住宅の中でも外の環境にあるベランダは、紫外線や雨、温度などの影響で劣化してしまいます。
ベランダは、下地を守るために防水加工が施されています。ベランダの防水加工が劣化してくると、雨漏りの原因になってしまうため、補修工事が必要になります。
ベランダの補修をなるべく少なくしたいとお考えの方もいるのではないでしょうか。
ベランダに敷物を敷くことで、紫外線から防水層を守ることができるんです。敷物にはさまざまなデザインがあり、殺風景なベランダを彩ることもできます。
今回はベランダの下地を守りつつ、ベランダをおしゃれにできる敷物について、ご紹介していきます。
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////ベランダが劣化する原因
ベランダには防水加工が施されていて、しっかりと機能していれば、雨水がベランダの下地に侵入するのを防いでくれます。
しかし、自然環境にさらされていることによって、劣化が起こり、経年によって塗装のひび割れや剥がれなどが起こってしまいます。
まずは、ベランダの防水層が劣化する原因について見ていきましょう。
紫外線
ベランダの防水層は、紫外線によって劣化してしまいます。防水加工の種類は多くありますが、そのほとんどは紫外線の影響を受けてしまいます。
温度変化
熱による膨張収縮を繰り返すことで、ベランダの下地に凹凸ができ、防水層が劣化していきます。
ベランダが日差しなどによる影響を受けづらくすることで、温度変化による劣化を軽減することができます。
排水不良
経年劣化や、温度変化によって水たまりができてしまう場合も、防水層に影響をおよぼします。
ベランダには排水のための勾配がつけられていますが、施工不良や設計ミスによっても起きる場合があります。
////ベランダの劣化症状
下地を守るための敷物を敷く前に、ベランダに劣化症状が出ていないか、確認しておきましょう。
ここでは、ベランダが劣化しているときの症状について、ご紹介していきます。
塗装のひび割れや白化
ベランダには、防水層を守るためにトップコートを塗装しています。
このトップコートが紫外線などの影響や経年によって、少しずつ劣化していき、ひび割れを起こします。
ひび割れは、ベランダのトップコートにポリエステル樹脂系の塗料を使っている場合に、よく起こります。
また、白化はトップコートが紫外線によって劣化して、白っぽくなってしまう症状です。
ベランダの床面を触った時に、白い粉が手につくのはトップコートが劣化して白化している状態です。
塗装の膨れや剥がれ
ベランダのキズなどから水分が入り込んで、水蒸気が塗装を押し上げる形で膨らんだり、剥がれを作り出します。
また、新築の場合でも、下地の乾燥が完全で無い場合に水蒸気が発生して、症状が出る場合もあります。
防水層にひび割れがある
ベランダのトップコートだけでなく、防水層にひび割れができると、漏水している可能性があります。
症状を発見した場合は、外構業者に確認してもらいましょう。
水たまり
雨のあとにベランダから水が引かない場合は、排水口に問題があるか、床面の勾配に問題があります。
また、ベランダの床面に凹凸ができてしまっている場合もあります。
////ベランダを守る敷物の選び方
ベランダの床面に敷物を敷くことで、塗装や防水層、下地の劣化を緩和させることができます。
敷物にはさまざまな種類があり、機能面やデザイン面から選ぶことができます。ベランダに敷く敷物の選び方のポイントを見てきましょう。
敷物の種類
ベランダの環境によって、取り扱いやすさが違うので、自宅のベランダに適したタイプを選ぶようにしましょう。
パネルタイプ
ベランダの敷物で、種類も豊富なのがパネルタイプです。
木材を使用したものや、木調のデザイン、人工芝や石調など多くの意匠をもったものがあり、ベランダに持たせたい雰囲気によって選びます。
パネルタイプは、ベランダの広さによって、枚数を増やすことができ、簡単にジョイントすることができます。
同じメーカーのものであれば、木調や石調のパネルと人工芝のパネルを組み合わせることもでき、ベランダを庭のようにデザインできるのも特徴です。
また、天然木の素材を使ったものは、必要な形状に加工することができ、樹脂製のパネルの場合、小さく切り離せるタイプもあるので、ベランダの形状に合わせることが可能です。
ベランダの敷物は簡単にDIYすることができますが、よりきれいな仕上がりを目指す場合には、外構業者に依頼することをおすすめします。
シートタイプ
ベランダの形状にしっかりと合わせることができるのが、シートタイプの敷物です。カッターなどで簡単に加工できるので、障害物のあるベランダにも対応することができます。
シートタイプには、ビニール素材を使ったものや、人工芝などがあり、ベランダのデザイン性を高めることができます。
1枚のシートでベランダの床面をおおうことも可能なので、つなぎ目を気にしたりすることもありません。
シートタイプを固定するには、接着剤を使用しますが、種類によってはそのまま使用できるものもあります。
また、土台にパネルタイプを使って、その上にシートタイプの人工芝を設置する方法もあります。
ウッドデッキ
ベランダをリフォームするときの定番になっているウッドデッキも、紫外線や温度変化からベランダの床面を守ることができます。
他の方法よりも手間や費用がかかりますが、高級感があり安定感も持っています。
ベランダにウッドデッキを設置するのは、DIYでも可能ですが、安定した仕上がりにしたい場合には、外構業者に依頼するようにしましょう。
また、ベランダには耐荷重があるので、安全に使っていけるように、外構業者にあらかじめ相談したほうが安心できます。
サイズ
ベランダを守る敷物を敷くために、ベランダのサイズをまず測っておきましょう。
奥行きや長さなど、ベランダ全体のサイズだけでなく、障害物周りの採寸もしておくことで、仕上がりをよりきれいにすることができます。
敷物には種類別にさまざまなサイズがあります。
ベランダに対しての納まりだけでなく、デザイン性も考慮して選ぶようにします。また、敷物のサイズが大きいと取り回しも大変になるので、その点も考慮に入れておきましょう。
機能性
ベランダに吹き込んでくる雨水や、靴などを洗って干すときに出る水が、そのままとどまってしまう状態では、敷物自体を劣化させてしまいます。
水はけのいい敷物や、保湿の機能をもった敷物を選ぶことで、劣化から防ぐことができ、カビなどの発生も防ぐことができます。
また、ビニール素材のシートタイプを使用する際には、隙間などから雨水が侵入しないように処理する必要があります。
ベランダの下地を守るためにも、水に対しての機能に関しては注目するようにしましょう。
デザイン
ベランダの敷物には、さまざまなデザイン性を持ったものがあります。
シンプルなタイル調のものや、板を組み合わせた木調、それに石やレンガなどのデザインを持ったものなどがあります。
ベランダをどういったスタイルにしたいのか、よく考えて選ぶようにしましょう。
また、素足で歩いたときの質感などを重視する場合には、天然木の素材をつかったものや、人工芝を敷物に採用することで、見た目や機能性だけでなく自然な感覚を得ることもできます。
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ベランダを守る敷物ベスト5
ここまで見てきた、種類や機能性、デザインなど敷物を選ぶためのポイントは、敷物をスムーズに選ぶために必要な知識です。
ベランダの敷物はさまざまなメーカーから、多くの種類が販売されています。
ここでは信頼性があり、特に人気のある商品をご紹介します。自宅のベランダに合う敷物を見つけて、取り入れてみましょう。
人工芝は安価なものが多く販売されていますが、透水性や触り心地、耐久性などから、しっかりとしたものを選んだほうが、結果的に安く使用していけます。
リアリーターフは、倒れにくいストレートパイルを使用し、光沢を抑えた外観とパイルの密度によって、よりリアルな人工芝になっています。
基盤シートには、水抜き穴があるため、水はけを良くしています。
リアリーターフには芝目があるので、ベランダの敷物として使用する際には、よく見る方向を確認して張る方向を決定します。
ナチュラルな雰囲気や質感をベランダに取り入れたい場合におすすめの商品です。
- 種類:シートタイプ
- 素材:ポリエチレン、ポリプロピレン、ウレタン
4位 リサイクルウッドデッキライト|アドヴァン
ウッドデッキは、高さを部屋の床と合わせることで、リビングを拡張したような感覚で使っていけます。
リサイクルウッドデッキは、中空構造になっているので軽量で安価に設置できるモデルです。
樹脂製でできており、原材料の95%がリサイクル素材で、紫外線に強く、経年による劣化がほとんどありません。
DIYでの施工は難しいため、外構業者に依頼するようにしましょう。また、天然木の質感がやはりほしいというときにも、耐久性の高いハードウッドのモデルが用意されています。
- 種類:ウッドデッキ
- 素材:樹脂
天然石や和紙、それにタイルなど、質感の優れたラインナップが多くあるのがクレガーレです。
ベランダに敷物を敷いていくのには、さまざまな形状に対応する必要があります。クレガーレは専属部材を使用して、隙間や排水溝、コーナーなどをきっちりと納めることができます。
加工が必要な場合、外構業者に施工を頼むことで、仕上がりをきれいにすることが可能です。欧風のベランダをイメージしている方に、おすすめの商品です。
- 種類:パネルタイプ
- 素材:天然石・プラスチック・タイルなど
陶磁器タイルを用いた敷物で、耐候性が強く、変色や退色をほとんど起こしません。タイルの大きさもさまざまにあり、色と合わせることで、オリジナルの床を作ることができます。
タイルという素材から、デッキブラシで強くこすっても傷みにくく、水洗いで楽に簡単に掃除することができます。
雨の日や雨上がりなど濡れた条件下でも滑らないような、表面仕上げになっています。バーセアは、水の流れがスムーズにいくように、裏足を15mmにしています。
- 種類:パネルタイプ
- 素材:タイル
コット調やウッド調のデザインがあり、明るい色調から古材のようなウッド調の雰囲気を取り入れることができる敷物です。
150角と300角のパネルがあり、デザインによりサイズを選ぶことができます。納まり用樹脂マットも用意されているので、排水溝周りの納まりに使用できます。
また、強風でパネルが浮き上がらないように、ワイヤーで固定できるので、安心して使用していけます。
ベランダに高級感のあるウッドデッキを作りたい場合や、欧風のカラッとしたイメージのベランダを作りたい場合におすすめです。
- 種類:パネルタイプ
- 素材:タイル
敷物をベランダに使用するときの注意点
下地を守るために使用する下地ですが、しっかりと注意点を守って使っていかなければ、雨漏りの原因ともなりかねます。
ベランダに敷物を使用するときの注意点を見ていきましょう。
防水塗装の劣化を確認
敷物をベランダに設置する前に、必ずひび割れや剥がれなどの防水塗装の劣化が無いか、確認をするようにしましょう。
そこから雨水が侵入する可能性があり、敷物を敷いた後では、対応が遅れてしまう可能性があります。劣化が見つかったときには、補修をするか塗替えを検討しましょう。
補修は、DIYでできる部分もありますが、防水をしっかりと行ったほうが安全です。外構業者に施工を依頼したほうが、安心でしょう。
設置前に掃除
敷物をベランダに設置する前に、隅から隅まできれいに掃除をするようにしましょう。カビやコケを見つけたときには、しっかりと落としておくようにしましょう。
特にカビは敷物を設置した後も、発生する場合があるので、念入りに掃除をしたほうが衛生面でも安心です。掃除をしたあとは、しっかりと乾燥させましょう。
防水塗装の耐用年数
ベランダに敷物をすることで、紫外線や温度変化など防水加工の劣化を抑えることができます。
しかし、いずれベランダのメンテナンスは必要になります。防水加工の耐用年数を把握しておくことで、その時点で劣化がどの程度起こっているか確認するようにしましょう。
FRP防水の場合、5年から8年程度で塗り替えの必要になります。
また、ウレタン防水の場合は、5年程度が塗替え目安の時期になります。防水層にダメージがなければ、それを守るトップコートだけ補修をすれば事足ります。
耐用年数が近くなった時点で、一旦敷物を取り外して確認するようにしましょう。
ベランダの敷物まとめ
ここまでベランダの下地を守る敷物について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。ベランダの床面を敷物でカバーすることで、紫外線や温度変化による影響を軽減することができます。
ベランダの劣化を抑えることで、長く良い状態で使用していくことができ、なおかつベランダの外観を良くすることも可能です。
敷物を取り入れて、ベランダに必要なランニングコストを下げてみてはいかがでしょうか。
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