栽培でアスパラガスを育てる場合には、深めのプランターに野菜用の培養土を入れて、苗をひと株植え付けるようにします。
アスパラガスの倒伏防止
アスパラガスの苗が風で倒れてしまわないように、四方に支柱をたてて紐やネットで囲います。
茎葉が生長してのびていくので、紐やネットもそれに応じて40cm程度まで段階的にあげていきます。
季節ごとの栽培管理
アスパラガスは通常の苗の場合、定植した年には収穫せずに根茎を太くさせて養分を蓄えさせるようにします。
5月から6月頃に30cmほど根元から離れた場所に追肥を行います。
追肥は9月ころまでひと月おきに行うようにして、その際には中耕をして水やりや除草も忘れずに行うようにしましょう。
梅雨あとの夏場には乾燥しやすくなってしまうため、ワラやもみガラなどで土の表面を覆うようにして乾燥を防ぐようにします。
秋になって茎葉が枯れてきたら、根元付近から刈り取ります。
この際に追肥を行って土寄せをします。気温が上昇してくる春には新しい芽がでてくるため、それを後押しするために追肥を行います。
これを繰り返していくことで、今後数年間アスパラガスを栽培していけます。
病害虫対策
アスパラガスの病気で発生しやすいものに茎枯病があります。
雨で泥が跳ねることで発生するので、ワラやもみガラ、マルチなどで土部分を覆ってしまうか、薬剤を散布して防ぐようにします。
梅雨時や台風が多くなるさいに発生しやすいので、こまめに確認するようにしましょう。
アスパラガスの収穫
高さが20cmから25cmほどになったアスパラガスを根元近くから切り取るか折って収穫します。
穂先が開いてしまうと味が落ちてしまうので、締まっている状態で収穫するようにしましょう。
またアスパラガスは鮮度が落ちる前に食卓に並べるようにしたほうがいいでしょう。
それからより長く収穫していけるように、翌年のための養分を蓄えられる環境にしてあげる必要があります。
最初の収穫は半月ほど、翌年からの2年間には1ヶ月ほど、さらにあとの2年間には2ヶ月ほどを目安にして、養分をしっかりと蓄えられるようにします。
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家庭菜園で採れたアスパラガスの保存方法
家庭菜園で採れたアスパラガスはラップにくるんで立てた状態で冷蔵庫にいれるようにします。
食べる直前まで入れておくことで鮮度を保つことができますが、置いておく期間が長くなってしまうと味が落ちてしまうため、長く保存しておきたいときには冷凍保存しておきましょう。
アスパラガスの冷凍保存はラップにくるんだら冷凍用保存袋を使用して冷凍庫に入れるだけなので簡単にできます。
すぐに調理したいという場合には、根元付近の皮をそいでおき、その状態で冷凍保存するとレンジ加熱ですぐに食卓に載せることができます。
また、アスパラガスは下茹でをしてから冷凍することもできるので、お好みで選ぶようにしましょう。
家庭菜園でアスパラガスを増やす方法
アスパラガスは長く栽培していくことができますが、10年ほどたって根が密集してしまう状態になってしまうと、細いものしかできなくなってきてしまいます。
状態のいいアスパラガスを栽培するためには、株分けが有効です。3月頃、アスパラガスの根株を掘り起こして、手で2つか3つに分けるようにします。
この際にそれぞれに芽が2か3つつくようにします。
まとめ
ここまでアスパラガスを家庭菜園で育てる方法について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
アスパラガスは最初の収穫まで時間のかかる野菜ですが、収穫がはじまってからは10年ほど育てることができるため、毎年の楽しみを感じながら栽培していくことができます。
また栄養価の豊富なアスパラガスは健康に気を使っている方にとって有効な野菜であり、家庭菜園で栽培することでコストをあまりかけずに食卓に載せることができるというメリットもあります。
食卓のさまざまな料理で活躍してくれるアスパラガスを自宅の家庭菜園で育ててみてはいかがでしょうか。
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