庭の外構をライトで照らすことで、昼間とは違う雰囲気を夜に楽しむことができます。そのライティング方法のひとつに、『アッパーライト』というものがあります。
アッパーライトは下から光を当てるものですが、それがどのような効果を生むのか疑問に思うかもしれません。そこで今回はこのアッパーライトの用途について説明します。
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////アッパーライトとは?
アッパーライトとは「下から照らす」というライティング方法です。庭の樹木などを下からライトで照らすことで、枝葉が浮かび上がるように見えるようになります。
下から照らすことで、光のグラデーションが楽しめるのが大きな特徴です。
下の葉に多くの光があたり、上に行くほど光が少なくなり影が生まれます。この陰影が昼間には見られない、幻想的な雰囲気を生み出すのです。
ライトは明るく照らす目的で使われますが、アッパーライトはライティングのテクニックのひとつとして利用されます。
暗くなってからの庭を明るくするだけでなく、ライティングによって昼間とは違った魅力を楽しむことができます。
照らす対象は樹木に限らず、花壇の植栽でもよいですし、壁でも構いません。夜の暗いなかで壁を照らすだけでも、陰影のついたその雰囲気は幻想的です。
あるいは照らす対象がなくても、単純に上に光を向けて照らすだけでも、非日常的な空間づくりに役立ちます。
////アッパーライトで使われるライトの種類
庭のアッパーライトで使われるライトの種類について説明します。
差し込みタイプ
庭のアッパーライトでよく使用されるのが、『埋め込み式』のライトです。土の地面に差し込むだけで設置できる便利な照明器具となっています。
もちろん屋外で使用するので、防水仕様なのはもちろんのこと、電源を不要とするソーラーパネル式が多く販売されています。
差し込み式のライトにもいくつかの種類があるので、用途に応じて選ぶようにしましょう。
まずまっすぐ真上に照らすのであれば、平面型の出っ張りがないデザインのライトがよいでしょう。差し込めばそのまま真上に光を照らしてくれます。
ふたつのライトの光をクロスさせるようにして樹木を照らすのであれば、スポットライト式がおすすめです。
角度をある程度は調整できるので、光をクロスさせる位置も樹木の高さに合わせることができます。
スポットライト
スポットライトは斜め上に向けて光を照らすことができるタイプの照明器具です。差し込み式もありますが、置くだけで使用できるタイプもあります。
樹木をふたつのスポットライトの光をクロスさせて照らすのもよいですし、あるいは花壇の植栽を照らすのにも向いています。
フェンスの壁に向けて植栽を照らせば、植栽の影を壁に投影させることができます。スポットライトであればその影がしっかりと映るので、室内から庭を見た時にもはっきりとそのシルエットが楽しめると思います。
////アッパーライトの用途とメリット
アッパーライトを使えば、庭をおしゃれに演出できます。その用途とともにメリットもご紹介します。
樹木を照らす
庭のアッパーライトはおもに、樹木を下から照らすために用います。夜に地面から樹木の中ほどまでにかけて照らすことにより、立体的に浮かび上がらせることができます。
特にシンボルツリーのような1本の木を庭に植えている場合、アッパーライトで照らすとその存在をより際立たせることができます。
庭のライティングはほかにもいろいろとできますが、樹木だけを高い位置までアッパーライトで照らすことで、立体感を生み出す効果も得られます。
花壇の植栽を照らす
アッパーライトは低い位置にある植栽を照らすこともできます。花壇の植栽を一定の間隔で照らすことで、おしゃれなライティングデザインを楽しめます。
さらにフェンスの壁に向けて植栽の影を投影させることで、より幻想的な雰囲気を楽しむことができるでしょう。下から植栽を照らすので、背の低い植物の影を壁の上に向けて投影できます。
庭の小道を明るくする
庭に小道があれば、その両側にアッパーライトを埋め込むことで明るく照らすことができます。家の中から眺めても綺麗ですし、夜に庭に出る時にも安全です。
あるいは夏の夜に庭でバーベキューをするような時にも、足元を明るく照らせるので安心して歩くことができます。
ウッドデッキの周りを照らす
庭にウッドデッキがあれば、その周囲をアッパーライトで照らすことで素敵な空間にできます。夜にビールを飲んだり食事をしたりする時、まるでお店のテラスで楽しむような雰囲気を味わうことができるでしょう。
壁を照らす
アッパーライトは細かなデコボコがあれば、そこに光を当てることで陰影を生み出します。フェンス壁があれば、そこに光を当てるだけでもさまざまな表情が生まれるのです。
これを利用することで、暗い庭にも非日常的な雰囲気を演出することができます。植栽があれば、その影を壁に投影することでおしゃれな模様が楽しめるでしょう。
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アッパーライトを楽しむコツ
庭でアッパーライトを楽しむためのコツをご紹介します。
アッパーライトはふたつでも
アッパーライトは基本的に真下からライトの光を当てることになります。しかし樹木の枝葉で光が当たる部分と当たらない部分とが出てきます。
その陰影を楽しむのもアッパーライトの魅力ですが、もっと広く光を当てたいという場合もあるでしょう。
そのような場合には、左右から斜め上にクロスするようにライトの光を当てるとよいでしょう。これを『クロスライティング』と呼びます。
アッパーライトは庭のライティングのひとつなので、夜間に点灯することになります。そのためスイッチは明るさのセンサーが付いたものがおすすめです。
手動でスイッチを入れるのは面倒ですし、明るくなってからも消し忘れると電気代が無駄になります。周囲が暗い時だけスイッチが入るようにすれば、電気代も無駄にならず経済的です。
室内のライトは抑えめに
室内から夜の庭のライティングを見て楽しむためにはコツがあります。室内のライトは明るさを抑えることが大事です。
室内のライトが明るいと、サッシのガラスにその明かりが映り込んでしまうので、庭のライティングが楽しめません。そこでたとえば室内はダウンライトを使用すると、庭のライティングが綺麗に見えるようになります。
樹木がなくても楽しめる
庭のアッパーライトといえば樹木や植栽を照らすイメージがあると思います。しかし自分の庭にそのような植物がないという方でも楽しむことができます。
たとえば庭に小道があるように、並行してライトを等間隔で埋め込んでみましょう。まるでそこにおしゃれな小道があるように演出できます。実際は砂利しかなくても、夜に点灯するとそのように見えるのです。
アッパーライトはライティングテクニックなので、工夫次第でどのようにも演出できます。壁を照らすだけでも、まるでおしゃれなお店のような雰囲気を醸し出すことができるでしょう。
まとめ
アッパーライトは下から光を当てることで、さまざまな陰影を生む特徴を持つライティングテクニックです。
使用するライトは特別なものではないので、誰でも簡単に楽しめると思います。自慢の樹木や植栽を照らして、夜の庭を素敵な空間にしてみてはいかがでしょうか。
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