外壁用の外構素材はいろいろとありますが、そのひとつに「外壁用レンガ」があります。
外壁をレンガそのもので造るのは難しいものですが、タイル状の外壁用レンガであれば施工もそれほど難しくありません。
そこで今回はこの外壁用レンガの特徴とメリット、デメリットをご紹介します。これから採用を検討している方はお役に立つと思います。
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外壁用レンガとはどんなもの?
まずは外壁用レンガの特徴を説明します。
外壁用レンガは通常レンガよりも薄い
外壁用レンガとは、家の外壁として使用できるサイズで生産しているレンガです。
通常のレンガは標準サイズで210×100×60(ミリメートル)あります。これをそのまま外壁に貼り付けるのは難儀しますし重量も相当なものとなります。
一般的に外壁として使用する場合は、そのまま積み上げます。外壁用レンガは薄く、25~30ミリメートルほどの厚さとなっています。
商品としては、外壁用レンガのほかに「スライスレンガ」という名称でも販売されています。
レンガを外壁にそのまま貼ると、相当な重量になってしまいます。そのため厚さを薄くしたレンガを外壁用に生産しているというわけです。
素材そのものは一般のレンガと変わりありません。
外壁用レンガは外壁に貼り付けて使用する
外壁用レンガは家屋などの外壁にモルタルを使って貼り付けていきます。これはタイルと同じような使い方と言えるでしょう。
レンガ造りの家はレンガそのものが外壁となり、内部に鉄筋などを組み込んで積み上げる形になります。一方で外壁用レンガは既存の外壁に貼り付ける形になる点で異なります。
外壁はモルタルやサイディングに塗装するタイプと、塗装を必要としないタイルタイプがあります。サイディングやタイルは劣化すれば交換が必要です。
外壁用レンガはタイルと同様に、塗装が不要なタイプになります。
劣化すれば交換しますが、レンガの耐久性が高く自然劣化しにくいので交換サイクルが長いのが特徴となります。
////外壁用レンガの家の特徴
家の外壁としてはサイディングやモルタル、タイルが多くレンガを使うものはあまり見ません。レンガ風タイルというものはありますが、純粋に外壁用レンガを使うケースは少ないものです。
レンガにはサイズに規格があり、厚みがあるためにそのまま外壁として貼り付けるのは難しいものです。
そこでタイルのように貼り付けることを想定して薄く作られたのが外壁用レンガとなります。
外壁用レンガを使用した家は温かみのある外観になります。汚れも付着しにくく、経年劣化も味わいの良さにつながります。
レンガには蓄熱性があるので、寒冷地では冬場も室内が暖かく保たれる特徴があります。
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////外壁用レンガのメリット
外壁用レンガにはどのようなメリットがあるのかを解説します。
断熱性に優れている
外壁用レンガを使用することで、断熱性が高まるのがメリットとなります。
家の断熱性を高めることでさまざまなメリットが得られます。
まず室内を冬場は暖かく、夏場は外部の熱を遮断することで、冷暖房効率を高めます。その結果、光熱費を抑えることができます。
また家屋内の温度差を小さくすることで、冬場のヒートショック軽減につながります。健康面でのメリットが得られるため、家の断熱性は高める必要があります。
また室内の結露を少なくすることでカビの発生を抑えるため、住宅の耐久性も高まります。
外壁と内壁の間にも結露が発生しにくいので、躯体の寿命も長くなり家屋のメンテナンス費用を削減できます。
外壁用レンガを使用すればこのように、健康面やメンテナンス費用面においてメリットを享受できるということです。
メンテナンスが楽
外壁用レンガの大きな特徴でありメリットが、メンテナンス費用がさほどかからないことです。
モルタル外壁に塗装という形は当初の外構費用は安く済みますが、定期的な塗装が必要となる点でランニングコストがかかります。
またサイディングの場合にも、寿命そのものは30年以上と言われますがメンテナンスが必要です。
防水のための塗装や目地のシーリングなどを長くても10年周期くらいに行う必要があります。一方で外壁用レンガの場合には塗装が必要ありません。
レンガ自体の耐久性も高いため、汚れを落とす程度で済むためメンテナンスの手間も費用もさほどかからないのがメリットと言えます。
環境に優しい
レンガは環境に配慮した外構素材としても注目されています。レンガの素材そのものは土なので、廃棄する際にも自然に還ることになります。
もちろん外壁用レンガを使用する場合にはモルタルが必要ですし、完全にエコな外構素材というわけではありません。
しかし塗料を不要とすることや断熱性が高いことなど、ほかの外壁素材と比べると自然に優しい素材であると言えます。
外壁用レンガのデメリット
外壁用レンガにはメリット以外にも、注意すべきデメリットもあります。
施工できる業者が少ない
外壁用レンガはタイルよりも需要が少ないため、施工できる業者が少ない点はデメリットとなるでしょう。
施工業者が多ければ技術も高まりますし、価格さえ気をつければ業者選びも難しくないでしょう。
しかし、外壁用レンガの施工ができる業者が少ないとなれば、満足できる仕上がりが期待できる業者探しは難しいかもしれません。
また施工業者が少ないということは、施工費用そのものも高くなりがちです。そのため外壁用レンガを使用する場合には、ある程度の施工費用も用意する必要があるでしょう。
メンテナンスはそれなりに必要
外壁用レンガはほかの外壁素材と比べるとメンテナンスが不要と言われますが、もちろん手入れは必要です。外壁用レンガを固定している目地は定期的にメンテナンスしなければなりません。
目地のモルタルはそれ自体が劣化しますが、熱によって膨張するレンガに圧迫されるため破損することもあるからです。
そのため、定期的に目地のモルタルはメンテナンスする必要があります。
レンガには蓄熱性がある
外壁用レンガは耐熱性がありますが、同時に蓄熱性も持っています。そのため、夏場の暑い日差しを受けてレンガそのものが熱を持ったままなので、夜は室内にその熱が伝わります。
冬場はこの蓄熱性がプラスに働きますが、夏場は夜になっても熱さが残る点でデメリットと言えます。この点では冷房費もかかるため注意が必要です。
外壁用レンガの使い方
外壁用レンガを使用する場合、特にDIYでの使用には注意が必要です。重量もあるため、剥がれ落ちてしまうと事故が起こる可能性があります。
外壁すべてを外壁用レンガにする場合には、専門の業者に任せるようにしましょう。DIYするのであれば、1階部分の低い位置に留めておくとよいかもしれません。
モルタル外壁に外壁用レンガを取り付ける方法は2種類あります。
ひとつはモルタルを下地に使って直接貼り付ける方法、もうひとつは外壁にレールを取り付けて、そのレールに外壁用レンガを貼り付ける方法です。
まとめ
外壁用レンガは耐久性が高いため、目地のメンテナンス以外に手入れが不要なのがメリットとなります。
また耐熱性が高い反面、蓄熱性もあるため夏場は室内が暑くなるかもしれません。一方で冬場は室内が暖かく保たれるといったメリットもあります。
何よりもおしゃれな外観なので、検討する価値のある外構素材と言えるでしょう。
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