外構工事において、下地塗料を塗る作業は「絶対に必要」とも言える重要な工程です。
とはいえ、下地塗装は目に見えないため「省略すれば安く済むのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、外構工事には欠かせない下地塗料の役割や、工事費用の相場について詳しく解説していきます。
下地塗料の種類ごとの違いについてもご説明しますので、DIYで塗装に挑戦したい方もぜひ目を通してみてくださいね。
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////下地塗料とは?役割や費用の相場を解説!
はじめに、下地塗料の重要性や「塗らないデメリット」について解説します。
下地塗料とは?
下地塗料とは、外壁や屋根など、塗装する面に「一番はじめに塗る塗料」のことです。
塗装工事には「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回の工程があり、下地塗料は下塗りに使われます。
塗料の特性によって「プライマー」「シーラー」「フィラー」などと呼び分けられますが、これらはすべて下地塗料の一種です。
下地塗料の役割
下地塗料には、以下のような重要な役割があります。
- 次に塗る塗料の接着性を高め、剥がれにくくする
- 次に塗る塗料が塗装面に吸い込まれることを防ぐ
- 塗装面の耐久性を高める
- 塗装面を滑らかにし、仕上がりを美しくする
- 木材などの塗装面からヤニがにじむことを抑える
下地塗料を塗らないとどうなる?
下地塗料を塗る工程を省略した場合、以下のトラブルの原因になります。
- 中塗り・上塗り塗料の定着性が悪くなり、すぐに剥がれてしまう
- 塗装面に塗料が吸い込まれるため、余計に塗料が必要になる
- 塗装面がザラザラ・デコボコに見え、仕上がりが悪くなる
- 上塗り塗料のツヤがうまく出ない、塗りムラが発生する
- 塗装後にヤニが染み出し、シミのように見えてしまう
下地塗装の費用の相場は?
下地塗料の種類にもよりますが、1㎡あたり「600〜1,200円」が下地塗装の費用の目安です。
中塗りや上塗りには1㎡あたり1,000〜3,000円かかる場合も多いため、下地塗装は「重要なわりにコストが安い」工程と言えますね。
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////下地塗料の種類ごとの違いや使い分けるポイントを解説!
下地塗料は、塗装する素材や目的に合わせてさまざまな種類を使い分けます。外構工事によく使われる下地塗料のタイプごとの特徴を解説していきます。
【6種類を比較】下地塗料の種類ごとの違いは?
外構工事で使われることが多い6つの下地塗料の特徴や違いを、以下の表にまとめました。
名称 | 特徴 |
---|---|
シーラー | ・塗り塗料の密着性を高める塗料 ・鉄部のサビ止めにも使われる ・塗装面のヤニ止めにも効果がある |
プライマー | ・上塗り塗料の吸い込みを抑える塗料 ・塗装面の補強にも効果がある ・シーラーとの明確な定義の違いはない |
フィラー | ・シーラー(プライマー)より粘度が高い ・塗装面のひび割れを補修できる ・下地のデコボコを平らに修正する |
サーフェイサー | ・下塗りと中塗りの間に塗る塗料 ・下塗りの細かい塗りムラを修正する |
プラサフ | ・プライマーとサーフェイサーが一体化した塗料 ・2つの塗装工程を一度で済ませられる |
バインダー | ・新築など吸い込みの少ない塗装面に使われる |
水性と油性の使い分け方のポイント
下地塗料には水性と油性の2つのタイプがあり、それぞれの特性を活かして使い分けます。
水性タイプ | ・ニオイが少なく、室内作業に向いている ・ハケや道具の洗浄も水洗いで済む ・刺激が少なく、小さな子供がいても安心 ・塗料の乾燥には時間がかかる ・塗膜の耐久性は油性に劣る |
---|---|
油性タイプ | ・塗料の乾燥が早く、作業時間が短縮できる ・塗膜の耐久性が高く、屋外作業に向いている ・鉄材や傷んだ塗装面にも相性が良い ・ニオイが強いため、周囲への配慮が必要 ・ハケや道具の洗浄に時間がかかる |
下地塗装を外構業者に依頼する際の注意点は?
お近くの外構業者に下地塗装を依頼するときは、「何軒も相談して信頼できる業者を見つける」ことが大切です。
下地塗装は隠れてしまう部分ですので、費用が安いことを理由に業者を選ぶと後になって手抜き工事が発覚するリスクもあります。
「数ヶ月で塗装が剥がれた」「シミが浮き出てきた」などのトラブルに見舞われないためにも、外構業者は時間をかけてしっかりと選びましょう。
【まとめ】下地塗料の塗装は外構工事に欠かせない重要作業
下地塗料の塗装は、質の高い塗装工事を行う上で「もっとも重要な作業」と言っても過言ではありません。
いくら高級な塗料を用意しても、下地塗料がしっかり塗られていないと表面がデコボコに見えたり、ヤニや汚れが染み出したりとトラブルの原因となってしまいます。
また、下地塗料には塗る場所や材質、塗装面の痛み具合などに応じてさまざまな種類を使い分けることが大切です。
DIYで下地塗装する場合はそれぞれの特徴をもう一度確認して、長持ちする美しい塗装に挑戦してみてくださいね!
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