庭の外構工事をする際に、砂利を敷く人は多いと思います。水はけが良くなり雑草対策にもなるからです。そこで、自分で砂利を買って敷こうと思う人も少なくないでしょう。
しかしその砂利は何でもよいというわけではありません。砂利の中でも『砕石』は庭に敷くのにはおすすめできないからです。
ではなぜ砕石を庭に敷くのは不向きなのか、その理由をご紹介します。
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////砕石とは
砕石は簡単に言えば、天然の岩を小さく砕いたものです。砂利と似ていますが丸く加工されていないのが特徴となります。サイズなどによって、いくつかの種類に分かれます。
一粒ごとのサイズにバラつきがないものやあるもの、小粒なものや大粒のものなどがあります。これはサイズに応じて適する用途が異なるからです。
砕石は角がとがっているために、敷き詰めると砕石同士が噛み合って動かないという特徴があります。そのため地盤を固める時の下地にもよく使われています。
////砕石が庭に敷くのにおすすめできない理由
庭になぜ砕石を敷くのがおすすめできないのかを説明します。デザイン的な理由もありますし、実用面での理由もあります。
見た目が綺麗ではない
砕石は岩を砕いてそのままの状態の砂利です。そのため見た目が角張っている点が、庭に敷くのにはおすすめできない理由です。
庭はガーデニングや敷石などいろいろと外構で工夫できる部分がありますが、土のままに残すことはあまりないでしょう。雑草が生えてしまうからです。
そのため砂利を敷くことが多いのですが、角張っていると周囲の植栽などと雰囲気が合いません。やわらかな雰囲気の中に無骨な感じの砕石が際立ってしまうからです。
また砕石は無機質な印象を受けるので、見て楽しむ庭にはマッチしないと言えるでしょう。化粧砂利は色に関してもさまざまな種類が販売されています。庭のイメージに合わせて適する色が選べます。
砕石は化粧砂利ほど豊富な色があるわけではありません。デザイン面であまり楽しめないという点で、庭に敷くのはおすすめできません。
砕石は歩きにくく靴が傷んでしまう
実用的な話をすると、砕石を庭に敷くと困ることがあります。上を歩くと靴が傷んでしまうのです。特に革靴や子どもが履くようなビニール靴は、砕石の角で傷がついてしまいます。
庭に敷石やレンガなどの小道を作っても、子どもは砂利の上も歩いてしまうものです。また花壇があれば、近づく時に砂利の上を歩くことにもなるでしょう。
そのような時に砕石に擦れて靴に傷がついてしまうため、庭に敷くのは不向きと言えます。
また砕石の上を歩くと、ゴツゴツしているので歩きにくいものです。特にサイズが大きめの砕石となれば、石自体が動きませんし足を捻ってしまうかもしれません。
子どもが怪我をしてしまう
靴に傷がつくほかに、子どもにとっても砕石は注意が必要な砂利だと言えます。掴んだりして遊んでいると、鋭い角で怪我をすることがあるからです。
庭は小さな子どもが遊ぶのに恰好の場所です。そして何でもおもちゃにしてしまう子どもにとっては、砂利さえもおもちゃになります。
掴んだり投げたりと、いろいろと工夫して遊ぶうちに、砕石の角で手を擦ったりするものです。そのため擦り傷ができるなど怪我の原因になってしまいます。
ちなみに夏場にビニールプールを砕石の上に置くと、穴が空いてしまうかもしれないので注意しましょう。
防犯対策にも不向き
庭から家の周囲にかけて砂利を敷けば防犯対策になりますが、ここでも砕石はおすすめできません。というのも、化粧砂利と比べると砕石は上を歩いてもさほど大きな音がしないからです。
玉砂利のような化粧砂利は、上を歩くと砂利が動きます。その際に砂利同士が擦れて大きな音が出るのです。
一方で砕石の場合には、上を歩いてもあまり動かないため、擦れる音がしません。そのため、防犯対策にはあまり役立たないというわけです。
また丸い化粧砂利は上を歩くと石が動くという点で歩きにくくなります。一方で砕石はしっかりと噛み合うので、安定して歩くことは可能です。
そのため不審者が敷地に入り込んだ場合、ゆっくりと歩き進むことができてしまうので注意が必要です。
植物の周りに敷くのもおすすめできない
庭のデザイン面に関しても実用面に関しても不向きな砕石ですが、それでは庭の一部に敷くのはどうかという話になるかもしれません。たとえば植物の周りに敷くのはどうでしょうか。
残念ですがガーデニングなどで育てる植物の周りも、砕石は不向きです。正確に言えば砕石に限らず砂利を植物の下に敷くのはおすすめできません。
その重みで土が固くなりますし、通気性や排水性が悪くなるからです。また夏場は太陽の照り返しで植物が弱ってしまいます。
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////砕石を敷くのに向いているところは?
庭に砕石を敷くのは不向きと説明しましたが、もちろん敷くのに適する場所はあります。いくつかご紹介しましょう。
砕石は下地固めにおすすめ
砕石は下地処理をする時の砂利敷きに向いています。たとえば駐車場のコンクリート敷きや玄関アプローチの敷石などの基礎固めに使います。
ここに玉砂利などの化粧砂利を使うと、砂利同士が動いてしまうので基礎が固まりません。砕石であれば角があるので、お互いに組み合うため上を歩いたりしても動きません。
そのため、下地固めには砕石が適しています。
駐車場の砂利敷きには砕石がおすすめ
駐車場をコンクリートにせず砂利敷きにするのであれば、玉砂利よりも砕石がおすすめです。
玉砂利はタイヤが乗ると動いてしまいますし、飛び跳ねるために危険です。砕石であればしっかりと噛み合うので動きません。
また車に乗り降りする際に歩く時にも、砕石は動かないので安全です。これが玉砂利だと砂利同士が滑るので、足元が安定せずに危険です。
雑草対策におすすめ
砕石は庭に敷くのには向いていませんが、雑草対策として敷くだけであればおすすめです。玉砂利よりも隙間が少ないので、太陽の光が下たで届きにくいのが理由です。
庭の外構デザインが決まっておらず、かといって土のままにしたくないという場合には、とりあえず砕石を敷いておくのはよいでしょう。
庭で砕石を使いたい時は?
砕石は化粧砂利よりも安く手に入るので、庭で砕石を使いたいという方もいるでしょう。そこで、庭に砕石を敷く時のポイントをご紹介します。
下地処理に使う
庭に敷石やレンガなどで小道を作るケースがあります。その場合、下地を固めるための地盤固めが必要です。
その下地処理に砕石が使えます。ここは逆に化粧砂利を使ってしまうと地盤がしっかりと固定されないので、砕石が最適です。量もそれなりに必要ですし、費用面からみてもお得と言えます。
駐車スペースに砕石を使う
玄関から庭にかけて空いたスペースに車を停めておくというケースもあるでしょう。この駐車スペースには砕石がおすすめです。
丸い化粧砂利ではタイヤが乗った時に砂利同士が滑り、弾き飛ばされることがあります。その点、砕石であればしっかりと噛み合うので、飛ばされることは少なくなります。
ただしタイヤの溝に入り込まないように、あまり細かい砕石は使わないのがおすすめです。
まとめ
砕石は見た目にも実用性でも、庭敷きにはおすすめできません。ただしその尖った形状を生かした用途もあるので、適切な場所で使用するようにしましょう。
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