唐辛子は香辛料や調理、虫よけにも使うことができるだけでなく、見た目の鮮やかさから観賞用としても楽しむことができます。
家庭菜園で育てる野菜のひとつとして、興味を持っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
唐辛子はピーマンやししとう、パプリカなどの一種でナス科の野菜のため、一旦育て方がわかれば他の野菜にも応用していくことができます。
育て方も比較的簡単で鉢やプランターでの栽培もできるため、初心者にもおススメの野菜のひとつです。
今回はさまざまな場面で活躍する唐辛子を家庭菜園で育てる方法についてご紹介していきます。
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////唐辛子を育てるための基本情報
唐辛子はビタミンAやビタミンCなどの栄養素が豊富で夏バテの防止に効果があり、食欲増進の効果があるカプサイシンは悪玉コレステロールを低下させる可能性があるという研究もされています。
健康にもいいと言われている唐辛子を育てるための基本情報について見ていきましょう。
唐辛子が好む環境
唐辛子は日当たりのいいところを好むので、十分に日があたる風通しのいい場所で栽培するようにします。
生育するための適温は20℃から30℃ほどで、耐寒性や耐陰性はやや弱い特徴があります。特に若い株のときには寒さに弱いため、温度管理は気を付けるようにしましょう。
唐辛子が好む土壌は弱酸性から中性で、地植えする場合には土質によっては酸度調整が必要です。
唐辛子は連作を嫌うので、イネ科やマメ科などの作物と3年から4年での輪作をするようにします。
唐辛子の栽培時期
家庭菜園で育てる唐辛子は種まきを2月から5月まで、苗の植え付けが5月から7月中旬、収穫が6月から10月下旬ほどになります。
寒冷地では種まきや植え付け、収穫の時期が若干異なりますが、晩霜のおそれがなくなってから植え付けをするようにしましょう。
////唐辛子を家庭菜園で栽培する方法
家庭菜園で唐辛子を育てる方法について見ていきましょう。
唐辛子は種まきから苗を育てていくと管理がむずかしいため、初心者は苗を購入して栽培していくほうがいいでしょう。
種まきなど育苗管理
唐辛子の種まきは育苗箱やポットで行います。
用土を入れた育苗箱に1㎝ほどの溝を掘って、そこに唐辛子の種を1㎝から2㎝ほどの間隔にまいていきます。
まいた種の上に土を5mm程度かけて、水やりをしたあと25℃から30℃ほどで保温します。
唐辛子が発芽して本葉が1枚から2枚のときにポットに移植して、25℃程度で保温します。
本葉が8枚から9枚程度になり、葉の色が濃い緑色になったら植え付けることができます。
家庭菜園に植え付ける
唐辛子の植え付けは最低気温が18℃を超えるようになってからというのが目安となります。
家庭菜園に植え付ける2週間前に土作りをはじめます。
唐辛子を植え付ける予定の場所に苦土石灰をまいて土を耕したら、植え付けの1週間前には堆肥と肥料をまいて耕します。
耕した場所に畝をつくり、土が乾燥しているようであれば水やりをして、黒色のポリマルチをかぶせたら植え穴を作ります。
唐辛子の苗を植え付けたら、支柱を立てて倒伏しないよう誘引してあげましょう。
唐辛子の栽培管理
唐辛子は主枝と側枝で3本立てから4本立てくらいで栽培していきます。
一番花が主枝に咲いたあと、勢いのある側枝を2本から3本残して、その他の枝を落とします。
このときに下の葉が地面についていたり黄葉があるようであれば取り除いておきます。
主枝と残した側枝にはそれぞれ支柱をたてて、誘引してあげましょう。
追肥の方法
唐辛子の追肥は、植え付けから2週間から3週間後に1回目の追肥を行います。
畝の片側のマルチをまくりあげ、そこに化学肥料をひとにぎりほどまいて、軽く耕して戻します。
もう片側にも同じようにして、両側に肥料を施すようにします。追肥は2週間から3週間おきに行うようにします。
病害虫について
唐辛子につく害虫にはアブラムシやオオタバコガなどがあります。
アブラムシは繁殖力が強く、被害が大きくなってしまう場合もあるので見つけたらすぐに駆除するようにしましょう。
またアブラムシはモザイク病のウィルスを媒介し、発症するとモザイク状の斑が葉に入ります。
伝染病の病気であり治療ができないため、感染しないように予防することが大切になります。
オオタバコガの幼虫はせっかく実った唐辛子を食害してしまいます。フンが落ちていたり幼虫を見つけた場合にはすぐに駆除するようにしましょう。
唐辛子の収穫
家庭菜園で栽培した唐辛子は使う料理によって、収穫していくようにしましょう。
花が咲いたあとに実ができたら青い唐辛子を収穫して柚子胡椒を作ったり、赤く熟した唐辛子を生のまま使ったり乾燥させて保存して使用することもできます。
唐辛子の柔らかい葉は選定した際に収穫したり、赤く熟した実を収穫し終えたあとにつんで食卓に並べるようにしてもいいでしょう。
唐辛子の収穫をする際には、そのまま触ると手がひりひりしてしまうので、手袋をつけて清潔なハサミを使って収穫するようにしましょう。
また唐辛子が全て赤く熟したら、株ごと引き抜いて収穫するようにします。
唐辛子を乾燥させて保存する
唐辛子はしっかりと乾燥させることで保存することができます。
実をひとつずつ収穫した場合は乾燥ネットなどを使い、株ごと引き抜いたものは数本をまとめて根本で縛り、逆さにして風通しがいい場所に吊るしておきます。
夏場では2週間ほどで乾燥しますが、秋になるとひと月ほどかかります。
しっかりと乾燥させないとカビが生える原因になってしまうので、唐辛子の実を振ったときにカラカラと音がなるまで時間をかけて十分に乾燥させるようにします。
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////プランターの家庭菜園で唐辛子を作るには
唐辛子をプランターの家庭菜園で育てる場合には、30㎝ほどの深さのある大きめのプランターを用意するようにします。
用土は野菜用の培養土などを使用して、苗をポットから根が崩れないようにして植え付けていきます。
地植えとは違い除草や温度の管理がしやすいので、マルチは必要ありませんが、風に弱いため支柱はしっかりと立てるようにしましょう。
唐辛子の利用方法
たくさん収穫できる唐辛子はさまざまな利用方法があります。
家庭菜園で育てた唐辛子の利用方法について見ていきましょう。
唐辛子と料理
唐辛子は生のままでも口にすることができ、乾燥させたり漬け込んだりしても味や風味を楽しむことができます。
青い状態の青唐辛子は刻んで、蕎麦やうどんの薬味として使用したり、柚子胡椒にして鍋などにも使用することができます。
赤く熟した唐辛子は、刻んでペペロンチーノで使ったり、煮物などの色付けや味付け、漬物などにもよく合います。
また泡盛に漬け込んだものはコーレーグースーとしてソーキそば調味料として使用するなど、ひと手間をかけることで唐辛子はさまざまな味わいにすることができます。
その他の利用方法
唐辛子は乾燥させたものを米びつのなかに入れておくことで、虫よけの効果を得ることができます。
また乾燥させた唐辛子の実をリースに使ったり、ドライフラワーとして飾ったりなど、色合いを室内外の装飾にとりいれておしゃれな空間を作ることも可能です。
透明の瓶のなかに乾燥した唐辛子を保存しておくだけでも、ちょっとしたインテリアとして彩りを加えることができるので、食用以外にも住居を飾るアイテムとして考えていくとさらに楽しむことができるでしょう。
まとめ
ここまで家庭菜園で自家製唐辛子を育てる方法についてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
唐辛子は病害虫に強く育てやすい野菜で、収穫した唐辛子は調理だけでなく虫除けや鑑賞用としてなど、さまざまな場面で使用するいことができます。
また保存もきくため、たくさん収穫した唐辛子は長く楽しんでいくことが可能です。
家庭菜園で栽培した唐辛子は調理の幅を広げてくれるだけでなく、生活環境を彩るアイテムとしても使えます。
自家製唐辛子を家庭菜園で育てはじめて、彩りのある豊かな食卓を楽しんでいきましょう。
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