「消石灰」で除草はできる?安全に使う方法や効果を解説

「消石灰」で除草はできる?安全に使う方法や効果を解説

庭のガーデニングや家庭菜園において、誰もが悩まされるのが雑草です。その除草に手間がかかると困っている方に、「消石灰による除草」をご紹介します。

消石灰は簡単に手に入るものですが、その取り扱いには注意が必要です。

そこで今回はこの「消石灰」で除草をする方法や、そもそもなぜ除草に役立つのかを詳しく説明します。

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除草に使える消石灰!その仕組みと注意点とは?

除草に使える消石灰!その仕組みと注意点とは?

まずは消石灰とは何か、そして除草に使える理由について説明します。

「消石灰」とはそもそも何?

消石灰とは、「水酸化カルシウム」のことです。これはこんにゃくの凝固剤や漆喰などに使用されることでも知られています。

そして消石灰は、石灰岩を粉砕し焼成した生石灰に加水し、熟成させてつくります。

消石灰は酸性雨が降り注ぐ土壌にまくことで、その土壌を弱酸性から弱アルカリ性に調節する役割を果たします。

またpHが12.0と強アルカリ性をもつことで、消毒の効果もあります。消石灰を生成する前の段階となる「生石灰」はさらに強いアルカリ性となります。

しかしこの生石灰は加水すると発熱するため、園芸の資材としてはあまり使われません。

消石灰で除草ができる仕組み

消石灰で除草ができるのは、強アルカリ性の性質をもつことが理由となります。

雑草には酸性の土壌を好むものが多いため、その土壌を消石灰でアルカリ性に調節することで、雑草の生育を妨げることができます。

特に次のような雑草は、強い酸性の土壌を好んで生育します。

  • スギナ
  • オオバコ
  • オオツメグサ
  • メヒシバ
  • ハハコグサ
  • スイバ
  • カヤツリグサ
  • キイチゴ

上記のなかには、庭に生えて困るものもあると思います。このような雑草は、消石灰を使うことで除草できるというわけです。

また上記の雑草が生えるということは、土壌が強酸性に傾いているためガーデニングや家庭菜園には向かない状態にあるとも言えます。

このような土壌を消石灰を使うことで、植物を植えやすい状態に調整することができます。

消石灰での除草はどの程度効果的?

消石灰は強酸性の土壌で生える雑草に対してはかなり効果的です。

酸性の土壌を中和、もしくはアルカリ性にすることで、雑草が生える環境を変えることになるからです。

ただし、あくまでも酸性土壌を好む雑草にのみ効果があるので、それ以外の雑草に対しては効果は期待できません。

たとえば中性の土に生える雑草として、次のようなものがあります。

  • ホトケノザ
  • ハコベ
  • オトギリソウ

このような雑草に対しては、消石灰をまいても効果は期待できません。

まずはどのような雑草が生えているのかを確認し、土壌が弱酸性なのか、あるいは強酸性なのかをチェックしておきましょう。

除草したあとのことも考えること

消石灰で除草することはできますが、そのあとのことも考慮するようにしましょう。というのも、消石灰をまいたあとは土壌の性質がかなり変わるからです。

一般的に植物は弱酸性の土壌で育ちます。ガーデニングや家庭菜園で植える野菜も同じです。

消石灰をまいた土壌は時にアルカリ性となる場合もあるので、そこに種をまいても植物は育ちません。

またガーデニングや家庭菜園での種まきを前提に除草した時、すぐに肥料をまくとアンモニアガスを発生することがあります。

このアンモニアガスは植物に入り込んで酸素を奪うため、種まきをしたあとに芽を出した植物を枯らせてしまいます。

除草したあとに肥料を施し、種をまくのであれば2週間ほどは期間をおくようにしましょう。

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消石灰の入手方法と取り扱う際の注意点

消石灰の入手方法と取り扱う際の注意点

消石灰はネット通販やホームセンターなどで簡単に購入できます。

「水酸化カルシウム」という名前で販売されている場合もありますが、中身は同じ消石灰です。1kgあたり200円程度で購入できます。

このように手軽に入手できる消石灰ですが、かなり強いアルカリ性なので皮膚につくと炎症を起こしてしまいます。

そのため、使用する際には皮膚につかないように注意しましょう。飛散した消石灰が目に入らないように、保護メガネもかけておくこともおすすめします。

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消石灰を使った除草の方法とその手順

消石灰を使った除草の方法とその手順

それでは具体的に、消石灰を使った除草の手順を説明しましょう。

土壌の酸度を確認する

消石灰で除草できるのは、強酸性の土壌で育つ雑草です。それ以外には効果がないので、まずは雑草のチェックをしましょう。

スギナやカヤツリグサといった繁殖力の強い雑草には誰もが悩まされると思いますが、これらが生えている土壌は酸度も高いものです。

このような土壌に消石灰をまけば、かなり効果的に雑草を枯らせることができます。

安全な服装で準備する

消石灰の取り扱いには注意が必要です。

皮膚に付着することがないように、必ず長袖と長ズボンを用意しましょう。さらに手袋とマスク、目を保護するためのゴーグルも必要です。

消石灰は粉状のものがあるので、風で飛ばされると皮膚に付着してしまいます。

また吸い込むことにもなるので、必ずマスクとゴーグルを着用し、皮膚が露出しない服装で作業をしましょう。

真夏であっても必ず、皮膚が露出しない服装で除草します。

消石灰をまく

次に用意した消石灰をまきます。

まく量の目安は1平方メートルの土(深さ10センチ)に対して100グラムほどです。この量で土のpHはおよそ「1」上がります。

消石灰をまいたあとは、スコップやクワを使って土とまぜておきましょう。

除草したあとで植物の種まきをするのであれば、消石灰をまいてから1週間以上経ってから必要な肥料をまきます。

すぐに肥料をまぜてしまうと、アンモニアガスが発生するからです。

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消石灰の除草以外の効果とは?

消石灰の除草以外の効果とは?

消石灰を土にまくと、除草以外にもいろんな効果があります。

酸性土壌を改善する

土に雨が降り注ぐと、そのpHは酸性に傾いていきます。これは降水に大気中の二酸化炭素が溶け込み、弱酸性になるからです。

そこで酸性に傾いた土壌のpH調整をするために、消石灰を使います。ガーデニングや家庭菜園で育てる植物には、それぞれが生育に必要となるpHがあります。

そこで、庭で育てている植物がどの程度のpHを必要としているのかを調べて、定期的に消石灰をまき土壌のpH調整をすることになります。

土にカルシウムを補給する

土に消石灰をまくと、カルシウムを補給することになります。カルシウムは細胞壁の原料となるため、植物の生育にとって大切な栄養素です。

新しい細胞が作られる成長点や栄養を吸収する根の先端では、特にカルシウムを必要としています。土に含まれているカルシウムは雨水に溶け込んで流れてしまいます。

そこで、消石灰を使えばpH調整をするとともに、カルシウムを補給することになります。

植物を病原菌から守る

植物は常にあらゆる病原菌によって、生育を阻害される可能性にさらされています。

しかし消石灰をまくことで、この病原菌を死滅させる殺菌作用の効果が得られます。植物の健康を脅かす病原菌も、生育に必要なpHというものがあります。

そこで消石灰をまくことで、すでに活動している病原菌の環境を変化させ死滅させることが可能となります。

まとめ

ホームセンターやネット通販で手軽に購入できる消石灰は、土のpHを調整する形で除草に役立ちます。

ただし強アルカリ性なので、取り扱いには十分な注意が必要です。

また消石灰をまいた土はpHが大きく変わることもあるので、ガーデニングや家庭菜園で種まきをする際にも注意しましょう。

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