新興住宅地で隣家との距離が近い方や交通量の多い道路に面している家屋にお住まいの方の中には「外から窓が丸見えになってしまっている」「庭に洗濯物を干したいが第三者の視線が気になる」といったお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
特に最近の建売住宅では外構がシンプルかつオープンになっている物件を良く見かけますよね。
近隣住民の方々が良い人ばかりであったとしても、他者からの視線というのはどうしても気になってしまうもの。
そこで目隠しとして使えるようなエクステリアをご紹介していこうと思います!
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////気になる視線はどこから?
まず、自宅のどの箇所から他者の視線が入ってくるのかを確認してみましょう。
大まかに言うと次のように分類出来るのではないでしょうか。
- 隣地との境界が無い又は目線を隠すほどの高さが無いために隣から丸見え
- 道路面に塀やフェンスが無い又は高さが足りずに庭やリビングの窓が丸見え
- 玄関や勝手口を開けた時に外部から家の中が覗けてしまう
その他にも「隣家の窓と自宅の窓が向かい合わせになってしまっている」「車が出ていったあと駐車場側からリビングが見えてしまう」など悩みの種類は様々あるかと思いますが、この記事では主に上記の3つを解決する方法を取り上げて行きたいと思います。
////庭の目隠しにはどんな方法があるの?
では実際に目隠しをする場合にどんな方法があるのかを見ていきましょう。
木製フェンス
材木を加工することによって幅や高さの調節が自由に行えるのが木製フェンスの利点です。
塗装によって表情をガラッと変えることが出来るのも特徴と言えるでしょう。
ダークブラウンなどで落ち着いた雰囲気にしてみたり、カラフルでポップなフェンスにしてみたりとアイデア次第で唯一無二のオリジナルなフェンスにする事が可能です。
木で出来ていると見た目にも暖かみが感じられ、何よりおしゃれですよね。
ただし、雨や風、湿気や物理的な衝撃などによって劣化・破損する可能性があります。
その際はメンテナンスやリニューアルが必要になることがありますので頭に入れておいてください。
樹脂フェンス
参照:Dea’s Garden <ディーズガーデン> 『アルファウッド横張りタイプ』
木製フェンスで必要なメンテナンスの手間を減らしてくれるのが樹脂製のフェンスです。
木目の再現度が高いリアリティーのある製品が数多くあり、カラーバリエーションも豊富ですのでお好みのフェンスに巡り合う事が出来るかと思います。
樹脂フェンスも設置する住宅の状況に応じて長さや高さが調節可能です。
木の暖かみを残しつつ、手間を軽減出来る樹脂フェンスは人気の目隠しエクステリアの一つになっています。
人工竹垣
和風な住宅にお住まいの方は人工竹垣という選択肢もあります。
人工竹垣は存在感抜群でグッと雰囲気を演出することが出来ますが、その一方で素材感にナチュラルな感じもあるのでうるさくなり過ぎずに情緒を楽しむ事が出来ます。
カラーバリエーションも豊富で自宅に合ったものを選ぶのが楽しくなりそうですね。
生け垣
フェンスや塀とは違う雰囲気になるのが生け垣を境界や目隠しとして活用する方法です。
塀などからで感じてしまう圧迫感も植物だと軽減されますよね。
目隠しとして活用するので一年中葉をつけてくれる常緑樹を植えるのが大事なポイントです。
代表的なものですとツゲの木が挙げられます。
その他にはレッドロビン、マサキ、キンモクセイやジンチョウゲなども生け垣に用いられるようです。
生け垣は刈り込みなどの手入れが必要なので植木屋さんにお願いしたり、ガーデニングとしてご自分で楽しんでみるのも良いと思います。
植木
玄関周りや窓などピンポイントで目隠しが必要な場合は木を植えてしまうという手段もあります。
お庭のアクセントにもなりますし、実がなる植物であれば収穫の楽しみもありますね。
レモンやオリーブなどを目隠し兼庭木として植える方もいらっしゃるそうです。
他にはシマトネリコ、月桂樹、ハナミズキなどが目隠しになる庭木として挙げられます。
////【注意点】
これまで目隠しとなるエクステリアの方法をご紹介してきましたが注意しなければならない事があります。
1つは隣地との境界線をしっかりと確認しておくことです。
敷地と敷地の間に垣根やフェンスなどを設置する事になるので、隣の家の敷地にはみ出して施工してしまうという事が無いようにしてください。
「植木の枝が伸びて隣の家に…」なんてトラブルをテレビなどで一度くらい目にしたことがあるのではないでしょうか?
そのようなトラブルを避けるためにも「どこまでが自分の敷地なのか」というのは一度確認しておいてください。
出来れば隣地の住民の方にも立ち会って頂けると相互確認になるので尚良いと思います!
もう1つの注意点は仰々しい目隠しを設置してしまうと周囲の住民の心証を損ねる可能性があるという事です。
自分の身に置き換えて考えてみると、突然隣の家に重厚な目隠しが設置されたら「もしかしたら覗いてたと思われてたのかな?」と思ってしまう可能性もありますよね。
そのような不安を与えたり、不要な怒りを買ってしまわないように「前もってフェンスを設置することを伝える」「必要以上の高さや重厚感を出さないようにする」などトラブル回避の策を考えておくことが大事だと思います。
生け垣や植木のようなものであればガーデニングの延長として捉えてもらえるかもしれませんし、フェンスの場合でも植物を飾ったりするだけで印象が柔らかくなりますよね。
また、背の高い目隠しを設けると陽射しを遮ってしまうことにもなるのでその点でも注意が必要です。
安心出来る暮らしのために目隠しを設置したのに、そのせいで隣人トラブルを抱えてしまっては元も子もないので周知や対策を十分に検討してから施工するようにしてください。
目隠しをDIYする方法
次は目隠しとしてフェンスをDIYで設置する手順や方法をご紹介していきます。
材木選び
材木を加工して木製フェンスを自作する場合は材木選びから始める必要があります。
雨ざらしになりますので耐候性があり腐りにくいものを選びましょう。シダーがおすすめです。
メンテナンスを楽にしたい場合はハードウッドと呼ばれる硬い木の材木や人工木などを使うのも良いと思います。
現状確認
作業を始める前に自宅の庭の勾配などを確認しておきましょう。
勾配はフェンスの高さを揃えるために必要な確認事項です。
道路は雨が溜まってしまわないように水勾配を設けていますので、特に造成してない場合は庭の道路側はそれに合わせて斜めになっています。
フェンス設置面の両端で何cm高さが違うのかきちんと確かめておきましょう。
基礎設置
木製フェンス・樹脂フェンスに共通して必要なのが基礎です。
基礎をしっかりと施工することがエクステリアでは最も大事な要素になります。
ここが不十分だと強度が確保出来ずに倒れてしまったりするので頑張りましょう!
地面を掘削して支柱を埋めるための基礎ブロックを配置するのですが、強度を確保するためにも支柱の間隔は1.5m以内に納まるようにしましょう。
あまり間隔が広いとその分風に弱くなってしまいます。
掘る穴の大きさは、ホームセンターで売られているフェンスブロック「大」が入る程度だと縦25cm×横25cm×深さ50cmくらい必要になります。
これを支柱の数だけ掘る必要があります…。
大変ですが手を抜いてしまってはいけない要素です!一日で終わらせようと思わずに根気よく作業していきましょう。
支柱を立てる
次は基礎ブロックに支柱を挿して固定していきます。柱の高さの3分の1程度は埋めるようにしましょう。
高さを決めるためにブロックの中に砂利などを入れて高さを調節します。
高さが決まったらクサビなどを使って垂直をみましょう。
ホームセンターで水平や垂直を測る水準器が売られているのでDIYを趣味にするのであれば用意しておいた方が良いと思います!
特に外構は色々な人の目に触れますのでカッコよく仕上げるためにも必要です!
垂直を確認したらモルタルを流し込んで固定します。
この作業を支柱の数だけ全て行っていくのですが、全体的な通りや高さの目安としてフェンス設置箇所の両端で糸(webで『水糸』で検索すると出てくると思います)を張って完成予定ラインを出しておくと上手く施工出来ると思います。
フェンス板を張る
支柱が固定されたら板を張っていきましょう。
横張りの場合は直接支柱に板をビス止めします。
サビ防止のためにステンレス製のビスを用意しましょう。
あらかじめビスの位置を確認してキリで下穴を開けておくとビス打ちで板が割れてしまうのを防げます。
板を縦に張りたい場合は下地を支柱の間に横方向に張り、その下地に板を縦張りして留めます。
隣の板との隙間(目地といいます)をゼロにしてしまうと風をまともにうけてしまうので、多少の目地幅を取りながら留めていきましょう。
目地の間隔で印象も左右されますが、今回は目隠しが目的なのであまり広くなりすぎてしまっても意味がありませんね。
5mm~10mm程度を目安にすると良いでしょう。
これで完成です!
あとは好きな色に塗装したり植物を飾るなどしてお気に入りのフェンスに仕上げていってください。
塗装は色を付けるだけでなく塗膜で雨から木を守る効果がありますので、色を変えたくない場合でもクリアの物を塗ると良いと思います(多少色は変わってしまいますが)。
支柱を固定する際に水平や垂直、通りを確保するのが大変だと思いますが、そこがキモなので頑張りましょう。
焦らずじっくり丁寧に作業していってください。
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いかがだったでしょうか?
防犯やプライバシーの確保など目隠しを設置する目的は様々ですが、自分や家族だけでなく周囲の住民や通行する第三者の目にも触れるエクステリアになるので、なるべくおしゃれでカッコいい仕上がりのものにしたいですよね。
生け垣や植木は手入れが必要になりますがナチュラルで圧迫感が少なく、フェンスを設置すると存在感は出てしまいますが思い通りのサイズや高さで視線を遮る事が出来ます。
どのような手段で目隠しをするにしても、隣家に相談、報告するなどして無用なトラブルを回避する事を忘れないようにしてくださいね!
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